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亡国の涙  作者: 古詠海
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序章

 ぼんやりと授業を聞きながら、それを聞いているとは言わないのかもしれないが、僕は授業の実技に使う杖でノートに呪文、スペルを書いていた。

 杖は筆記用具ではないが、魔法の光の軌跡でも出しながら書けば文字として認識できる状態にはなる。スペルミスは許されない、なぜなら隣のクラスの名前も忘れた友人との勝負だからだ。

「これで僕の勝ちだな」

 最後に自分の名前を署名して、とん、と杖で机を叩いてやる。シュッとスペルは消え、隣の教室は騒がしくなった。

 教師は慣れたもので、

「また例の騒ぎか?」

 自問した後に教室に軽く封をかけて生徒が出られないようにし、隣の教室へと行ってしまった。

「なぁなぁ八重沢、おまえが借りたいって言ってた本、届いたぞ」

 同じく授業をまじめに聞いていなかったであろうクラスメイトが、僕に本を投げて寄越した。

「僕、こんな本頼んだっけ?」

「要るって言ってただろ?」

 身に覚えがない、と僕が本と見つめあっていると、本が勝手に開いた。

 瞬間、ぐにゃりと視界が歪み、妙な浮遊感のある世界に僕はいた。

 しまった。どうも変な魔法のかかった書物だったらしい。クラスメイトに何かされる可能性も計算しておくべきだった、などと僕が悔いていると、どこからか声がした。

暗号(コード)ナンバー:ナイン。汝、何を望む?」

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