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『学園のトップ3美女がバ先で全員俺の部下 ~君たち高嶺の花なんだから、平凡男子に甘えるのはやめましょう』  作者: 波瀾 紡


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【第48話:人気男子総選挙】

 6限目。この日最後の授業の最中に、教師に隠れてメモ書きが回ってきた。

 男子限定で回せと指示付きで回ってきたメモを開くと、それは『人気女子総選挙』の開票結果だった。

===========================

 ●1年A組人気女子総選挙 開票結果!

  『1位 浜風 鈴々9票』

  『2位 京乃 雅8票』

  『3位 神ヶ崎 凉香2票』

===========================

 どうやら男子全員が投票したようだ。

 予想通り浜風さんと京乃さんの一騎打ち。

 そして神ヶ崎が2票獲得。


 俺は開票結果を確認してから、再び紙を折り畳んで横の席の男子に回した。


 神ヶ崎は性格が厳しい分、なかなか人気を得るのは難しい。

 浜風さんと京乃さんは放っておいても多くの票が集中するのはわかっていた。


 神ヶ崎が二人に完敗したら、間違いなく落ち込む。


 ──いや。神ヶ崎って女の子は、表面的には平気なフリをするはずだ。だけど本音では傷ついている。

 彼女と同じバイトで働いている中で、そういうヤツだって気づいた。


 この投票は女子に内緒で男子が行っているものだ。だから結果が女子に伝わるかどうかはわからない。

 でもこういうのって、口の軽いヤツがいたりして、何らかの形で女子に伝わることを想定しておいた方がいい。そう睨んだ。


 だからせめて少しでも神ヶ崎涼香の得票数を増やしたい。

 棄権しようとしたのを思い直して、俺がわざわざ投票をしたのはこれが理由だ。


 それにしてもヤバかった。俺の投票がなければ、予想通り神ヶ崎は1票だった。

 俺以外の1票は、神ヶ崎に好意を持っている男で、たぶんイケメンBの坂東だろう。

 思い直して投票してよかった。


***


「ねえ男子、なにこれ!?」


 一日の授業が終わって、担任の濱野はまの先生がホームルームのために教室に来る直前の出来事だった。

 クラスの中でもよく喋って取り仕切るタイプである大川カンナの大きな声が響いた。

 彼女は三大美女とは違う意味でクラスで目立つタイプの女子だ。


 右手で例の人気投票結果の『メモ』を握ってひらひらとさせている。

 逆の手は腰に当てて仁王立ち。これ、きっとめちゃくちゃ怒ってる。


 大変だ。男子は全員言葉を失っている。

 早速バレたのかよ。背中を冷や汗が流れる。


「あんたち。こんなことをやるなんていい度胸だね。わかった。だったらあたしら女子も、男子の人気投票をしてやる。覚悟しとけよ男子ども!」


 ──え?

 大川さんがニヤリと笑った。


「おう、やるならやれよ。まあ俺が一位になるのは間違いないと思うががが」


 おちゃらけキャラの小山が即座に切り返す。

 イケメンABCが圧倒的人気を誇っているのをわかった上での自虐ネタ。


 実際に男子の人気投票をやっても、イケメンABCの三人が票を分け合うだけで、その他の男子にとってはなんら関係のないイベントになるに違いない。


「小山くん、うぬぼれ男子ランキングならダントツ一位だね」

「うぷわぅっ……大川、その切り返し、なかなかやるな! クリティカルヒットをくらったぜ。さてはお主、名のある剣豪だな」


 小山のトークにクラス中が大爆笑に包まれる。


 ──え、俺が思ってた展開と全然違う。

 めっちゃ和気あいあいじゃないか。


 そう言えばこのクラスって、男女間も含めて結構仲がいい。


 確かに三大美女は高嶺の花過ぎて、話しかけられない男子も多い。だがそれは仲が悪いということではない。

 また三大美女に対して他の女子が嫉妬したり、男子が美人だけをチヤホヤすると男女間に溝ができたりしそうなものだけど……


 今までそういうことも特になく、軋轢もなく過ごしている。


 俺が浜風さんや京乃さんとカフェに行ったことをカミングアウトした時も、クラスのみんなは最初は驚きこそすれ、俺や前野がみんなからディスられたわけでもない。

 あの時千葉は、俺に嫉妬して攻撃的な物言いをしてきた。だけどあれも足立のおかげであっという間に解決した。


 このクラスの雰囲気が良いのは、きっとこの大川カンナや小山くん、イケメン足立のような、明るくて性格のいいメンバーのおかげかもしれない。


「やっぱり一位は鈴々《りんりん》かぁ〜 すっごいね」

「ホントだね!」

「あたしが男子だったらやっぱ鈴々に投票するもん」


 女子同士も仲が良くて、投票結果でドロドロとした嫉妬が溢れるなんてこともないようだ。


 それにしても、神ヶ崎に投票しておいて本当に良かった。

 とは言え、他の二人に差をつけられたのは確かだ。

 また次のバイトの時に、うまくフォローできればいいんだけど……どうしたらいいだろうか。


 その時扉が開いて、担任の濱野はまの先生が入ってきた。


「ほらほらみんな、なにを騒いでるの? 席に着いてぇ~」


 相変わらず物憂げで気だるそうな態度。

 生徒達は慌てて席に着く。


「はぁーい、ホームルーム始めるよぉ」


 こんな感じで、女子による男子の人気投票の話はうやむやになって流れた──

 と、思っていたのだが。


***


 翌日の昼休み。大川さんが突然教壇に立って、みんなに向けて突然宣言した。


「それじゃ、女子の投票結果を発表するよぉ~!」


 なんと女子達は昨日、俺達男子が知らない間に本当に『人気男子投票』をしたらしい。

 周りを見ると多くの女子がニヤニヤと笑って男子を見ている。


 うわっ、マジかよ。

 でもまあイケメンABCのうち、誰が一番女子に人気があるのか、ちょっと興味はある。


「一位足立君、9票! 二位坂東君、6票!」


 ふむ、一位は足立か。妥当な線だな。

 だってあいつ、顔が良くてバスケ部エースの上に、性格がめちゃくちゃいいんだもんな。

 二位は坂東か。ワイルドなイケメンだし、バンドマンってのはモテるからな。これも順当か。


「そして三位は……」


 千葉は三位か。まあこの前もちょっとクラス内で評判を落としてしまったし、仕方ないか。


「秋月君、3票!」


 ……は? なんですと?

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