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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第一章 外交とかつての仲間達

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アメリカでの首脳会談 その三

しっかりと握手を交わして軍事同盟の締結を確約、亡命政府の設立を前向きに検討してもらう、現時点でこの二つの目標をほぼ達成したテイルは続けて、


「…陛下、出来ればでいいのですがもう一つお願いしたい事があるのですが…」


と、ジェームズに話し掛けていったのである。

この態度にジェームズは少し警戒しながら、


「…なんでしょうか?聞ける範囲の頼みなら良いのですが…。…とりあえずお聞きしましょうか」


と、言ってテイルに頼みたい事を話すように促したのである。

これにテイルが、


「ありがとうございます。…実はですね…」


と、言って一瞬視線をジェームズから外し、すぐにもう一度ジェームズに視線を戻して、


「マシンアーマノイドのエンジニアを一人でいいので紹介してもらいたいのですが…」


と、言ってジェームズへ頼みたい事を話したのであった。

これにジェームズは、


「…マシンアーマノイドのエンジニア、ですか?ワイバーンタイプがあるのに、ですか?」


と、聞き返したのだがテイルは、


「ワイバーンタイプは自己進化機能が搭載されているので問題無いのですが、私達姉妹以外のエースパイロット用の機体や一般兵用の機体はそうではありません。ですから彼等用の機体を設計、開発出来るエンジニアがどうしても必要なのです」


と、言ってエンジニアが必要な理由を説明したのである。

これにジェームズは、


「なるほど、そうですか。確かにそうですな。エースパイロット用や一般兵用の機体は必須ですからな」


と、言ってテイルの頼みを理解したのである。

そんなジェームズにテイルは、


「ええ。ですから陛下にお願いしたのです。…如何でしょうか?」


と、言ってエンジニアの紹介を頼んだのである。

これにジェームズは、


「わかりました。確かちょうど今エンジニアが一人余っていたと言いますか、暇をしていたと言いますか、まあそんな事になっていたのでその一人で良いならすぐにでも紹介しますよ」


と、言ってテイルの頼みを二つ返事で了承したのであった。

これにテイルが、


「…え?あ、即決なのは嬉しいんですけど私はそちらの状況がわかっていないので、その…厄介払いとかじゃないですよね?」


と、困惑しながらジェームズに尋ねたのである。

これにジェームズは、


「ははは、厄介払いではありませんよ。現在のアメリカ軍マシンアーマノイド設計、開発の主任がいわゆる天才と言われる人物でしてな、現時点でその一人で設計、開発が間に合っているのですよ。それでもう一人のエンジニアが暇をしているのでアメリカ以外のNATO諸国に派遣しようと交渉を始めようとしていたところだったのです。そのタイミングでテイル陛下がエンジニアを、と、言ってこられたのでこちらとしては余らせてしまっている人材に仕事が出来る環境に送り出す事が出来る、そちらにとっては急募しているエンジニアをほぼ無償で手に入れられる、というWin-Winの交渉だったのです」


と、言って説明したのであった。

するとこの説明を聞いたテイルが、


「そういう事でしたか。それならばそのエンジニアのお話し、喜んでお受けします。…それでそのエンジニアのお名前は?」


と、言ってジェームズの提案を受け入れ、そして派遣されてくるエンジニアの名前を尋ねたのである。

この質問にジェームズは、


「エンジニアの名前はミシェル・フラッグモア。どうかよろしくお願いします」


と、言って頭を下げたのであった。

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