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Quartett  作者: AB
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 ここでは登場人物を紹介します。現在掲載されている本編より先の内容が含まれることがありますのでご注意ください。本編の内容が進み登場人物が増えるにつれてここの内容も追記されていきます。

□メインキャラクタ


○カルラ・ミッターマイヤー・独鈷

(Carla Mittermeyer Tokko)

クラスM1-1

パートVn1

血液型B

身長118Cm

特徴金髪碧眼、童顔、幼児体型


【経歴】

 カルラが三歳の頃に両親が楽器を習わせようと考え、アマチュアオーケストラ(アマオケ)でヴァイオリンを弾いていた父親がヴァイオリンを、ピアノの先生をしていた母親がピアノを弾かせようと対立した。カルラ本人に両方弾かせてみたところ、ピアノは大きすぎて自由に弾けず、しかも母親がピアノの先生ということもあり上手く弾けないと感じてしまった。それに対してヴァイオリンは分数楽器でちゃんと手が届き、父親の手ほどきであっという間に弾き方を習得するとすぐに彼よりも上手く弾けるようになってしまって自信をつけてしまい、結局ヴァイオリンを始めることになった。

 その頃から抜群のセンスを発揮していたカルラは、半年ほど近所のヴァイオリン教室に通っていたが三歳児にして「もう教える事はなにもない」と教室の先生に言われた為、しばらくは母親の伴奏で好きな曲を自由に弾いていた。

 五歳の頃に父親の転勤でドイツのベルリンに移住。父親が仕事の関係でベルリンフィルの第一コンサートマスター(コンマス)・レオポルド・シュタインバッハと知り合いになり、以後家族ぐるみの付き合いとなる。レオポルドはカルラの才能を一目で見抜き、仕事の合間にカルラの指導をカルラが帰国するまでずっと行っていた。

 レオポルドと仲が良かったこともありベルリンフィルハーモニー(コンサートホールの方)には顔パスで入ることができ、一流のオーケストラと様々な一流指揮者と奏者の音楽をほぼ毎日のように肌で感じて聴くことができた。

 カルラが十歳になる頃、そろそろ分数楽器からフルサイズの楽器に変えた方が良いとレオポルドが提案した。カルラはまだ身体が小さくフルサイズは彼女にとって大きかったものの、レオポルドの勧めに従いフルサイズの楽器へ変えることにした。レオポルドが十歳の誕生日のお祝いとして彼のコレクションの中から一つ好きな楽器をプレゼントするとカルラに言うとカルラは十数挺ある楽器を丹念に弾き比べ、よりによってレオポルドが一番大事にしている一番高くて希少価値のある楽器・アマティを選んでしまった。レオポルドはそれだけは勘弁してくれと懇願したもののカルラは聞き入れず、見事カルラはアマティを手に入れてしまった。

 そして彼女が十二歳になる頃父親が日本へ転勤することが決まり、彼女は日本へ帰国することになった。レオポルドは日本で自分の代わりにカルラを指導する人物として、自分の教え子の一人である日本の有名オーケストラのMフィルのコンサートミストレス(コンミス)田口塔子にカルラを託し、カルラは日本へ帰国してD女に帰国子女枠で入学した。


【人物像】

 日本人の父親とドイツ人の母親のハーフだが、見た目は金髪碧眼で殆どドイツ人。その身体の小ささと童顔から「お人形さんみたい」と周囲からは形容される。一人っ子。

 元々ドイツ人とのハーフの上に約七年間ドイツに住んでいたこともあり、日本語よりもドイツ語の方が上手く喋れる。ただし家では母親とはドイツ語で会話しているものの、ドイツ語が苦手な父親とは日本語で会話しているため日本語を喋ることに不自由はない。ドイツではインターナショナルスクールに通っていたので英語の他、数カ国語も喋れる。しかし語学以外の勉強は苦手で、D女での成績は良くない。

 極度の方向音痴で学校の中でも通学路でも迷う。また海外生活が長いこともあり思ったことはズバっと言う一方、日本の文化や風習に慣れておらず戸惑うこともしばしばある。

 熊のぬいぐるみ「カラヤン」を大事にしていて、夜は抱かないと眠れない。

 普段は子供っぽい言動が多いが、ヴァイオリンを弾く時はおっさんくさい顔になる。並はずれたテクニックと表現力を持ちどんな曲でもプロ級の演奏ができるが、オーケストラでの演奏経験はないのでしばしば突っ走ることがある。音楽的嗜好は短調の暗くかつ重厚な曲を好む傾向があるが、基本的に好き嫌いは無く言われればなんでも弾く。カルラ本人は自分のヴァイオリンが上手いとは全く思っておらず、周囲から「上手」と言われるのを嫌っている。先に書いたとおり子供の頃からベルリンフィルハーモニーで一流の音楽を聴いてきたので、大抵の曲は記憶していて(ただし曲名や作曲者名は殆ど知らない)D女で弾くような曲であれば殆ど初見(というか譜面すら見ない)で弾くことができる。


○日吉・留衣

(Hiyoshi Rui)

クラスM1-2

パートVn2

血液型O

身長142Cm

特徴活発、茶髪、マイペース、好奇心旺盛、運動神経抜群、お転婆娘


【経歴】

 クラシック音楽はおろか楽器経験は小学校で習うリコーダ以外全く無く、そもそも音楽そのものにも興味がなかった。小学生の頃は主に外で遊んでばかりで体育の成績も良く、運動神経は抜群で男子に混ざって野球やサッカーをしていた。好奇心旺盛で両親は子供の頃に色々な稽古事を習わせようとするが、飽きっぽい性格も災いし運動以外に長続きするものはなかった。小学校での成績は中の上くらいで特に優秀だった訳ではないが、男の子に混じって外で遊んでばかりのお転婆ぶりに両親が少しでも女の子らしくさせようと「受かったらなんでも好きな物を買ってあげる」という条件をエサにD女を受験させて見事に合格した。


【人物像】

 標準的なサラリーマン家庭で不自由することなくのびのびと育てられた。

 活発で好奇心旺盛な性格から物怖じすることなく、すぐに知らない人にでも声をかけて友達になることができる。いつも明るくムードメーカー的な存在で周囲を引っ張っていく。

 楽器経験がほぼ無いわりには音楽的なセンスは良く飲み込みも早いので、ヴァイオリンを始めてからどんどん知識や技術を吸収していった。絶対音感がある。


○西・天茉理

(Nishi Temari)

クラスM1-2

パートVa

血液型AB

身長145Cm

特徴マニアック、音楽知識豊富、巨乳、眼鏡


【経歴】

 父親が大のクラシックマニアで、子供の頃から父親所蔵のCDを聞いたり父親が喋って聞かせる音楽蘊蓄を聞いて育った。その影響で小学校入学の七歳からヴァイオリンを始めるが、父親は所謂マイナーな曲や作曲家が好きなので天茉理も自然と同じ傾向の曲を好むようになった。ある時ヒンデミットのヴィオラ協奏曲を聞いて感銘を受け、それからヴィオラの虜になる。しかし近所にはヴィオラを教えられる先生もおらず、D女に入学してようやく念願だったヴィオラを手にすることができた。


【人物像】

 父親の影響から音楽知識は非常に豊富。マイナーな曲や作曲家が好みなものの、クラシック音楽全般に幅広い知識がある。留衣が全く音楽知識がないので、留衣の教え役になることが多い。小学四年生になる弟がいるため、普段から面倒見は良い。

 父親所蔵の大量のCDや楽譜や書籍があるので、なにかと資料を提供することがある。

 元々ヴァイオリンの技術は上手な方だったが、ヴィオラを弾きたいと思うようになってからは練習をさぼり気味だった上に、D女に入学して本格的にヴィオラを始めてヴァイオリンは全く弾かなくなった。元々ヴァイオリンを弾いていたこともありヴィオラもすぐに弾けるようになった。


○伊村・十詩子

(Imura Toshiko)

クラスM1-4

パートVc

血液型A

身長161Cm

特徴努力家、負けず嫌い、ツンデレ、お嬢様、短髪、男前、高身長


【経歴】

 大病院の院長の娘でお嬢様。元々父親がヴィオラ、母親と姉がヴァイオリンを弾いており、家族でカルテットを弾きたくて父親が十詩子にチェロを3歳の頃から習わせた。

 家族や年の離れた姉(大学一年生)や病院のスタッフに可愛がられながら大事に育てられ、時折家の病院で患者やスタッフ相手に家族カルテットの演奏を披露していた。幼い頃は院長の娘だからとか可愛らしいからという理由だけで拍手を受けていた事に気が付き、それからは父親のツテで有名なチェロの先生に師事しながら努力を重ね、D女に入学する頃には同年代の弟子の中では頭一つ抜き出た存在になっていた。


【人物像】

 とにかく負けず嫌いで、上述の件から純粋にチェロの技術で他者から認められようとチェロの練習に打ち込んだ。チェロ教室では常に最年少の立場であったものの、同門の門下生の中でも一番になろうと努力を重ねた。しかし厳しい父親の教育方針でチェロの練習以上に勉強もしていたので、D女入学時もトップクラスの成績で入学した。

 楽器は違うもののカルラの才能を十分に理解して嫉妬し、敵わないと分かっていても負けたくない気持ちから対抗心を剥き出しにする。しかし心の中では彼女の音楽的センスに憧れも併せ持ち複雑な胸中をのぞかせる。

 愛用の楽器はD女の入学祝いに父親がチェロの師匠が所有していた楽器の中から譲り受けた物。有名工房で作られたモダンイタリーで、十詩子と同じ歳の十二年物。どこからでも良く目立つ真っ赤なチェロケースに入れて持ち歩いている。

 父親の教育方針で学業成績は優秀なものの語学は若干苦手で、このこともカルラに引け目を感じている。父親は自分の病院の跡を継いで欲しいと将来は付属の女子医大に入学することを希望しているが、十詩子自身は音大への進学を夢見ている。

 音楽的嗜好は有名な作曲家の大曲でチェロが目立つ曲を好む。家の広さから自宅をよく四人の練習場所に提供することになる。

 身長が高く見た目は美男子のようなので同級生だけでなく上級生からももてる。


□管弦楽部関係者


○米田・薫子

(Yoneda Kaoruko)

クラスH2-1

パートVn1

血液型O

身長170Cm

特徴おっとり、やさしい、面倒見が良い、真面目、努力家、長髪黒髪


【経歴】

 四歳の頃からヴァイオリンを始める。当初は近所のヴァイオリン教室に通っていたが、物足りなさを感じてプロの先生に弟子入りする。子供の頃からヴァイオリンの技術は卓越しており、D女入学時点でかなりの技術を持っていた。低学年の頃から将来のコンミスを嘱望されており、1stのトップサイドに座ることが多かった。中学三年生から正式にコンミスを務めることになり現在に至る。その優しく面倒見の良い性格から下級生からも慕われ、幹部学年になった時には部長にも指名された。ヴァイオリンパートのパートリーダーも務める。


【人物像】

 医者の父親を持ち将来は付属女子医大に進学して父の病院を継ぐつもりでいる。ヴァイオリンは自分の技術ではプロにはなれないと認識していて、あくまで趣味の範囲で楽しんでいる。入学式の時に校内で迷子になっていたカルラを持ち前の面倒見の良さで助けていて、そのことがカルラの入部に繋がった。

 旋律の美しい静かな曲を好んで弾くが、コンミスとしてどんな曲でも周囲を引っ張って弾く力がある。チェロの仏原とは周囲公認のカップルで将来は結婚したいと思っているくらいだが、そのことをどうやって父親に説明しようか悩んでいる。


○仏原・智子

(Futsuhara Tomoko)

クラスH2-1

パートVc

血液型B

身長156Cm

特徴おっとり、のんびり、マイペース


【経歴】

 幼稚園からピアノを習い現在も続けている。チェロはD女に入学してから始めたものの、めきめきと上達し高一からチェロのトップを務めている。口調も行動もおっとりとしていてマイペースで物事を進めるが、演奏は周囲に寄り添い合わせるのが上手い。幹部学年になってからは会計とチェロパートのパートリーダーを務める。


【人物像】

 部長の薫子とは周囲公認のカップルで、持ち前のマイペースっぷりから人前でも薫子とキスしたりイチャイチャしたりしている。良く二人で演奏をしているが、智子がピアノで伴奏するか、ヴァイオリンとチェロの二重奏を弾くことがある。

 大使館員の父を持ちD女に入学するまではフランスのパリで育った。成績は優秀で、将来は薫子と一緒に付属女子医大に進学して一緒に病院を開くのが夢。


○金子・真由美

(Kaneko Mayumi)

クラスH2-4

パートTp

血液型B

身長163Cm

特徴自信家、さばさば、きまぐれ


【経歴】

 小学校の鼓笛隊でトランペットを吹いてからその魅力に取りつかれ、D女に入学してからも続けている。経験年数が長いこともありトランペットパートでは一番上手いが、気まぐれな性格が災いして演奏にムラがあり、過去には大事な所で失敗したこともある。幹部学年になってからは副部長とトランペットパートのパートリーダーを務める。


【人物像】

 男勝りなさばさばとした性格で周囲に、特に管楽器パートの後輩に慕われている。とにかく金管が活躍する派手な曲を好み、自分の好みの曲は率先して練習するがあまり金管が活躍しない曲は他人にトップを任せたりする。


○篠塚・銀杏

(Suzuki Ichou)

クラスH2-3

パートFl

血液型O

身長165Cm

特徴まじめ、練習熱心、お嬢様、自己中心的、自己陶酔


【経歴】

 「お嬢様っぽい楽器」だからという理由で両親の勧めでフルートを小学生の頃から始める。入学時点で既に抜群の技術を持っていたが、フルートパート特有の上下関係からしばらくは2ndパートしか吹かせてもらえなかった。中二の時に唯一の先輩が引退し1stパートを吹くようになって以来、活き活きとソリスティックに吹くようになった。


【人物像】

 基本的に天然のお嬢様なので、自然に自己中心的な振る舞いや吹き方が多い。しかしオーケストラにおけるフルートの立場は理解しているので、フルートがソロの場所はここぞとばかりに自己陶酔して吹いてしまい、時々指揮者からやりすぎと注意される。自分が中二までは2ndしか吹かせてもらえなかったことを不満に思っていたのに、後輩ができてからも自身の1stパートを譲った事は一度もない。

 パソコンが得意で広報を勤めながら、団のHPの更新やSNSでの情報発信等を行っている。


○阿蘇・順子

(Aso Junko)

クラスH1-1

パートVa

血液型B

身長156Cm

特徴マニアック、さばさば


【経歴】

 D女に入学してから音楽を始める。当初はヴァイオリンに配置されたものの、ヴィオラの人数が不足したために数ヶ月でヴィオラに転向した。ヴィオラとの相性が良かったのかどんどん上達し、中学三年からヴィオラのパートリーダーを務める。

 女子の割りに力強く大きな音を出すことができるので、管弦楽部の内声パートを引っ張る存在だが乗ってくると音程やリズムを外すこともある。


【人物像】

 さばさばとした性格で面倒見が良い。日頃から日陰者扱いされている(と思い込んでいる)ヴィオラの存在感を高めようと日々努力を重ね、力強い音が出せるようになった。

 ヴィオラ特有のマニアックな面もあり、新入生の天茉理とは良く話しがあう。


○沙魚川・美奈子

(Hasegawa Minako)

クラスH1-2

パートVc

血液型A

身長165Cm

特徴面倒見が良い、情熱的


【経歴】

 D女に入学してから音楽を始める。入学以来、基礎練習を怠らずに練習を重ねてきているので基礎はしっかりしており、新入部員を面倒みることが多い。演奏的には情熱的に弾くタイプで、チェロの旋律があるといつもより燃えて弾く。


【人物像】

 面倒見が良くマイペースなパートリーダーの仏原のフォロー役に回ることが多い。十詩子の実力を良く理解していて情熱的に弾く面ではお互い通じるところがあるので、二人で弾いていると暑苦しいと言われることもある。


○英・真由美

(Hanabusa Mayumi)

クラスH1-3

パートVn2

血液型O

身長158Cm

特徴教え上手、面倒見が良い、静かで大人しく目立たない


【経歴】

 小学校入学時からヴァイオリンを始める。暫くは教本に従って練習をしていたが、D女入学時にセカンドヴァイオリンに配置されて以来アンサンブルと内声の魅力に目覚め、以降一貫してセカンドヴァイオリンを務める。中学三年からセカンドヴァイオリンのトップになった。現在の高校一年生のヴァイオリンパートでは一番上手なので、薫子引退後はコンミスになるよう打診されているが、セカンドヴァイオリンが好きなので頑なに拒んでいる。

 内声好きが高じて中学三年からびよらも弾くようになった二刀流。愛用の楽器ケースは両方の楽器が入り常に二挺持ち歩いている。曲によってびよらが足りない時にはびよらを弾くこともある。


【人物像】

 面倒見が良く教えるのが上手なので、新入生の初心者は彼女の手ほどきを受けて上達していった者が多数いる。静かで大人しい性格、さらに内声部を担当することから団内ではあまり目立たないが、旋律に併せるのが旨くしっかり音を出して弾くことができる。


○越智・恵美子

(Ochi Emiko)

クラスH1-2

パートVn1

血液型B

身長155Cm

特徴自己中心的、自己顕示欲が強い、小心者


【経歴】

 幼稚園の頃からヴァイオリンを始める。技術的には上手なものの、管弦楽部入部以降もソリスティックな弾き方が直らず周囲を困惑させている。薫子がコンミスに就任して以降、フォアシュピーラーを勤めるものの、自己中心的な性格と弾き方から周囲に良く思われていない。


【人物像】

 技術的には薫子に次ぎ真由美と同レベルだが、自己顕示欲が強く薫子不在時には代理コンミスを勤めるものの、指示が不明瞭で周囲には不評。薫子から突然カルラをフォアシュピーラーに指名したことでカルラを逆恨みをする。


○楢橋・皐月

(Narahashi Satsuki)

クラスM3-4

パートOb

血液型O

身長137Cm

特徴チビ、真面目、努力家


【経歴】

 D女に入学してから音楽を始める。当初はリコーダーに似ているからとClを希望していたが、定員オーバーのために当時後継者不足だったObを吹くことになった。入学時に唯一いた先輩・真樺葵は卒業してしまい、現在Obパートは彼女一人。今回の定期演奏会でコールアングレを吹くことになりObと両刀使いになった。


【人物像】

 カルラが入部するまでは部内で一番背が低かった。常にリード作りに没頭しているため、彼女の周りには削りカスが散乱している。真面目な努力家で中一の時に唯一いたObの真樺が引退した後は彼女一人となったため、プロの先生に弟子入りしてレッスンを受けるようになりめきめきと上達していった。真樺在学中は二人きりで練習していたことや彼女のObの音色やテクニックに心酔するあまり、真樺に恋愛感情を抱いている。


○新庄・江美

(Shinjou Emi)

クラスM2-3

パートVn

血液型O

身長149Cm

特徴自信がない、協調性がある


【経歴】

 小学生の頃からヴァイオリンを始め、D女入学後の今でもレッスンに通っている。技術的には難しいフレーズも弾けるものの、生来の自信の無さからD女では小さな音で皆に合わせるような演奏をする。後輩であるカルラが思い切り良く弾くおかげで、だんだん大きな音で弾けるようになり自分の演奏に少しずつ自信がついてきた。


○印南・文

(Inami Aya)

クラスM1-3

パートVn

血液型O

身長149Cm

特徴ぽちゃ、純粋、引込思案


【経歴】

 5歳の頃からヴァイオリンを始め今でも近所のヴァイオリン教室に通っている。腕前はそこそこで特にクラシック音楽好きという訳ではないが、なんとなく今でも続けている。


【人物像】

 引込思案な性格からいつもオドオドしながら弾いている。技術的な面では急速に上達した留衣にすぐに抜かれてしまったものの、特に悔しいとも思っていない。目立たないようにオケの隅でこっそり弾いて楽しめればよいと思っている。


○烏谷・啓子

(Karasudani Keiko)

クラスM1-4

パートVn

血液型B

身長151Cm

特徴うわさ好き、好奇心旺盛、サボり屋、飽きっぽい


【経歴】

 幼稚園の頃からヴァイオリンを始めたものの飽きっぽい性格からあまり真面目に練習をしなかったので、上達速度は遅い。D女に入学後、管弦楽部に入部したもののハードな練習についていけずに練習はサボり気味。

 ゴシップ好きで部内や学園内の噂話は入手経緯は不明なものの殆ど網羅している。特に恋バナが好きで、練習嫌いなのに管弦楽部に残っているのは部内で絶えないこの手の話しが好きだからだと言われている。


□音楽関係者


○神林・源一郎

(Kanbayashi Genichiro)

年齢60代半ば


【経歴・人物像】

 D女の音楽教師で管弦楽部の顧問。元々はプロのピアニストで国際的なコンクールで優勝した経験もあるがその後、指の怪我でピアニストとしての道を断念しD女で音楽を教えることになった。

 ピアニスト時代の幅広い人脈で様々な有名な指揮者や奏者を管弦楽部に連れてくるが、生徒には自身の過去を隠しているので謎の人物とみられている。

 豊富な音楽知識から管弦楽部の活動に多少アドバイスはするものの、基本的には生徒の自主性に任せている。いつも温和で笑顔を絶やさない優しい性格から生徒には慕われていて、親しみを込めて「源ちゃん」と呼ばれている。


○葛西・武

(Kasai Takeshi)

年齢30代半ば


【経歴・人物像】

 日本の音大を卒業後ドイツの音楽大学に留学、小澤征爾などに師事し世界的に活躍する指揮者。

 神林に招聘されてここ数年、D女管弦楽部の指揮を任されている。大柄で太った体格から生徒からは「トトロ先生」と呼ばれているが、その体格に似合わず指揮は軽やかで分かりやすく、生徒のレベルに合わせた指導と軽妙なトークで人気がある。


○田口・塔子

(Taguchi Toko)

年齢30代半ば


【経歴・人物像】

 日本を代表するプロオーケストラ・Mフィルのコンミスを勤め、レオポルドの教え子の一人。桐朋音大卒業後ドイツに留学しレオポルドに師事、帰国後Mフィルに入団すると頭角を表し数年でコンミスに就任した。独身。

 カルラが帰国する際にレオポルドからカルラの指導を託されたが、カルラの技量と才能を見て自分では育てきれないと感じたものの、ハンナから自由に弾かせて欲しいと懇願され不安を抱えながらもカルラを指導することになった。

 後に留衣も入門しカルテットの指導や、D女の弦トレーナーにも就任することになる。


□家族


○ハンナ・ミッターマイヤー

(Hanna Mittermeyer)

年齢30代半ば


【経歴・人物像】

 カルラの母親。幼い頃からピアニストとして脚光を浴び、飛び級でベルリンの音楽大学でピアノを勉強しながら各地のピアノコンクールを総なめにしていた。しかし大学に仕事で出入りしていた今のカルラの父親と恋に落ち、若くしてカルラを身籠った。

 その為、出場を予定していたコンクールを辞退したりコンサートをキャンセルしたりすることになり、そのことがマスコミから叩かれることになった。さらに出産後の初コンサートで舞台裏にいたカルラが急に泣きだしたことで頭が真っ白になって演奏を中断してしまい、そのまま舞台上で弾けなくなったためコンサートが中止になってしまった。一連の騒動からハンナはまたマスコミや音楽業界から激しいパッシングを受けることになり、ピアニストを引退した。これらの経験からハンナはカルラをプロとして音楽業界に入ることを極端に嫌っている。

 ピアニスト引退後は細々とピアノ教室を開きながら、ヴァイオリンを始めたカルラのピアノ伴奏やピアノの指導を行い基礎的な音楽的素養を身に着けさせた。

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