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不遇の錬金術師  作者: 秀一
第五章 鎖の街 カラン軍事学校編
100/146

100話 ハイランドへ


 僕が爆弾を開発したことで、戦局は大きく変わってきた。

 

 これまで海賊にやられっぱなしだったのは、海賊の火矢による攻撃にてこずったことが大きい。しかし、火矢による攻撃は致命打とは言えないし、消火も可能だ。しかし爆弾による攻撃は致命的で、あっという間に船は燃え上がり、沈むしかない。というか、爆発に巻き込まれてしまえば大変なことになる。

 

 一週間もすると、海賊はほぼ壊滅し、ファーランド領海に近づいて来なくなった。みんな命は惜しいのだろう。

 

 僕はイリスの職人に頼み、強力な蒸気船を作り上げた。とは言え、これはもう必要ないかもしれない。なんかの役に立つかもしれないけど。

 

 その後も、僕は軍事学校の教師として、生徒たちを指導した。みんな天才的で、僕なんかよりよっぽど優れている気がする。連携もできるようになってきたし、指揮官になる自覚も付いて来たようだ。

 

 

 その日、晴れた日だったが、ノームのエドウィン君が部屋を訪ねて来た。

 

「失礼します」

 緊張しながら、服を整えるエドウィン君。

「やあエドウィン君。どうかしたの?」

 僕はそう聞いた。

 

「先生、例の爆弾の成功もあって、海賊たちもほとんどいなくなりました。しかし、あれを安定的に作るには、材料を確保する必要があると思います」

 そういうエドウィン君。

 

 確かに、それは問題だった。特に火薬の材料である硝石。他にも、金属なら欲しい物はたくさんある。

 

「そこでジャムルのみならず、ハイランドの周辺を探索して、生産力を上げようと思うのですが」

 そういうエドウィン君。確かにそれは考えていた。

 

「だけどエドウィン君、ハイランドはセラさんの領域だ。彼女の了解を得なければならないだろう」

 僕は言った。

「確かに。先生はセラさんともお知り合いでしたよね?」

 そう聞くエドウィン君。

「そうだな……。会いに行ってみるか」

 僕はそう言った。

 

 セラさんには随分お世話になった。鉱物の確保はともかく、会いに行っても良いかもしれない。

 

「わかった。んじゃ早速行こうか」

 僕は言った。

「了解です!」

 エドウィン君は元気にそう言った。

 


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