表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/49

女王結婚編5

*****



転移で<ユクレシア>の謁見の間に戻った《ヴィオレッタ》と《ユウラスティア》。それをみたユースティスはあちゃーと言った表情をしていた。それを気にすることなくジュエルを殺す《ヴィオレッタ》がいた。それに驚く官吏達。見た目は綺麗なのでなんとも言えないのが《ヴィオレッタ》の殺し方だ。


「《ユウラスティア》……」

「ヴィオ、《ヴィオレッタ》は国ごと皆殺しにした。もう、諦めろ」

「……氷山の民<ベリオリス>と同じか…」

「あぁ」


止めに行かせたはずの《ユウラスティア》は《ヴィオレッタ》の行動を止めない。それに遠い目をするユースティスは過ぎたことと割りきった。


「……………はぁ、わかった。諏訪神に助言しとく。《ヴィオレッタ》、一つ聞くが何故ラヴィーネだけは殺さない」

「私のお気に入りだからです」

「……それだけか?」

「?はい」

「…………そうか」


ジュエルを殺して満足そうな《ヴィオレッタ》にユースティスが問うと普通に答える。それに内心驚きを隠せないユースティスが聞き直すも《ヴィオレッタ》は不思議そうに首を傾げるだけ。ユースティス的には《ヴィオレッタ》が少しでも成長してくれたことに内心喜んだ。

一方のラヴィーネはジュエルの死を見ても何も言わなかった。そんなラヴィーネを見てフレイアが問う。


「ラヴィーネ様」

「何でしょう?フレイアさん」

「何も思わないのですか?」

「はい。年の離れた妹だとしても私からすれば他人です。全てから隔離された私が家族なんて思うわけがありません」


ラヴィーネの言葉にユースティスとは違う闇を見たフレイア。それ以上は何も言わなかった。


「仕方ない。ラヴィーネを私の夫としよう」

「!?ヴィオ!?」

「怒るのは私ではなく《ヴィオレッタ》にしろ。国を滅ぼしたのは《ヴィオレッタ》だ。保護と言う名目よりかは良いだろう」

「《ヴィオレッタ》!!!!」

「!!!」


ユースティスの言葉に《ユウラスティア》は大暴走を始めた。《ヴィオレッタ》と《ユウラスティア》の追いかけっこにユースティスはあきれ、ラヴィーネは苦笑。《パラディン》は無表情。官吏達はおろおろしていた。


「ラヴィーネ、君は本当に何も思わないのかい?」

「?はい」


ユースティスの質問にも不思議な顔をして頷くラヴィーネにユースティスはため息をついた。

《ユウラスティア》が暴れたことでラヴィーネの件は保留となり、ラヴィーネと《ユウラスティア》の戦いが幕をあけた。と、言っても《ユウラスティア》がラヴィーネに突っ掛かっているだけだが。

《ヴィオレッタ》が自国を滅ぼした事は神にも他国にも伝わった。それにより、神を怒らせてはならないと再認識した国民達だった。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ