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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第一章 外交とかつての仲間達

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政府専用機内にて その八

息を整えた松本総理は、


「戦争派の中にはまだ諦めていない者達もいましたが十倉寺司令は彼等をひとまず無視しておいて今度は降伏派の者達の説得を始めました。十倉寺司令は、戦争は駄目だが降伏はもっと駄目だ。ここが韓国か台湾なら降伏も考えるがここは日本だ。降伏など論外だ。この会議の議題に上げる必要すら感じない、と言って降伏論を切って捨てたのです。これに降伏派の者達は激怒して十倉寺司令に詰め寄ったのですが十倉寺司令は、韓国と北朝鮮は元々同じ国、同じ民族であったから北朝鮮による統一後も北朝鮮国民と韓国国民の扱いにほとんど差が無かったとの話です。さすがに全く差が無かったわけではありませんが、それでもほぼ同様の扱いだという事です。そしてそれは台湾も同様。元々中華帝国は台湾を中華帝国の一部だと主張し続けていました。逆に言えばそう主張し続けていたからこそ台湾国民と中華国民の扱いに差をつける事が出来なかったのです。同じ国、同じ民族という理由で。ですが日本は違います。日本という独立した国であり、日本人という一つの民族です。降伏も認めれば同盟軍は日本人を敗戦国の人間だとして奴隷のように扱うでしょう。そのような扱いを日本国民に強いるわけにはいきません!私は以上の理由から降伏論を全く指示しておりません、と、言って降伏派の者達に話したのです」


と、話してまた話を区切って深呼吸を繰り返したのであった。

そうして一息着いた松本総理は、


「そうして降伏派の者達にも自身の考えを話した十倉寺司令に降伏派の人間が、戦争は駄目、降伏も駄目、だから他国に逃亡、ですか…。しかし同盟軍がそう簡単に逃亡を許しますか?と、言って十倉寺司令に尋ねてきたのです。その問いに十倉寺司令は、簡単には逃がしてくれないでしょう。ですから私は同盟軍が降伏勧告を行ってくるのを待っていました、と、言って降伏派の人間の問いに答えたのです。それに降伏派の人間達は、降伏勧告を待っていた?降伏に反対しているのに?と、言って十倉寺司令に確認したのですが十倉寺司令は、降伏する為ではなく時間稼ぎに利用する為です、と、言って降伏派の人間達の言葉に答えたのです。その言葉に戦争派の人間達も、降伏勧告を利用して時間稼ぎ?どういう事だ?と、言って十倉寺司令に尋ねていったのです。これに十倉寺司令は、降伏勧告を受け入れる、しかし日本本土上陸は…そうですね…一ヶ月程度待ってほしいと頼むのです。これに同盟軍が理由を尋ねてきた時に、最後の最後まで徹底抗戦を続けると言っている者達がまだいる、彼等を説得する時間がほしいと言って同盟軍が認めた時間を使って逃亡の準備を行うのです、と、言って戦争派の人間達の質問に答えたのです」


と、言って話を区切ったのであった。

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