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終末世界の創造者  作者: だんちょー
二章 敵襲来
26/33

25話

俊は現在ドラゴンの家に来ている。住人であるドラゴンはカラスゾンビ退治のため出払っている。

何故来たかというと先ほど決まったカラスゾンビに対応するためにドラゴン(劣化版)を創造するためだ。

周りには原田に来てもらってどんなドラゴンにするか相談している。


「まず今見たいに大きくなくていい、5メートルもいらないからな」


「そうですね。なら1メートルですか?」ふ


「まぁ悪くはないが随分と小ちゃいな。それでカラスに勝てんのか?」


「まぁ勝てるとは思いますけど……小さいですね。原田さんとしてはどんなドラゴンをお望みですか?」


「まず比較的創造しやすくて、小回りが利いて、人を運べたらいいな」


「人を運ぶですか………竜騎士みたいですね!」


俊が以前見た小説にそのような存在があったのを思い出し、それが現実になると思って少し興奮する。


「竜騎士?なんだそれ?」


異世界系小説など全く見たことがない原田には分からなかったようだ。


「竜の背中にまたがる騎士のことですよ。まぁ簡単に言うと騎馬兵の竜版ですね」


「随分と男のロマンの詰まったものだな。でも確かにそのドラゴンはいいな。単体でも防衛戦力の鍵となるし、人を乗せれば機動力の高い兵士にもなるな」


「ではそれでいきましょう。創造するんで少し静かに」


俊は目を瞑り、イメージをハッキリともつ。


(胴回りが馬くらいのドラゴンだ。人の言葉を理解する高い知性ももつ。あとは機動力が高くないとな………よしこれだ!)


「ふーこれでかんせ…………い??」


「俊はこれはなんだ?竜じゃなくないか?」


創造は成功した。

2人の目の前には確かにドラゴンがいた。

高さは1メートルもないが、長さが3メートルある。

身体を蛇のようだ。

それはまるで


「龍ですね」


「これは龍か!創造はなんでもできるんだな。ほんと便利なもんだな」


「えっええ、でも俺は竜を確かに創造したはずなんですけど………もしかして胴回りに制限をかけたからか?まぁ確かに制限かけただけで姿まではイメージしなかったけど……中途半端だとこうやって自動修正されるのか?」


確かに胴回りが馬並みというのはそれこそ結構小さいドラゴンとなるだろう。それが原因で今回のようなことが起きたのだ。


「まぁこれでも問題はないだろ。人間も跨がれるし大丈夫だろ」


「そうですね…まぁ考えても仕方ありませんし、充分に強そうですしね。これならまだまだ魔力があるのでどんどん創造していきます」




ーーーーーーーーーー




「ふぅこれで限界ですね」


「おうお疲れさん。ほら水飲んどけ」


俊は原田から水筒をもらいそれに口をつける。


「それにしても20体か結構多いな」


2人の目の前には20体の龍がいる。全て俊によって創造されたものだ。


「よしならお前たちは今すぐ拠点の上空で防衛に当たってくれ!基本的にはお前らよりデカイやつがいる。そいつの指示に従ってくれ!」


「「「「「ガァァァァァ!」」」」」


龍たちは空へと飛んでいく。


「なぁなんであいつら羽が無いのに飛べるんだ?」


「確かにそうですね…まぁ創造の時にドラゴンは空を飛ぶものとイメージしたからですかね?まぁ龍も空は飛ぶものですし、深く考えたらダメですよ」


「なんだかだんだんこの拠点が人外魔境になりつつあるんだが………」


「……否定はできませんね」


俊と原田は上空で早速防衛にあたっているドラゴンという非常識な光景をみて、遠い目をするのであった。




ーーーーーーーーーー




「皆さん遅くに集まっていただきありがとうございます」


俊は今集会場の舞台に立ち、拠点に住む人々の前に立っている。


「まずは今日の昼の出来事です。完結に言うと新種のゾンビが現れたことにより危険度がとんでもなく高くなりました。ちなみに今発見されているのは犬とカラスです」


集まっている人々はざわめく。

カラスという空から襲うゾンビが現れるということは、自分たちを守っていてくれた壁が意味を成さなくなるということになるからだ。

当然の反応である。


「ならどうするんだよ!?そのうちこの拠点も襲われるということかよ!」


「なんとかしてくれるって聞いたからこの拠点に来たのに……」


「落ち着いてください!落ち着いて!はいよく聞いてください。まず先ほど、そのうち襲われると聞こえましたが、正しくは既に襲われています。ですがそれは防衛部門で対処可能です」


一同は俊の言葉にとりあえずほっとしていた。拠点の避難解除が行われたのが先ほどで、解かれると皆が夕食を食べに向かったのでカラスゾンビが撃退されているのを見ていないのだ。


「更にはドラゴンの頭数も増やすのと、銃器の開発も行なっています。ですからカラスたちに怯える必要もないですね」


これで解決と誰もが思っていた。


「ですが、そう現実は上手くいきませんでした」


急にまた語り出した俊の静かでしかし大きな声が先ほどまで安心感で互いに喜びあい、和やかな雰囲気を消しさる。


「この拠点には敵が近づいてきています。ゾンビではなく敵です。まだわからない方もいるので解説します。まずここからは真実を話しましょう。

まず俺、山口俊は神にある使命を託されています」


いきなり神などいう言葉が出てきて人々は混乱しているようだ。


「俺の能力も神によって与えられたものです。この能力が神の存在の証明になりませんかね?まぁとりあえず今はいると仮定して話します。で神は俺に俺を殺せるほどの力をもつ敵が現れたと言いました。多分ですがその敵が今回のカラスゾンビにも関わっています。

そして今日のゾンビたちの行動については省略させていただきますが、それらを見て俺と各部門代表たちは敵はゾンビを従えることの出来るという結論に至りました。考えてください。今まで今までのゾンビに加えてゾンビカラスやゾンビ犬、もしかたら新たな新種も現れるかもしれません。しかも万単位で」


俊の言葉の非現実さ。そしてその残酷な現実を突きつけられ人々は声を失う。


「ですがまだわずかながら時間もあります。その間俺は戦力の増強に努めます。そしてその戦力で敵に臨みます。まぁ俺自身も結構強いですので安心してください。それに武装部門の者達も今まで訓練をしてきた。

ですから皆さんは安心してください」


「そうは言ったって……万単位のゾンビたちに対抗するなんて」


「まぁ皆さんは内政部門棟の地下シェルターに避難してもらいます。例え俺と武装部門か全滅してもゾンビたちが通りすぎるまで凌げるくらいの食料もありますし」


その後お葬式のような空気になってしまった集会を俊はとりあえずお開きとして解散となる。


「俊?あれは少し脅かしすぎじゃない?」


「あー優子か。少しやりすぎたかなー。でも結構事実だしなー」


「まぁ過ぎたことは仕方ないわ。今日はもう寝ましょ」


「そうだな」


俊は優子と共に居住棟の事実へと向かうのであった。




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