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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第一章 外交とかつての仲間達

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ロッキー山脈上空での戦闘 その八

シルフが爆発四散したところを見たテイルは、


「…あー、アーシアも撃墜されたか…」


と、ほとんど無感情に口にしたのだが、ワイバーンのコクピットに同乗させていたファルンは、


「ああ!!アーシア様が!?」


と、絶叫に近い悲鳴をあげたのだが、テイルの、


「大丈夫ですよ、ファルンさん。ほら、あそこ」


と、言ってある地点を指差したのである。

そこにはシルフを破壊されながらも全くの無傷でゆっくりと地上に降りていくアーシアの姿があったのである。

するとその光景を見たファルンは、


「…ああ、アーシア様…無事で本当に良かった…」


と、安堵の息を漏らしたのであった。

その一方でテイルはファルンに、


「アーシアが無事で安心するのはいいけど今度は私が二対一で大ピンチだっていうのを忘れないでね?」


と、声を掛けたのである。

その言葉にファルンは、


「…降りた方が良いでしょうか…?」


と、テイルに尋ねたのだが、テイルは、


「出来ればその方が良いんだけど、果たしてあいつらがそれを許してくれるかな…?」


と、言ってトーリア機に目を向けたのであった。

そんなテイルにファルンは、


「…無理にでも降りましょうか?」


と、尋ねたのである。

しかしテイルはその言葉に、


「…ちょっとトーリアと話してみる。それでファルンさんを降ろす時間が欲しいって頼んでみる」


と、言ってファルンが無理矢理降りていくのを止めたのである。

そうしてファルンに言った通りにトーリア機に通信を繋げたのであった。

そしてここからテイルとトーリアの話し合いが始まったのである。


「…久しぶりね、トーリア」


「…何の用だ?」


「一人ほどコクピットに乗せてる。その人を降ろしたい」


「…断ると言ったら?」


「…別に断って二人まとめて撃墜しても良いよ。ただしその場合、撃墜される前に通信が届く範囲にある全ての受信装置にハンデとしてコクピットに一人乗せてたから負けたのであって、ハンデが無かったら絶対勝ってたって音声データを残すだけだから。そうなったらお前はハンデをもらってたから勝てたザコっていう評価になるね」


…テイルは話し合いの最後にそうトーリアに告げたのである。

その言葉にトーリアは、


「あぁ!?誰がハンデが無いと勝てないザコだって!?」


と、言ってぶちギレたのであった。

そんなトーリアにテイルは、


「そう言われたくないなら降ろさせてよ。そのぐらいはいいでしょ?」


と、尋ねたのである。

これにトーリアは、


「…わかった。おい同乗者。さっさと降りろ。テイルを殺せん」


と、言ってファルンを降ろす事を認めたのであった。

これにファルンは、


「…あの、降りるってこの状態で…?」


と、空を飛んでいる状態のワイバーンから降りるのをためらったのだがテイルは、


「ならアーシアに頼もうか。ねえアーシア、ちょっとファルンさんを連れて降りて欲しいんだけど?」


と、言ってアーシアに頼み、アーシアも、


「わかった。ファルン、今行くからね」


と、言ってワイバーンのコクピットに飛んでいくとファルンを抱き抱えて降りていったのである。

それを見届けたトーリアはキャンベルに、


「行くぞ。いいな、キャンベル」


と、話し掛け、キャンベルも、


「了解です、隊長」


と、答えてワイバーンへの総攻撃の準備を始めたのであった。

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