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red・hot・chilipepper ~クリムゾンオーガクロニクル~  作者: AKIRA
第一章 森羅辞典 篇
5/5

猿、危うきに近寄らず

「とりあえず、説明は後!!マサトは東通りの方へ向かったわ!!」

「ヨッシャ!!しっかり掴まってろよ?」


タツヤは低く腰を落とすと、足下の空気が震えた、かと思うと次の瞬間、物凄い勢いで宙を舞った。

« ヒューーーー・・・・ルルル・・ゴパァンッ!! »

彼も、まるで自分の能力を知っているかのように簡単にやってのけた!!

アスカも、振り落とされないように必死に、タツヤの肩にしがみついていた。

二人が居る場所まで、そう時間はかからないだろう・・・



─────東通り


« ヒュッ!!・ヒュッ!!・ヒュパッ!! »

マサトの武器【独鈷】の激しい動きで、周りの空気から風切り音が聞こえる!

アジュラめがけて、六本の武器【独鈷】が猛スピードで飛んできた!

« ボッ!!・ボッ!!・ボボッ!! »

【独鈷】の攻撃の嵐!!

アジュラがよける度に、空気の壁を破る音が響く!!

ヤツも、見た目の猿の特徴を生かし、その図体とは裏腹に、身体的能力をフルに使って、全ての【独鈷】の攻撃を上手く避けていた!

だが・・・・・


(───ッツ!このままでは不利だ!!我の方が先に詰まれてしまう!!)



余談だが、アジュラが先程取っていた人質の男は、役に立たなかったので、歩道の植木の中に放り込んでいた。人質の男は何とか助かったが、腰が抜けてしまい動けなかったので、そのまま戦闘を観戦する結果となった。



マサトは、【独鈷】を自在に操りつつ、攻撃の手を一切緩めなかった。

アジュラも必死に・・避ける!! 避ける!!!! 避ける!!!!!!!!

────!?【独鈷】のスピードが!!もう一段階上がった!!!!


「────なっ!!まだ速くなるのか!?」


« ドン! »

「!?───しまった!!」


マサトは遂に、アジュラをビルの壁へと追い詰めた!!!

« ──キーンー・・ »

六本の【独鈷】がヤツの目の前で、横一列に綺麗に並んだ。


「詰みだな・・・・」

「まっ!!!!・・待て!!取引を────」

「キサマらと交渉するつもりはない!!・・・死ね!!!!」


【独鈷】の刃先から円形状の光の陣が展開したその時。



─────────!?


─────────空から声が聞こえる。


「─────・・・めーー・・・─────・・こお・・・

─────・・の猿ヤローーーーー!!!!」

« ズン!! »

オーガスーツを身に纏ったタツヤが、二人の目の前に落ちてきた!?

両足で旨く着地!すぐさま拳を握り、大きく振りかぶて・・・

アジュラを殴った!!!!

« ドッ!ゴオオーー! »

鳩尾ミゾオチめがけて拳が入り、アジュラの身体がくの字に曲がる!!

すかさず、第二撃目を降りてきた顔面めがけて、力いっぱい拳を放つ!!


「オオオオオオーーー!ウウウラァーーーーーー!!」


« ゴッシャァーーー・・・・バコオオーーーーー!! »

ヤツの身体が、後ろのビルの壁にめり込んだかと思えば、そのまま壁を突き破った!!!!

タツヤ、自身の目的をここに達成!!


(オーガスーツ・・・・まさか!? アイツか? 〝黒屍〟が選んだのか?)

「ハハーーッ!!どーだ猿ヤロー!!追いついたぜこのヤロウーー!! へへッ!!」

「・・・・・・・・」

「ああっ!!テメーさっきの青いヤツじゃねーか(怒)!!」

「・・・・・うるさい・・・・邪魔だ。」

「ほおー??(怒)テメーよくもそんな口が利けるもんだ(怒)コッチはテメーが見捨ててくれたおかげで地獄から舞い戻ってこれたぜ?・・ホンットどうもありがと(怒)!!」

「・・・・・礼には及ばん・・・・そのまま死んでくれれば、なおよかったよ。」


«ブチッ!!(怒)»

「ほっ・・ほおー!?(怒)なるほど、テメー喧嘩売ってるんだな?そうなんだな?・・・(怒)じょーとおーじゃねーかー!?(怒)このスカシやろうーー!!!!(怒)」

「・・・・・うるさい・・どけ・・邪魔だ!!もう一度死んでこい。」

«ブチッ!!(怒)(怒)(怒)»

「チョット!!二人ともやめなさいよ!!そんなことしている場合じゃないでしょ?!!」


少し離れた場所から、アスカが大声で仲裁に入った。


「だけどよ! こいつが!・・・」

「・・・・・・・キサマ。」

「ああ!?(怒)」

「アイツが・・・いまので倒せたと、思っているのか?」

「──!? あぁーー ホラ、起きあがってこねーだろ?めえいっぱい殴ってやったからな…へへ!!」

「フフ・・・だそうだ! 死んだフリが上手いな!アジュラ!!」

──────!?!?


壁の瓦礫から、アジュラが起き上がってきた!!

しかも・・・全くの無傷!!!!!!


「クカカカカカッ!! やはり気付いておったか!〝鬼人〟よ!」


「──────なっ!?」

「・・・・・・フン。」


タツヤは別に、自分の力を過大評価しているつもりはなかった。


たとえ、オーガスーツの力を手に入れたとしても、いきなり倒す事が出来ると思うほど、愚かではなかった。

だがオーガスーツの力で、あれだけめえいっぱい殴ったのだ、少しはダメージを受けているだろう、壁を突き破るほど倒れたのだ無事ではすまなかっただろうと・・そう思っていた。


タツヤの身体を修復して魅せた、あの再生能力!!

空を飛んでいるのかと思わせるほどの跳躍力!!


このスーツには戦う力が充分にあるはずだ!・・そう思っていた。


だからこそ、アジュラが全くの無傷で、ノーダメージだということに、驚きを隠せない。


「・・・・マジか・・・・こりゃあ・・結構へこむぜ…」


(・・・やっぱり!)

(・・・やはり!)

(・・・こいつは知らないんだ!)

(・・・こいつは知らぬのだな!)


(( 辞力のことを!!!! ))






オーガスーツ・モデル【天斬】

<特徴>

(全身赤色。地面につくほどの長いコート。コートの下は金属製のプロテクターが全身を覆っている。メットのデザインが【蒼天】とは若干異なる。

〝黒屍〟と契約し、力を発動させると装着できるアーマードスーツ(パワードスーツ)普通の人間の身体能力を軽く超えているが、別の〝ある能力〟を使わないと、真の力を発揮できない。)

<主要武器>

???

オーガスーツ・モデル【蒼天】

<特徴>

(全身青色。地面につくほどの長いコート【天斬】とは違い、前は常にしまっている。コートの下は金属製のプロテクターが全身を覆っている。メットのデザインが【天斬】とは若干異なる。)

<主要武器>

(独鈷・法具)


アジュラに捕まっていた若者

(人質)

・助かった彼は、無事彼女と再開する事が出来て喜んだが物凄く怒られたらしい。今後、バカなまねは絶対にしないことを誓った。

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