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終末世界の創造者  作者: だんちょー
二章 敵襲来
25/33

24話

木曜日or金曜日から日曜日まで更新を休ませていただきます。

「では会議を始めるかの」


佐藤の言葉に一同はうなづく。


「まず俊くんが外で見て来た者を教えてくれんかの?」


「はい。まず今までのゾンビは元が人間でした。ですが今日外に出ると犬とカラスのゾンビがいました」


事情を知らなかった何枚かが驚いて、目を大きく開けている。


「そのまさかとは思うんですがカラスのゾンビですか?それは空から襲ってきたりはしませんよね?」


清掃部門代表の清水は顔を青くしながら言う。


「そのまさかですね。ですから今日避難させたんですよ」


「それはなんとまぁ……とんでもないことになりましたね」


「しかも犬の方も結構ヤバイぞ。やつらは車よりも速い。対策できるまでこちらも外に出れないな」


原田も少し悔しそうに言う。


「ということなんで犬はともかくカラスについてこれからどうするべきか考えようかと思います。何か意見のある方いますか?」


すると早速真鍋の手があがる。


「今より防壁を高くしたらどうかしら?カラスが飛べる高度よりも高いね」


「それはもっともなんですけどそれやったら拠点にほとんど光入ってきませんよ?しかもそんな壁いくらなんでも規模がでかすぎます」


「うぅ……確かに日光が入らないと畑がダメになるわね」


次に原田も挙げる。


「今はドラゴンとこっちで対応してるんだろ?ならこのままでいいんじゃないのか?」


「ドラゴンは俺の相棒でもありますし、今回みたいなことがあると武装部門のみになりますよ?」


「それもそうだったな。今回も人数2倍にしてギリギリだったな。ならやっぱり改善も必要なわけか」


「なら銃を変えればいいんじゃないのかの?」


佐藤が意見を述べる。


「そもそも今回ここまで手こずったのはカラスに当たらなかったことが原因じゃ。だから今回は人数も増やして弾幕を張って倒したんじゃろ?」


「そうだな。飛んでるものを当てるとなると難しくてな。数打ちゃ当たるみたいな感じだったな。もっと訓練するべきか?」


「まぁ訓練をしといて損は無いとは思うが、今回はそれにしたって難しいものだったからの。ちゃんとした訓練を受けた兵士でも難しいと思うぞい?」


「ああそう言えば佐藤さんは元兵士でしたっけ?」


原田の言葉に皆ぎょっとする。もちろん俊も含めて。


「ん?言ってなかったかの?これでも昔は戦場にいたつんじゃぞ?」


佐藤は驚かすことが出来て喜んでる子供みたいな笑顔で言う


「いやいや聞いてないですよ!太平洋戦争の時ですか!?」


佐藤はみんなのおじいちゃん的存在で慕われている。その中にはもちろん優子もいる。それだけに自分の祖父のような存在が戦争に参加したと聞いて驚いてる。


「わしはそこまで長生きじゃないぞい。その後の話じゃよ」


「でも戦争って言ったて日本はどことも戦争なんかしてないわよ?」


「言っとるだろ?わしは戦場にいただけじゃ。必ずしも戦争に参加したわけじゃないぞい」


佐藤は少し意味深なことを言い、更に続ける。


「まぁ詮索は無しじゃの。それより話題がずれてるぞい」


佐藤はこれ以上の追求を避けるために、話題を戻す。

俊も今すべきことを分かっているためにそれに乗る


「まぁこの話は落ちついた時にしますか。で佐藤さん続きお願いします」


「ふむ、ともかく訓練したとこで今の銃では無駄に弾を消費するだけじゃ。もちろん銃の性能が悪いわけではないぞい。ただ適材適所というやつじゃ」


「ではどんな銃が?ドラムマガジンみたいな巨大なマガジン創造しますか?それなら弾幕も結構張れますよ?」


「おお!それはいいじゃないか!是非お願いしたい!」


原田はその話を聞いて、防衛強化となると判断して早速飛びつく。


「まぁそれもありじゃな。持ち運びには流石にかさばるが、高い威力も発揮できるからの。固定砲台としても使えるの。じゃがわしとしてはやはりアレがいいと思うんじゃよ。アレに俊くんの力が混ざればカラスくらい一発で倒せると思うんじゃ」


「一発ですか?それは一体なんですか?」


「散弾銃じゃよ。ショットガンと言った方が今の者達には分かりやすいかの」


「あの弾が沢山出るやつですか?」


俊も現代っ子としてそれなりにゲームもする。そのため銃についても少しだけながらも知っている。


「そうじゃ。アレはもともと狩猟用として使われてい鳥などの飛んでいるものを撃ち落とすためのものじゃ。これならカラスにはもってこいじゃろ?」


「確かにそうですね!でも……あれって射程距離短い覚えがあるんですが」


「ほぅ!そんなことまで知っておるのか!最近の若い者は博学じゃの!」



佐藤はゲームをやるような人ではないため当然一般人がそこまで知っていることに驚いているようだ。


「ゲームのおかげですよ。それより射程距離の問題はどうするんです?あんまり近寄られる前に撃ち落とせるのがベストなんですけど」


「そうじゃの。50メートルくらいまでしか最高威力が出ないからの。だが銃をつくるのは俊くんじゃ。そのくらい簡単に修正出来るじゃろ?」


「えぇ、出来ますね。これは結構有力の意見ですね!」




ーーーーーーーーーー




その後も意見はいくつか出て有力な案が2つでた。


・散弾銃の配備


・ドラゴン(劣化版)を配備


散弾銃については先ほどの通りである。

次にドラゴン(劣化版)の配備とは太田の意見で現在ドラゴンと武装部門で対応出来るならばドラゴンを創造してドラゴンたちに任せようという案だ。

これには俊も今いるドラゴンは全魔力を使ったものであり、毎日のように魔力を全て使い切ってしまったら俊の負担が激しいということで代替え案として出たものだ。実際今のドラゴンはカラスたちの戦略に対して過剰な戦略だが、カラスたちはあらゆる方向から来るため、ドラゴン1匹では抑えられない。そこで少し弱いが数頭創造するというのは結構有力である。


「では、まず俺的には早急に拠点の安全を守るためにドラゴンを創造したいと思います。その後散弾銃を全武装部門員に配備します。これでよろしいですか?」


「おう、こっちの負担が少なくなるし全然大丈夫だ」


「全ては俊くん次第じゃ。わしは任せるぞい」


「私たち武装部門以外の部門も特に問題ありません。早急に安全を確保して、また外に普通に出れるようになるのを望むだけです」


俊の決定に原田、佐藤、そして武装部門以外の部門の代表として太田が答える。


「ではそのようにしますね。次にある意味こちらが本題とも言えますね」


これで終わりと思っていた太田たちは何だ?と言う顔でこちらを見る。


「カラスと犬のゾンビについてですよ。何故急に現れたのでしょうか?いくらなんでもおかしいと思いませんか?昨日まで一切いなかったものが今日になってこれだけの数が現れたんですよ?」


原田と太田はうなづき、他のものたちはハッとした表情となる。


「確かにそうですね……私的には早急に検体が欲しいので俊さんお願いできますか?」


太田がこの原因について調べるために早速研究に取り組もうとする。


「えぇ、わかりました。で、この現象について心当たりが俺にはあるんですよね」


「前に俊君が話した件かの?」


前に話した件とは神によって告げられた俊を殺せる存在のことだ。


「遂にそいつが来たってわけ?」


優子が青ざめた顔で聞く。


「まぁ正確に言ったら来てないがな。ここからは俺の推測になるぞ。多分そいつがこっちに向かってるのは間違いない。多分今回のゾンビたちは斥候的なものなのかもしれない。実際俺が外にいた時に多分ゾンビカラスだったと思うんだが、そいつが頭上で襲わずに旋回し続けてたし。俺の観察をしてたのかもしれない。更に言うなら斥候を放つということはある程度敵はゾンビを操れる。きっと大量のゾンビが襲ってくる。しかも人間、犬、カラス以外の他のゾンビも含めてな」


「本格的に襲われたらひとたまりもないじゃないですか!」


清水は敵の想像以上の戦力に驚き、大声を上げる。

他のもの達もあまりの戦略に言葉を失っているようだ。


「だが、幸いまだ来てはいないです。まだわずかながら時間もあります。これから先は戦略の増強を優先します。内政部門は敵が来たらシェルターに全ての人々を収容してください。普通の建物では万が一もありますので」


「なら避難訓練でもしとくかの。あとそれとそろそろ敵の襲来の可能性を皆に伝えてもいいかの?混乱を少しでも抑えるためにも伝えておいた方がいいと思うんだが」


「そうですね。ではお願いします」


ちなみに拠点内にある建物は人々によって建てられたものもあるが、俊によって建てられたものもある。それらは魔法によって強度が増しているが敵の攻撃力がこちらの想像を超える場合も想定して、内政部門には地下シェルターがある。そこなら通常の建物より何倍もの強度がある。


「それと武装部門は以降物資回収の仕事はしなくて大丈夫です。拠点内には必要なものはおかげさまで、ほとんどあります。これ以降必要なものは俺と生産部門の方でなんとかします。ですから有事に備えて、武装部門では訓練をお願いします」


「そうだな、確かに俺らだけならいづれ死人が出てもおかしくないからな……お前に頼るのは悪いとは思うがその分精一杯訓練を行うとするか」


「お願いしますよ。俺だけではどうしても人手が足りないですからね」


それから他の部門にはいつも通りの業務を行うように俊は告げ、会議は終了となった。

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