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終末世界の創造者  作者: だんちょー
二章 敵襲来
33/33

32話

「オマエオレタオス。イミナシ。オマエノキョテンオワリ。ソレニシコウタルオカタ。オマエコロス」


俊はその言葉を聞きながらゾンビの脳天から刀を突き刺した。ゾンビの最後は意外にもあっけなかった。このゾンビは他のゾンビと比べて比にならないくらいの身体能力を持つが、所詮ゾンビであるため動きが雑だった。

対して俊は数ヶ月ながらも鍛錬を続けている。しかも攻撃手段としては使えなくても魔法を使えるだけで戦いの幅も変わる。このゾンビの能力は俊の創造の劣化版とも言うべき様々なゾンビを生み出すものだったが結局俊の前には為すすべがなかった。


「これで終わりか。それにしてもそんなに強かったか?それに最後の至高たるお方だっけか?それがゾンビより偉いのか?てかゾンビにそんな階級制度あんのか?」


俊はこの戦いで生まれた疑問をぶつぶつと呟く。


「ガァァ?」


「ん?あぁすまんな。すぐに拠点に戻らないとな。じゃあ帰りも頼むぞ!」


「ガァァ!」




ーーーーーーーーーー




「弾切れだ!マガジンもってこい!」


「ゾンビカラスを通すな!散弾持ってるやつ迎撃しろ!ドラゴンには当たるなよ!」


「撃ち続けろ!リロードは素早くだ!」


「補給班!予備の弾薬もってこい!」


時間は俊が拠点を発って数分後だ。

俊がいた時でさえ敵はジリジリとこちらに近づいていたのだ。俊がいなくなった今では距離は100メートルもない。幸いにドラゴンたちが復活したお陰で俊ほどまではいかないが抑え込めてる。


「このままだとやばいな…いくらドラゴンだって全力で永遠と戦えるわけじゃあないしな。次にドラゴンが休む時はもうやばいぞ」


原田はこの状況の悪さに悪態をつく。


「アアアアア!」


「どうした!?」


「1人がカラスゾンビの不意打ちを食らい壁から落ちてゾンビたちの中に!」


原田が見ると、そこには武装部門の1人が首元に噛み付かれているところだった。防具のおかげである程度は守れているが首元に関しては守れない。そもそも首元を噛まれるような事態に陥ることはそもそも滅多にない。いくら不意を突かれたって、首元に噛み付かれるまで近づけば分かる。それに普通は腕などで庇う。


「待ってろ今助ける!」


近くにいた1人が救出するために壁から飛び降りようとする。しかしギリギリで原田が捕まえて、留まらせる。


「待て!やめるんだ!」


「離してください!早くしないと…」


「よく見ろ!もう手遅れだ…」


「まだいるじゃないですか!いま助けてやるからな!」


「現実を見ろ!目を離すな!お前はこれからこれが日常となるんだ!」


その言葉に取り乱していた者が膝をつく。


「お前ら!2人1組で動け!頭上には注意しとけよ!」


原田は他の武装部門の者達に叱咤するが、動揺は隠せない。

なぜなら今のが始めての死者なのだ。今まで何度も街に出ていて武装部門の者達だが防具のおかげもあって1人も死者がいなかったのだ。そのようなことから彼らの中には慢心していたものも多かったこもあり、手が止まっている。


「手止めたらもっと死ぬぞ!死にたくないなら動け!俊が来るまで耐えるんだ!」


その言葉に皆がまた動き出す。死ぬという言葉が今現実となり、そのおかげもあってとても効果があったようだ。


(早く戻ってきてくれ!)


原田も心の中では今か今かと俊の帰りを待ちわびていた。


「竜発見!」


「よし!よくやったぞ!お前らあともう少しだ!」


竜が現れたことにみんなの顔が明るくなる。

そのまま竜は壁に近づいて、俊を降ろす。


「原田さんいますか!」


「ここだ!よくやったな!」


「ありがとうございます。それよりとっと片付けてしまいましょう」


「おう!……と言いたいところだが何か策でもあるのか?」


「なんで思いつかなかったんだ!て感じの策が。ただだいぶ魔力持ってかれて一回きりなのであとの掃討は任せますね!」


俊はそういうとゾンビたち見る。


「さて詠唱、いや技名か?とりあえずは……これでいいか?」


そして俊は一度目を閉じて集中を高める。

数秒後目を大きく開け、大声で叫ぶ。


『ストーンプレス!』


直後ゾンビたちの真上に綺麗な形の石材が現れた。ただし大きさを表すのにキロメートルが必要だが。


「「「「はぁぁぁぁぁ?」」」」


武装部門の者たちもまさか上空にバカでかい石が現れると思ってなかったらしく、なんとも間抜けな声を上げる。

そしてその石材は重力に従ってゾンビたちのいる場所へ轟音を上げて落ちる。

この技は先ほどの魔法の効かないゾンビに対して質量攻撃の際に使った魔法の応用だ。

もちろん重さは見た目からして重そうだが、それを超える重さである。


「こんなもんですかね」


「いやいや何がこんなもんですかねだよ!なんだあの石材!デカすぎだろ!見ろよ地面を!陥没してるぞ!」


俊の言葉に原田が大声で突っ込む。


「まぁ想像以上の威力だったのは認めますけど、数なんてもう万を切ったんじゃないんですか?しかも俺がゾンビを生み出してたやつ倒したので追加もありませんし」


「あーそうだなーじゃあお前空でカラスたち倒してこい」


「俺魔法つかえないんですけど」


「身体能力の魔法はかかってるからいけるだろ。おいお前ら!散弾から四連装に変えろ!空はドラゴンと騎龍隊と俊がなんとかするから!」


「ブラックすぎる!不法労働だ!しかも外堀をしっかり埋めてくるし」


「お互い様だ。ほらさっさと行ってこい!」


俊は渋々また空へ向かい、残ったゾンビを掃討していったのだ。

小説説明であるように少しお休みします。

12月には再開しますので応援お願いします

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