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八神兎亜とは

作者はですね。超展開が大好きなのであります

ですが超展開は文章力がないと訳わかめなものになってしまうのが難点でして。

…………すみませんねぇ文章力なくて。

 もともと彼は普通の人間であった。


 魔法なんてものとは無縁であったし、ましてや自分が使えるようになるなど考えたこともなかっただろう。いや、使えたならいいなと考えたことは少しばかりあった。しかしそれは年頃の男子ならだれもが思うことだ。ドラゴ○ボールを見てかめ○め波を打つ真似をしたり、ワン○ースを見てそこらへんに落ちている木の実を食べてみる。

 特別変わったことではないだろう。


 そんな彼が、何の因果か異世界に召喚された。………巻き込まれる形によって。

 召喚を実行したのは国であった。そして国は『勇者』と『聖女』を求めた。もうわかっただろうが、彼は勇者でも、聖女でもなかったのだ。


 何物でもない彼を、国は金を渡してそのまま王城から追い出した。何かしら彼が役に立ったのならその待遇も少しは違ったのかもしれない。しかし彼は何もなかった。異世界に来た際に勇者や聖女のように『ジョブ』を与えられることなく、ましてや何かしらの『スキル』を与えられることもなかった。

 彼は何も持たぬまま未開の地へ放り出された。


 別に彼に特定の人物への憎悪の念などない。むしろ感謝しているくらいだった。

 あの退屈な日常からの開放。すがすがしい気分であった。


 そして彼は歩き出す。

 せっかく異世界に来たのだ。魔法ぐらいは使えるようになりたいだろう。

 しかし彼はこのとき気づいていなかった。


 彼には『運命』そのものが与えられていたことに。



 ★★★★★★★


 鼓膜が爆発で揺さぶられる。耳の奥でキーンという音が聞こえてきた。


「兎亜さん」

「すまん。意識が少し飛んでた」


 自らが起こした爆発音により正気に戻った兎亜。目の前には先ほど放った魔力砲が少女へ直撃した名残である煙が広がっていた。


「いえ、正気に戻ったならそれでいいです」

「しっかしいまだに慣れないなぁこれは…」

「…もしかしてご主人脳みそ異世界に置いてきちゃいました??」

「あ?」


 兎亜が先ほど放っていた『神気』。読んで字のごとく神の気である。これは兎亜自身が持つ『神格』によるものであった。

 あちらの世界を旅していた時に身に収めたこの神格。神に関連する言葉を聞くと自動的に神としての権能が発動してしまい、神側として物事を考えてしまうという人間でいたい彼からしたら厄介なものであった。

 守護者という単語を聞いて発動してしまった神格。それにより兎亜は先ほどの一瞬意識が飛んでしまったのだ。


「へぇ」


 いまだ煙は晴れていない。

 この煙は魔力の残滓である。先ほど兎亜がありえないほどの密度で魔素を詰め込んだ魔力による砲撃。それが物に当たったことにより衝撃を受けた魔力は、通常の密度に戻ろうと体積を膨張させる。

 それがさきほどの爆発。そしてそれにより魔素が散らばった。

 つまり魔力の反応を読みにくくなったということだ。

 ちょっとした魔法の術式程度では反応を感知することができないほどに場の魔力濃度は乱れている。

 つまり


「その魔力の高さが仇になったな。」


 煙の中から四つほどの属性を持たない魔力反応。

 そう。高めの魔力を持った術式であると感知されてしまうのである。

 兎亜は飛んできたそれを難なく打ち消してしまった。


「終わりか?……そろそろうっとおしいな。アイ。煙どかしてくれ」

「…………(自分のせいだろという非難の目)」


 アイは魔法により風を起こし煙を払う。

 そこには


『「何が人間よ……やっぱり化け物じゃないの…」』


 ステッキの口調で喋る少女の姿があった。


「…なるほど。憑依か」

『「ええ。有香には悪いけど勝手に憑依させてもらったわ。それより…」』


 ステッキを構えなおす、少女に憑依したステッキの中身。


『「あんた、異世界の神だって?」』

「まぁ、神格が発動した状態での話だけどな。今の俺には神としての権能はない。それがどうかしたか?」

『「あんたが今どういう状態なのかは知ったこっちゃないわ。けど一つだけ確認。有香は『試練』を受けているのね?」』

















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