豆知識(1) ダイチン国歴代ハーンの称号
参考資料を求めて県立図書館をウロウロしていたところ、すごい本を見つけました。
承志『ダイチングルンとその時代』名古屋大学出版会, 2009.02
マンンジュ語の史料を中心に用い、ダイチン国が建国してからチベット仏教圏諸国をすべて版図化するまでの経緯を、マンンジュ(ジュシェン)の視点から描いた学術研究書です。
この物語のテーマである「兜率宮殿の盾」たち(トゥルバイフとその子孫)が活躍していた時代(1630-1720ごろ)、ダイチン国の中枢を握り、動かしていた連中がマンジュ語で残した記録。キチェンガさんはその記録を駆使して、当時のダイチン国首脳のうごきをいままでになく生き生きと描写しています。
ダイチン国側を描写するさいにとっても参考になりそう♪
情報欠落している項目がまだ多数ありますが、把握次第順次うめていきます。
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代数/諱/マンジュ語称号/モンゴル語称号/チベット語称号/中国語通称
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【初 代:ヌルハチ】
[満]ゲンギェン・ハン
[モ]クンドゥレン・ハーン
[諡号]太祖テムゲトゥ・フーワンティ
【第2代:ホンタイジ】
[満]スレ・ハン
[モ]セチェン・ハーン
[諡号]太宗ゲンギェンシュ・フーワンティ
【第3代:フリン】
[諡号]世祖エルデムブハ・フーワンティ
[通称]順治帝
【第4代:ヒゥワンイェ(玄燁)】
[モ]アムフラン・ハーン
[諡号]聖祖フシン・フーワンティ
[通称]康煕帝
【第5代:インジン(胤禛)】
[諡号]世宗テムゲトゥ・フーワンティ
[通称]雍正帝