《共産軍、ウクライナ進攻開始》
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すみません、許してください…。
兵士の報告に驚いたのはヨハネス王だけでなく、テイル達もヨハネス王と同様に驚いていた。
特にジャンはアメリカ出身の地球人ということもあり、ヨハネス王と同じぐらい驚いてフリーズしてしまう。
地球出身の大人物二人が動けなくなるそんな中、テイルが情報を持ってきた兵士に声を掛けていった。
「……すみません、質問をしてもよろしいでしょうか?」
「はい、大丈夫です」
「……む?」
「うん? テイル?」
か
「蹴散らしたのは共産軍の連合軍ですか? それとも単独軍ですか?」
「……それについては詳細な情報が入た、まだなんとも……」
「ふむ、そうですか。それでは次の質問になるのですが、蹴散らされたのはウクライナの単独軍ですか? それともNATOの連合軍ですか?」
「こちらはハッキリしております。ウクライナの単独軍です」
「そうですか、どうもありがとう」
「はい」
こうして兵士への質問を終わらせたテイルに、ヨハネス王が不思議そうな表情で眺めていると、テイルが今度はヨハネス王に質問していく。
「……」
「……あの、ヨハネス陛下、今度は陛下にお尋ねしたいことがあるのですが、よろしいでしょうか?」
「……え? あっ、はい、大丈夫です。どのような質問でしょうか?」
「ウクライナ軍の防衛ラインが突破されたとのことですが、次の防衛ラインはNATOの連合軍で構築するのですか?」
「はい、その予定になっております。ですが、それがなにか?」
「いえ、どのように対処するかを考えるのに必要な情報だったものですからね」
「そ、そうですか……」
ヨハネス王からも情報を聞いたテイルは、少しの間共産軍への対処方を考えていたのだが、共産軍の部隊構成を見てみないと判断ができないという結論に達して、まずは共産軍のウクライナ攻撃部隊とNATO軍のウクライナ防衛部隊の戦いを見ることにした。
「……う~ん……」
「……なにか、対処方は思い付きましたかな?」
「……そうですねぇ……やっぱり実際に共産軍の部隊がどのようなものなのかを見てみないと、なんとも言えませんねぇ……」
「……ふむぅ……そうですか……」
「はい。というわけですからヨハネス陛下、私達は今からウクライナの第二防衛ラインに向かうことにします」
「……え? 今からですか?」
「はい。さすがに第二防衛ラインを突破されてから対処方を考えるわけにもいきませんから」
「……わかりました……それでは、お気を付けて……」
「ありがとうございます! さあ皆、行くわよ!」
「へっ⁉ あっ、おい待てよ⁉」
玉座の間から飛び出していったテイルのあとを、アーシア達が慌てて追いかけていく。
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