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red・hot・chilipepper ~クリムゾンオーガクロニクル~  作者: AKIRA
第一章 森羅辞典 篇
3/5

鬼が笑う

登場人物

青島理人【アオシママサト】

高校三年18才・身長170㌢

〝黒屍〟の契約者

性格

・他人に対して非常に冷たい。

・目的の為には手段を選ばない。


アジュラ

閻王の眷属の一人

今はまだ謎に包まれている。

一応、人語は話せるようだ。


オーガスーツ

ogreオーガsuitスーツ

モデル・【蒼天】

〝黒屍〟の力を発動させると装着できる、

アーマードスーツ。

主要武器・独鈷どっことよばれる法具で、

20㌢ほどの柄の両先端から10㌢ほどの両刃が出ている。

これを自由自在に操ることが出来るが、六本までしか発動できない。

〝大猿〟は、凄まじい速さでビルとビルの間を縫っていった!

跳躍が、軽く人間のそれを超えていた。

高層ビルが建ち並ぶ町の中心部、ヤツがビルに飛び移る度に、窓ガラスが割れて破片が飛び散っていた!

下を歩いている通行人が、悲鳴をあげながら逃げ惑う。

ヤツの姿を捉えることが出来る人がだれもおらず、人々は何が起きたのか?さえ、解らないでいた。



(クソッ!!まさかこんなにも早く追いついてくるとは・・・・・ヤツらを侮っていた。だが、このまま行けば上手く退却出来るであろう。)


〝大猿〟の名は【アジュラ】という


安堵の表情を浮かべたアジュラにめがけて、何かが飛んできた!

« ヒュッ!!ヒュッ!!ヒュンッ!! »

風切り音を出しながら猛スピードで、飛んできた!

«ピクッ!!»アジュラも気付いて、ビルに飛び移った瞬間に回避した。

飛んできた〝何か〟は、そのままビルに突き刺さった!!

« ガシュッ!!バコッ!! »

それは、独鈷【どっこ】と呼ばれる法具であった。

若干、デザインは違うが、ほぼそれと見て取れる。

アジュラはその飛んできた物体を確認した後、また別のビルに飛び移り、斜めにぶら下がり、止まった。

辺りを見回していると、突き刺さった独鈷が独りでにユラユラと動き始め、

下の道路の中心を歩いている人物の元へと、戻っていった。


「クククククッ・・・・・やはり、おぬしか。はやかったの~~?」


マサトが追いついていた!

先回りしてアジュラを待ちかまえていたのだ。ゆっくりと歩を進め近づく・・・・・


「・・・逃がしはしない!!」


マサトの鋭い眼光がヤツを捉えた!!


すると、アジュラは«ニヤ~»と不気味な笑い顔をうかべて、ビルから手を離した。

  « ビフュァッゴッ! »

物凄い勢いでアスファルトへ衝突して来た« ゴパァッ!! »

重力とヤツの体重も重なって道路のアスファルトが1㍍以上陥没し、ヤツを中心に円形のアミダ目のようなヒビが入り、アスファルトの中の土や砂が噴き出してきた!


やはりデカい!!

マサトと比較すればするほど、その巨大さと凄まじさが周りの通行人の恐怖を煽った。

アジュラも、マサトに対して鋼鉄の胸板を交互に叩き威嚇した!

だがマサトは、そんなプレッシャーなど、まるで感じていないかのように、構わず歩みを続けた。



訳が分からない通行人(街)、一様に興味をしめす。

「おい!・・これさっきネットで言ってたヘンな化けもんじゃねーか?向こうの駅の爆発の奴!」

「えっ?これ、なんかの撮影だろ?」

「チョット!!・・にげよ?・・ヤバイよゼッタイ!!」

「ぜってーそうだって!ーーアイツなんか観て観ろよ~戦隊モノのヒーローみたいな格好してんだぜ?ウケる~」


ある程度近づいたところで、マサトが歩を止めた。

アジュラの間合い一歩手前だった。

アジュラも焦っていた。

なんといってもあれだけ全速で、飛び逃げていたのに、簡単に追いつかれてしまったことは、充分に警戒に値した!


二人に緊張が走る・・・・・・


« パシャ!!・・・ピロリーン!・・»

 ────────────!?!?


「なぁーアンタら、どこのテレビ局の撮影?カメラどこなの?ってゆうかめっちゃリアルだねそのきぐるみーー写メとって大丈夫?」

« パシャ!!・・・ピロリーン! »

「チョッ・・チョット!!やめなよ~。あぶないよ~。」

「だいじょぶだって!!」

「・・・・な・・・なーんだ。撮影かあ~ビックリしたー!」

「ホントーなんかリアルー」


周りの野次馬などに、二人は全く居に返さず、相手の隙をつく機会を伺っている・・・・

一人の男が、不用意にもアジュラに近づいてしまった。

すると、アジュラはその大きな手を使って、すさまじい早さで男の身体を掴んだ!!


「うぅあぁ~~んなにすんだよ~~訴えるぞ~~」


«ニヤ~!!»不気味な笑い顔を浮かべてマサトの方を見た。


「クカカカカカカッ!!・・我は知っているぞ!〝鬼人〟よ。おぬしら人類種に対してはこの方が与し易いということはのう~~?クカカカカカカッ!!」

「・・・・・・・・・」

「うあっ!?──・・あっ!!いてっ!!イテテテテー、イてえ!イテーーー!!!!た・・たすけて~~うがあーーーーー!!!!」


周りの野次馬は、男の悲鳴でやっと、ことの重大さを理解したのか、一斉に逃げ出した!!


アジュラにとっては、この男を握り潰す事など造作もなかったが、あえて人質を取ることによって、マサトを精神的に追い詰め、下手に手出しが出来ないようにしたつもりだった・・・・


「クカカカカカカッ!!ほれ~ほぉ~れ~。手も足も出まい?この人間を助けたかったら、無駄な策略はせぬことだ。ささっと去ね!!クカカカカカカッ!!」

「ヒィィィーーーーーー!!たたっ・・助けてくれ~~~。」

「クカカカカカカッ!!」


「・・・・・・・・・・はぁ~~~・・好きにしろ。」

「──────は?」

「・・・・・・好きにしろと言っている。」

「なっ!?ばかな!?・・・おぬしらと同じ種族ではないか!見捨てるというのか!?」


「フッフフフ!────フハハ!───ハハハハッ!!ハハハハハハハハッ!!」

「────!?なにがおかしい!!」


アジュラにとっては誤算だった。

人間のことは多少知っていても、〝青島理人〟という人間のことについては理解していなかった。

マサトからは、意外な言葉が・・・・

いや、マサトの性格から考えると、ごく自然で当たり前の返答が返ってきた。


「ハハハハハッ───ハアー・・・勘違いするな。僕はそいつらのこと、同じ人種などと思ったことは一度もない!たとえ同じだとしても、他のヤツがどうなろうと知ったことではない!!」

「──────なんと!?」

「僕は・・たとえどんなことがあろうと、〝お前たち〟を滅ぼすまでは決して立ち止まったりしない!!邪魔するモノは全てこの手で排除してやる!!」


すると、マサトは持ち前の武器である独鈷を、コートの中から6本取り出し、

自分の左側から水平に、そして空中に浮かせて並べた!!

マサトは、この独鈷を自由自在に操ることが出来るのである。


二人は完全に戦闘態勢には行った!!!!

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