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『学園のトップ3美女がバ先で全員俺の部下 ~君たち高嶺の花なんだから、平凡男子に甘えるのはやめましょう』  作者: 波瀾 紡


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【☆<√R>第66話:なぜカラオケルームで待ち合わせ?】

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※このお話は65話の続きで√Rの66話です。

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 俺が向かっているのは、浜風さんが待つ「カラオケルーム」だ。

 ターミナル駅近くにあって、学校からは徒歩10分くらいで行ける。


 そう。俺は浜風さんが好きだ。

 もちろん京乃さんも嫌いではない。

 あの清楚で優しいキャラには、何度も癒された。


 しかも実は小学生の頃に出会っていて、それ以来俺に好意を寄せてくれているなんて。

 なんとありがたいことだし、嬉しい。

 京乃さんは人としてとても尊敬できるし、大好きだ。

 だけどそれは友達として、人としての好き。


 俺はいつも明るくて可愛くて、それでいて俺への好意をいつもまっすぐに伝えてくれる浜風さんの姿に、強烈に惹かれた。


 彼女といると楽しい、ウキウキする、元気が出る、ニヤニヤする。

 いや最後のはどうかと思うが、実際に可愛く感じるし面白いし、ニヤニヤしてしまうんだ。


 今回俺は、自分で自分の気持ちを確かめた。

 そうすることで、やっぱ俺浜風さんが好きだと確信した。


 だけど──今になって思い返せば、二人から告白を受ける前から、俺は浜風さんのことを好きだったのかもしれない。


 元々女子と関わるのが苦手な俺だけど、彼女とだけは気軽に付き合えた。


 あの日、浜風さんに嫌われたかもと思った時の胸の痛み。

 京乃さんにも距離を取られた感じがして悲しかったけど、浜風さんに嫌われたと思ったショックの方が明らかに大きかった。


 やっぱり俺は浜風さんが好きだ。大好きだ。

 彼女の待つ場所へと早足で向かう。


 ──ところで、待ち合わせ場所はなぜカラオケルーム?


 相変わらず彼女の行動は予想の斜め上を行く。面白いからまあいっか。

 ここから待ち合わせ場所までは、歩いて15分ほど。気がいて、つい早足になる。


 ──あ、そうだ。京乃さんに電話しなきゃ。


 断わる方には電話を入れる。

 神ヶ崎が説明してくれたルールだ。


 歩きながら、京乃さんに電話をかけた。

 呼び出し音が鳴ったと思ったら、秒で「もしもし」と声が聞こえた。早い。早すぎる。

 俺からの電話がないか、きっと携帯電話を注視していたに違いない。


「負けちゃいましたね〜。残念だけど仕方ありません」


 スマホ越しに可愛い声が聞こえる。思ってたよりも明るく元気な声。

 頑張って明るく振る舞ってるんだろう。


 そう思うと、心が痛い。申し訳ない。


「ごめん」

「いえ、なんだかスッキリしました。わたし達のワガママに付き合っていただいて、真剣に向き合っていただいて、ありがとうございます。雄飛さんには感謝しかないです」


 自分を選ばなかった俺に対してこんなことを言えるなんて。

 京乃さんって、どこまでも謙虚で優しくて……やっぱ人間的に素晴らしい人だ。


 俺なんかが振るなんておこがましすぎて申し訳ない。

 だけど浜風さんか京乃さんか、真剣に考えてどちらを選ぶか決めること。それが彼女達への誠意だ。

 そう考えての行動だから、後悔はしてはいけない。


「じゃあまた明日です」

「うん。また明日」


 約束どおり、お互いにあまり余計なことは言わずに電話を切った。


「さあ、急ぐぞ」


 歩く速度をさらに速めて、浜風さんの待つカラオケルームに向かった。


***


 待ち合わせしているカラオケルームはターミナル駅裏手の繁華街にあって、ビル一棟丸ごと一つのカラオケ店という大型店だ。

 少し遠目に、「カラオケ」という文字が書かれている赤い看板が見えた。

 土曜日ということもあって、店の前は繁華街を行き交う多くの人で賑わっている。


 浜風さんは、ちゃんと待ってくれてるだろうか。

 まさか気が変わって、どこかに行ってしまったなんてことはないよな……なんて心配は杞憂だった。


 カラオケ店の入り口の横に、高校の制服を着て、通学カバンを肩に掛けた美少女が立っているのが見えた。


 ゆるふわブロンドヘアのハーフ美少女。その美しい佇まいに遠慮してか、行き交う人々が少し距離を開けて、彼女をチラチラと横目で見ながら過ぎていく。

 中には驚いた顔で二度見する男性までいる。


 こうやって人ごみの中で改めて見ると、美少女オーラが神々しい。

 いつもの制服姿だけど……今日はもう、たまらなく可愛く見える。


 ここまで周りが注目する美少女に俺が声をかける?

 いやいや、ハードルが高すぎるでしょ。


 一瞬躊躇して、足が止まった。


「あ、雄飛くぅ〜ん! やっほ!」


 浜風さんが俺の姿に気づいて、満面の笑みを浮かべた。ぶんぶんと手を振っている。

 普段から天真爛漫だけど、今日はより一層楽しげだな。こっちまで幸せなホルモンがドバドバ溢れそうな笑顔だ。めっちゃ可愛い。


 周りの人達が一斉に俺の方を向いた。うわ、注目されてるっ!


 あれだけ目立つ美少女が待つ相手がどんなヤツなのか、そりゃ誰だって興味あるよな。恥ずすぎる。逃げたい。


 でも、さすがに逃げ出すわけにはいかない。男を見せろ、俺。

 勇気を振り絞って彼女に近づいた。


「お待たせ」

「うん、待ってたよ。来てくれてありがとーっ!」


 浜風さんはニッコニコな笑顔で、手に持ったマラカスをぶんぶん振った。チャッカチャッカ鳴ってる。まさにお祭り気分だな。


 ……って、えっ? マラカス? なんで?

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