11ー7
手を繋ぎショッピングモールへ入りますと、中からは明るい音楽が流れてきました。
お店も沢山あります。アクセサリーや服、鞄や珈琲チェーン店もあり、凄くワクワクしてしまいます!
――――スルリ
「おっ?」
「すごい、楽しいです! どこに行きましょう!!」
――――グイッ
っ、え?
周りを見回していますと、旦那様が私の肩に触れ、抱き寄せられました。
上を向きますと、旦那様の素敵な微笑みが返ってきます。
「ど、どうしたのですか?」
「楽しいのは分かるが、手を解くのは危険だ。我から離れるでない」
あ、私……。楽しすぎるあまり、いつの間にか旦那様と離れてしまっていたのですね!?
は、恥ずかしいです。
中に入った時にはしっかりと手を繋いでいたのに……。
「す、すすすす、すいません!!」
「気にせんで良い。我が離さなければ良いだけの話だからな」
肩を抱いていた手を離し、私の左手へと下げます。
指を絡め、恋人繋ぎをし、歩き始めました。
――――旦那様、かっこいいです。本当に、素敵すぎます!!
うぅ、ニヤけが止まりません。
だらしない顔を浮かべてしまっているため、今は後ろを向かないでください。
歩いていると、急に旦那様が足を止めぶつかりそうにっ!?
「っ、どうしたのですか?」
「あの服、華鈴によく似合いそうでは無いか?」
旦那様が指さした先は、一つの和服屋さん。
――――いえ、和服屋さんではなく、和をメインとした洋服屋さんです。
ワンピースなどが和風デザインで彩られており、綺麗で美しい。
レースが付いているのもありますが、服の模様が牡丹や麻の葉。鱗門や束ね熨斗など。
和風柄を基調としていて目が離せません。
「少し見ていこうぞ」
「は、はい!」
旦那様が手を引き、人の隙間を縫い店の中へ。
中に入りますと、外から見ていただけではわからなかった服が沢山飾られており、気持ちが跳ね上がります。
「わぁ!! 旦那様! だんっ――……」
――――な、なんでしょう。
旦那様が私の顔を覗き込んできます。
……ハッ。
何をやっているのですか華鈴。
旦那様の隣で子供のようにはしゃいでしまいました!
は、恥ずかしいです。
落ち着きなさい、華鈴。落ち着くのですよ。
はぁ~~、すぅ~~。
「………………?」
私が気持ちを落ち着かせている間でも、旦那様は私から目を離しません。
ど、どうしたのでしょうか。
わからず私も見返していますと、やっと旦那様が口を開いてくださいました。
「華鈴よ。現代で我の事を”旦那様”と呼ぶと変に目立つ。今だけでも良い、我を名前で呼んではもらえぬか?」
――――へっ?
「だ、旦那様を、名前呼び……?」
「うむ。欲を言うと呼び捨てが良いが、さすがに華鈴には難しいと思うのだ。だから、母上と同じ呼び方でも良い」
母上――氷璃様と同じ呼び方という事は、様呼び、でしょうか。
「……………………いや、やはりせめて”さん”だな。母上も現代では父上を”さん”呼びしていたんだった」
「え、え? つまり、私は今から名前呼びをして、さんと付けなければならないのでしょうか?」
「緊張し過ぎて日本語が少々ややこしくなっておるが、そういうことだ。出来るか?」
旦那様が眉を下げながら聞いています。
ど、どうしましょう。
い、いえ、悩むことではないのです。
確かに、現代では”旦那様”や”様”呼びは変に目立ちます。
目立たずに現代に紛れ込むには、呼び方なども気を付けなければなりませんね。
「……………………わかりました、頑張ります!」
「そこまで気合入れなくても……。普通に名前で呼べばいいだけだぞ?」
「そうだとしても、気合いを入れなければならないのです!」
気合いを入れなければ、呼べないので……。
「そうか、わかった。だが、それは今すぐでなくても良い。今はお店を楽しもうぞ」
「は、はい!」
手を引かれつつ、棚に置かれている服や壁に飾られている服を旦那様――えぇっと、えぇーーーーと。
――――七氏さんと共に、楽しみました。
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