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私は次期公爵レオナルド・スタンフィールドらしい


ここにきてから数日経ち、徐々に自分が置かれている状況が判ってきた。


どうやらここはミラタリヤという国で、私はスタンフィールド公爵家の一人息子レオナルドとして今ここにいるらしい。

歳は十八で私が予想した通りの年齢だった。


公爵家か……ああ見えて母ちゃん乙女なとこあったからイギリス王室好きだったんだよなーー。

自分の娘がまさか貴族になってるだなんて、、


ーー母ちゃん知ったら腰ぬかすわっ!!


あのロマンスグレーセバスチャンは執事で、ラナは侍女長。

美魔女のレオナルドかーちゃんの名前はエリザベス。

エリザベスって言ったら女王だよなーー。

よく聞き慣れた名だわ。


レオナルドとーちゃんの名前はアーノルド。

アーノルドって言ったらショワちゃんだよなーー。

兄貴達がよくターミオペレーター観てたわ。


そしてマリアンヌはソビエスキー伯爵家の一人娘でレオナルドとマリアンヌは親同士が決めた婚約者らしい。


だけども一番に知りたいのは、この体の本来の主のレオナルドはどこにいったんだ?


ーーまさかのまさか……須藤家にいってねぇよな?


こんなお坊ちゃんが須藤家の、ましてや私の汚部屋なんかで目覚めたらショック死すんじゃねーーか!!

もはやそうなっていても私にはどうしようもないが……。


ーーいつになったらもとに戻れんだろう?


午後からはレオナルドのいとこで同じ歳のアドリアナつーーのが屋敷に遊びに来るってエリザベス母ちゃんが朝メシの時に言ってたなぁ。

次から次へと私だけが相手のことを全く知らん状態で会うんだから疲れるわっ。

アドリアナ……名前だけでもう気ぃ強そ。


ーー面倒な女じゃなければいいけど。


❤︎❤︎


『ふ〜〜肩こったなーー』


朝から執務室で仕事やらされまくりじゃん。

ロマンスグレーセバスチャンは無能だったレオナルドの時よりも仕事の量を増やしてないか?

ちょっと私が出来る女だからって仕事詰めすぎだろ。


ーーコンコン、


『レオナルド様、アドリアナ様がお越しになられました。客間でお待ちです』


はぁ、すんごく疲れてるんですけど……

エリザベス母ちゃんが相手すりゃあいいのに。


『…… わかった』


ーーああ、めんどくさっ!!


ロマンスグレーセバスチャンと一緒に私はアドリアナが待つ客間へと嫌々向かった。


品良く、品良くだ。

いつ何時も猫被って気品あふれまくってる貴族様ぶってんのも疲れるよなーー。

素の自分とかけ離れすぎだし。


ーーコンコン、


『アドリアナ様、レオナルド様をお連れしました』


ーー全然来たくもなかったけどっ。


ロマンスグレーセバスチャンが扉を開けると、そこには見るからにイラだった様子でイスに座ったままこっちをガン見してくるアドリアナがいた。


さすがここのやたら容姿が整いまくってる一族の一員だけあってアドリアナ……綺麗な女ではあるが……

なんだよっ!!

めちゃ腕組みしたままこっち睨んでるし。

なんで私はいつも女と会う時、普通に会えないんだ?

ビビってたり、怒ってたり、こんなんばっか。


ーーレオナルドッ、お前はアドリアナには一体何をやらかしてんだよ。


『それでは私は失礼します』


おいおい、ロマンスグレーセバスチャン!!こんな敵意むきだしで睨みつけてくる奴と二人っきりにするなよなーー。

ライオンの檻に入れられたうさぎ状態じゃん。


『レオナルドッ!! しっかりあの時の約束覚えているでしょうね?』


……約束……そんなの知りませんが……

私はレオナルドではありませんので。


『えーーと……約束……て……?』


『信じられないわ!! 忘れていたの、レオナルドッ!! 前に一緒に計画を立てたじゃないのッ!!』


だから知らんわ!!なんの計画なんだよ!!


『今度スタンフィールド邸で行う舞踏会の際に、私とプロヴァンス公爵家のクリストファー様との仲をレオナルドが取り持つ代わりに、私はあなたが好意を寄せてる子爵令嬢のサラと引き合わせてあげるって計画よ!!』


二人でとんでもねぇ計画立ててんじゃねーーよ!!


『サラは先日会った時にレオナルドの話をしたらノリノリだったわよ。向こうも相当気があるみたい。レオナルドも私とクリストファー様の仲を取り持ってくれるんでしょ? 二人は同齢だし、顔を合わせて話す機会も多いから問題ないはずよね? それなのに確認の手紙を送っても返事もよこさないからッ!!』


レオナルドッ、お前には親同士が決めたと言えども、れっきとした婚約者のマリアンヌがいるだろうよ!!

どうすっかな……このアドリアナの勢いじゃ何言ってもぜってぇ引かなさそうだもんなーー。

話合わせておくしかないか……


『ちゃんと取り持つから問題ない』


『良かったわ!! それでは今度の舞踏会、楽しみにしてるから。レオナルドもサラと楽しんで』


あーーーー次から次へと……

舞踏会なんてすんなよなーー。

来る連中のことを色々と把握しとかねーーとマズイんじゃねぇのか?

それにクリストファーとサラとやらのこともどうすんだよ?

また余計な仕事増えてるし。


クソめんどくせーー!!














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