《ウクライナ王との対面》
ウクライナ王城に到着したテイル一同は、周囲にいるNATO軍の将兵達に混ざりながら玉座の間に向かうことにする。
その道中でNATO軍将兵一同はなぜ強制的にこの王城に連れ戻されたのかを予想しあっていた。
その光景を横目で見ながら玉座の間に向かっていたテイル一同は、玉座の間の扉の前に到着すると扉が開く時を待つことになる。
「……結構な人数がいますが、これが全員玉座の間に入れるわけがないよね?」
「それはそうだな。どれぐらいの人数になるかはわからないが、玉座の間の中に入れないものも出てくるだろうな」
「やれやれだなぁ……お、扉が開いた」
「それじゃ行ってみるか。さて、なにがあったのやら……」
テイル一同はこのように話しながら玉座の間に入っていき、少しずつ前に進んでいった。
そうして最前列にいるNATO軍将兵達が、ウクライナ兵に止められて立ち止まったところで、テイル一同も足を止めていく。
そんなテイル一同やNATO軍将兵達に、ウクライナ王が挨拶をしながらこの場に呼び戻した理由を話し始める。
「皆、急な呼び戻し命令に応じてもらい、感謝の念に絶えない」
「……はい」
「……初めて会うものもいるであろうから名乗っておこうと思う。私はウクライナ国王、ボロディメル・グレノスキーという。よろしく頼む」
「……ウクライナ国王……ボロディメル・グレノスキー……」
「……それで、グレノスキー陛下……どのような理由で、我々をここに呼び戻したのですか?」
「第三防衛ラインを突破されたら、もう最終防衛ラインしか残っていないのですよ。その最終防衛ラインも突破されたら、このキーウまでは一直線なんですよ? そのことをわかっておられるのですか?」
「わかっておる。わかっておる上で、そなた達を呼び戻した」
「……そうですか、グレノスキー陛下……わかりました。それでは陛下、我々を呼び戻した理由をお教え願えないでしょうか?」
「……うむ、それでは話していこうと思う。私がそなた達を呼び戻した理由は、ロシア海軍黒海艦隊が行動し始めたからだ」
「こ、黒海艦隊が⁉ た、確かな情報なのですか⁉」
ウクライナ王から聞かされた理由は、ロシア海軍黒海艦隊が軍事行動を開始したから、というものだった。
この理由を聞いたNATO軍将兵達はその衝撃から全員が絶叫する。
その一方でロシア海軍黒海艦隊がどういうものかがよくわかっていないテイル達は、ウクライナ王にロシア海軍黒海艦隊について質問をしていった。
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