隣国騒動編1
第四部 隣国騒動編 開幕です。
ユースティスとラヴィーネが式を挙げ、正式な夫婦となってから日常と化した出来事があった。
「だーかーら!!いくら、お前がヴィオと夫婦になったからといって二人で寝かせるか!!!」
「貴方が私達をくっつけておきながらそんなことを言うなんて我が儘ですね」
「なんだと!?ヴィオは元から俺のなんだよ!!」
それはラヴィーネと《ユウラスティア》によるユースティス争奪戦である。ユースティスに執着を見せ始めたラヴィーネと嫉妬の塊である《ユウラスティア》の衝突は決着がつかない。何故なら勝者は常にセルジュだからだ。
「セルジュ」
「……またですか?母上」
「すまんね」
「はぁ、仕方ないですね」
何故ならユースティスがセルジュの寝室に行くからである。
「何だかんだで誰かが一緒だったからね。ありがとう」
「ほ、ほらほら母上!早く寝てください!!」
セルジュはユースティスの優しい笑みに弱く顔を赤くしたのを隠すようにユースティスを寝かしつけた。因みにセルジュは六歳である。
ユースティスが寝入った辺りに《ユウラスティア》とラヴィーネがセルジュの寝室に突撃してきてセルジュに魔法を食らう。
これが夜の風景と化した。
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ある国の城に響き渡る男女の喧嘩する声。
「諏訪神様なんて大嫌い!!」
この女性の言葉により大騒ぎになるのだった。
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「ここも久しぶりか……」
<ユクレシア>の国境から入国した若者がいた。その若者は首都を目指し歩き続ける。
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「では、<ユクレシア>に技術の提供をしてもらおう」
「うむ。使いを向かわせ教えを乞いましょう」
ある国の王達が集まり会議をする。その内容は<ユクレシア>に波乱を呼ぶものだった。