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疑惑

 

 一方、宇宙(そら)ではシファ星に張られた


ジャミング層にシャーリーが手を焼いていた


解析によりジャミング層は超が付くほど


強力な代物でありAランククラスのジルドでなければ


解除が困難であることが判明した


これほどまでに強力なジャミング層を張るジルドが


この戦線に参戦している事の深刻性はシャーリーを


焦らせていた



シャーリー(フォー様達を急いで支援しなければ・・・)



 しかし艦隊が地上へ向かったところで


敵軍のジルドとティアマの餌食になることは明白であった


今回の戦線にアマテ軍はジルドを連れて来ていない


自国のジルドが戦線へ行くことに難色を示したからである



 ジルド人は絶滅を危惧されるほど星雲中でも


最も少ない民族の1つであり彼らは民族の繋がりに非常に重きを置いている


とはいえ、ジルド人の強力な能力はロード+ティアマと同等かそれ以上に


各国が欲しがっている為ジルド達は傭兵のように各国に分散して属している



 彼らはジルド議会なる団体に皆、組していてそれぞれ国に属しているにも関わらず


ジルド間で情報の共有等を図っている


属する国への愛国心などどいうものは微塵も無い


云わば、星雲の情勢を微笑を浮かべ関わりながら


他人事のように斜め上から眺めているような存在である



 アマテ軍のジルドがシラ側にどこかの国の強力なジルドが


加わることを知っていたことは明らかであり


戦線へ行くことを拒んだことは水面下でアマテ国が


負けるように仕向けられているのではないか?



 強い疑惑と共にシャーリーの身体の血の気が引いていく・・・


しかし戦況は刻一刻と流れており情勢を心配するよりまず


地上で敵のティアマと強力なジルドのフォースを相手にしている


フォー達をなんとか救出しなければならない



 大きな陰謀の影に飲み込まれそうになりながらシャーリーは


自分を奮い立たせ自らを現実に引き戻し


また目の前に直面している難題と向かい合うのであった―



 同時刻、フォー達は谷底でシラ軍に見つからぬ様ティアマを


非活動状態で隠し降機して身を潜めていた


イースは索敵装置をリンクさせ敵機の索敵をする


とにかく援軍がなければティアマも動かせず完全に身動きが


取れない状態であった


 フォーは各員に指示を出しつつこれまでを冷静に分析し


宇宙(そら)にいるシャーリーと同じ疑惑に辿り着いていた


きっと他の隊員も声には出さないが


同じ疑惑を抱いていることであろう


 

 元々フォーは自分と正反対で愛国心を持たないジルド人が


好きではなかった


そればかりか自国のジルドでさえ心底では相容れない存在として


一線を引いて接してきた


今回の戦線への同伴を拒否されたことにより


その気持ちはより一層強いものになっていた


フォー(国王の代理騎士としてアマライまで預かっておきながら

    ジルドの力の前に何も出来ないとは・・・)


 そんな相容れないジルドの力の前に成す術無く身を隠しているだけの


自分の不甲斐なさとアマテ王国筆頭騎士団長としての立場がジレンマとして


フォーの心を渦巻く・・・


その時であった



「・・・・・・・・え・すか!?」


 ノイズと一緒にフォー達に通信が入る


ノイズであまり聞き取れないがこの声は間違いなくシャーリーである


フォー「シャーリー!待ってたぞ!!」


シャーリー「すみません

      決断がつかず遅くなってしまいました」


フォー「いや、よく判断してくれた」

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