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眠りに落ちた葵を幹は眺めていた。口がちょっぴり開いていて、少しにやけている。
可愛らしい寝顔を眺めていると、いたずらをしたくなってしまう。幹は恐る恐る少し空いた口に自分の指を入れてみた。
「んん、幹ぃ」
そんな寝言を言って葵は口に突っ込まれたそれをちゅぱちゅぱとしゃぶりだした。
「ひゃ!」
こそばゆい感覚が指先から伝わって幹は驚いた。
美味しそうに舐めまわす葵。赤子がおしゃぶりを加えて喜んでいるような愛おしさを幹は感じた。
(可愛いなあ。葵は本当に可愛い)
幹は堪らず頭を撫でた。それが幹の精一杯の愛情表現である。頭を撫でたついでに、葵の頬を突く。ちょっとだけ葵の身体がビクついたが、未だに目覚めていないと幹は思った。
(私なんで幹の咥えてるのぉおおお!?)
しかし実は葵は目覚めていて、自分が幹の指を咥えていることに喜びつつも戸惑っていた。
「あれ、なんか動きが止まったな」
幹は葵の口が止まったことに不思議に思う。葵はバレないように必死に口を動かした。
(は、恥ずかしいぃいい。でも何だろう、変な気分)
葵の中で徐々に恥ずかしさが薄れ、代わりに何かが芽生える。
(幹の美味しい。もっと舐めたい。もっと幹の舐めたい!)
葵の感情が高まる一方、幹は再び『おあずけ』を実行したいと思っていた。
幹は強引に指を引き剥がす。唐突に訪れた虚無感に葵は酷く飢えた。
幹は葵の唇を指でそっとなぞる。目を閉じている葵はすぐそこに幹の指があることを知る。
堪らず葵は目を開けて勢いよく幹の指を食べた。
「うわ!」
その勢いのまま幹を押し倒すと、まるでおあずけに耐えられなかった犬の様に夢中で指を舐めまわすのだった。
今回は読者にキュンキュンさせる為に書きました。
これはキュンキュンするかな、という判断は自分の価値観に頼らざるを得ない為、当然この内容は作者の嗜好となります(笑)
後半部分とか、投稿して大丈夫かなってかなり悩みましたが、こういった作品もあって良いし求めているユーザーもいることだろう、ということで投稿に至った次第です。
続き書きたい。
次からは自由に書きたいと思います。