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宝石の宴  作者: 奏主
2/3

Prolog『序』

「ぁがッ…………ご……」


ぼたぼた。吐血する。大量出血による失血死。そんなとこか?

何度目の死だろうか、数えるのも億劫になってきたな…………。エメラルド。兄貴はポツリとつぶやく。


「ごめん……俺が。おれが……」


守りきれなかったから。



違う。違うよ兄貴。兄貴が悪いんじゃない……。翠色の髪を揺らして。其の宝石のような翠の瞳には潤んだ涙を浮かべて。

俺は血塗れになってぬかるんだ泥の中で藻掻きながら……。

ゆっくりとその手を。グーにして。






「こんどこそ……やり。切らなきゃ……」



そう呟いて。静かに息を停めた









+++++++++++++++++++++++++++++++++++++



四大国ーーメルト平和主義連邦。


いつもの如く、平和な街並み。夕夜の暗がりの中に、堕ち夕陽が煌めいている。


水平線の向う側、そこへ夕陽は……堕ちる


ーー途端、現れる『刃』。刻みつける宵の刻。


平和な街並みは一瞬にして不穏な気配に包まれた。そこはとあるバー。マスターでさえもグルの……邪悪達が肩を並べ、ほくそ笑み……


藍色のほんのりと未だ朱色が残穢の如く残っている夕闇の中で……。紫髪に黒いメッシュ、藍色を織り込み、固めたかのような紺色の瞳。その顔立ちはどこか妖艶ながら、男性的な顔立ちをしている。首筋が見え、肩程まで伸びた紫髪を留めている。……彼の名はーー。


「ローラン様。今の状況は?」


そう、ローラン。黒い手袋、黒い外套を羽織り、不敵な笑みを浮かべているーー。


「そうだな、始まったよ」


ーー百物語事変

がね



その言葉と共に辺りに喧騒が拡がったような気がした。


「ははっ、騒がしくなりますね」


そう言って微笑むのは、桃色の髪をボブカットに切り、緋色の瞳を持つ。服装はローランと同じ服装をしており、統一性が見られるだろう。


彼等彼女等は…悪夢之玖人(ナイトメア・ナインズ)と称される、この世界において悪夢の如き力を誇る、化物共。

彼女の名前は……アメリ。アメリ・プルファという。


「で。君は……どれくらい時間を稼げると思う?」


そう囁くように問い掛ける。それで彼女はこう答えるだろう。


「貴方の予想の通りに……動くでしょう」


酷く心酔した様子で、そう呟くことだろう。






  同刻、メルト平和主義連邦……。

既に平穏は取り払われ、代わりに未曾有の異常事態に苛まれていた。それは……この世界においては時たま有り得る出来事だ。それはなぜなのか。それは。


この世界には『異能術』や『術式』。『源力』といった、通常存在し得ない存在が在るからだ。


さて、今の状況は。都市部として発展していた中世ヨーロッパのような街並みが、一気に崩壊してゆく……。途端、生まれ出ずるは火山。台風、雷華、白光などなど、莫大な量の『事変』が巻き起こる。 それに対し……。一閃、蒼色の閃光が迸り、火山を。台風を。雷華を。白光を。その事変の悉くを打ち砕いていく。メルト平和主義連邦。そして……ネビュラ帝国。その二つの大国を跨ぎ、双方の事変を瞬く間に平定させ、平和へともどした、『人類最強』のーー“鬼神”


青髪黄眼、ダイヤ、エース、ジョーカー、スペード、クラブ、ハートの刺繍がなされた純白の羽織を着用した、整った顔立ちの男性。厄災とも呼ぶべき『悪夢』とーー。盛大な殺し合いが勃発するだろう…。



その人物の名は。カルヴァ。カルヴァ・ブロークンその人だ。


「ーーなんだ。案外雑魚ばっかだな」


数にして九十の事変を一気に片付けた。(まさ)にその姿は鬼神。



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