《続いてモンゴル陸軍の感想》
一同が頷いたことを確認したジェーンが、続けてモンゴル陸軍の戦いを見て思った感想を話すよう、一同に促していった。
「よし、それでは続けてモンゴル陸軍の感想を話していくぞ? 皆良いな?」
「ああ」
「うむ」
「ええ」
「誰から話していく? 誰からでも良いぞ?」
こう言ってジェーンは一同見回していく。
そのなかで一番に手を上げてきたのはジャンであった。
ジャンは他に手を上げているものがいないことを確認してから、モンゴル陸軍の戦い方を見た感想を話し始める。
「はい」
「お、ジャンか。他に誰か、話したいものはいるか?」
「……いないみたいだな。では俺から話させてもらうぞ?」
「ああ、頼むよ、ジャン」
「わかった。それじゃあ話すが、噂に聞くのと、実際にこの目で見る、というのは大違いだな。あれほど強力な騎馬機兵隊だとは思っていなかったよ……」
「……地球生まれで地球育ちのジャンがそう言うのか……そうなるとやはり、地球最強の陸軍はモンゴル軍、という噂は事実のようだな……」
「俺はそう思う。それで、俺の話を聞いて同じように思ったもの、逆にそうは思わなかったもの、意見を出してみてくれないか?」
自身の感想を話したジャンは、そう言ってアーシア達に話を振っていった。
するとこれに応じる形でアーシアが感想を話していく。
「じゃあ私が話すよ」
「おお、アーシアか。それじゃあ頼むよ」
「ええ。正直なことを話すけど、あの騎馬機兵隊を倒すのはもちろん、止めることもできないんじゃない? それぐらいの勢いがあると思って見ていたんだけど」
「……ふむ、倒すことも、止めることもできない、か……確かに、そのように言っていい強さはあったな……」
「うん。それで、私の感想は終わりだよ」
「そうか。ありがとうな、アーシア。次、感想を話したいものはいるか?」
アーシアの感想を聞き終えたジェーンが、アーシアに感謝の言葉を伝えたあと、次の発言者を求めていった。
これにリューネルンが応じて話そうとしたところで、ついにテイルの魔力が第三防衛ラインに近付いていることを、ジェーン達が察知したのである。
「……ふむ、ではわらわが話していこうかの?」
「リューネルンか。わかった、よろしく頼む」
「うむうむ、期待してくれて良いぞ?」
「はは、それじゃあ期待させてもら……うん?」
「……む? ……む!」
「この魔力反応は……テイルか!」
「テイルだ! テイルが、到着するぞ!」
テイルが第三防衛ラインに到着するとわかったジェーン達は、一気にテンションが上がっていった。
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