不遇種族
(/・ω・)/うー!(/・ω・)/にゃー!
シュネーさんに色々甘やかされた後、時計を見ると十一時を過ぎていた。受けれるクエストは一つか二つだろう。ボクは薬草採取の依頼とスライム討伐を受けて急いで草原へと向かった。シュネーさんは休憩室に待機させておいた。
ボクは薬草採取のため掲示板に書いてあった鑑定を取ろうとすると『取得出来ません』という画面が出た。理由は分かんないけどこのまま行くしかない。草原に出てスライム三匹を討伐し、薬草を採取を探しに回った。よく見れば分かるはず…。
五分後。
全く見つからずMPが半分を切り、魔石も尽きた。薬草どこ…?と思ったら本日十回目となるスライムと遭遇した。素手で殴り運良く魔石がドロップし、魔導武装がレベルアップした。新たに獲得したのが、
「サーチモードとソードモード…?使ってみよ《サーチモード》」
ボクはそう言った瞬間もの凄い量の情報が入ってきた。ビックリして切るとMPがだいぶ持ってかれていた。うん…使用は控えめよう。ソードモードは何となく分かるからいいや。さて、本当にどうしよう…。MPは残り微かで頼みの綱であるサーチモードも情報量が多すぎて薬草の場所が分からない。あれ、詰んでる気が…。
ボクはヤケクソで足下に生えてある草を取った。すると奇跡的に薬草が取れたのでその勢いでとにかく街へ戻りつつやった。何とか奇跡的に三つ採取出来たけど運を全て使い潰した気がする。魔導人形って燃費悪すぎない?ボクはそう思いつつギルドに報告しログアウトした。
現実世界に戻った瞬間電話が鳴った。音楽は微笑みの○弾です。電話を取ると妹の声が聞こえてきた。
『TWO楽しんでるー?と言うか魔導人形って不遇種族だけど』
「何でボクが遊んでるって分かるの…?種族まで…」
『私の特殊部隊からの情報だよ。ところでカヤ姉キャラリセしないの?』
「不遇種族って…?」
『そこから…不遇種族って言うのはね、まともにゲームが出来ない種族のことをこのゲームは指すんだけどその中に吸血鬼、悪魔、魔導人形でそれぞれ理由があるんだけど魔導人形はMPが無いと何も出来ないのに街の外に出た瞬間MPが減り続けるの。だから次の街に行くためのボスにたどり着くために必要なMPは…数万だよ…。これは今最前線の魔法使いとほぼ一緒のMPだからね。』
「嘘…」
『どうしても頑張りたいって言うなら何とか出来るけど…どうする?』
「お願い!」
『オッケー!それじゃあ一時間後にその人達送るから。あ、今度来るからマッサージしてね。さよなら!』
ボクは昼飯を食べてインした。確かステータスに表示されないだけで空腹度があるらしい。冒険者ギルドの横にある建物は雑貨屋なのでそこでシュネーさんに携帯食を買ってあげた。苦いそう…シュネーさんごめんね。休憩室でシュネーさんの膝枕を楽しんでるうちに一時間がたった。シュネーさんと一緒に休憩室を出るとそこには、
「この娘かしら…」
「多分そうだと…思います」
「何でもして良いっていう許可は出てるから…ね?」
「ふふふ…久し振りだわ」
複数人のボクより身長が高い女性達がヒソヒソと話していた。何となく嫌な予感がするのは何でだろう…。
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