《お頭の名前》
テイルからフェリアシティ王国軍に加入しなければポーランド軍に怪盗団全員を引き渡すと脅されたこともあった ため、怪盗団全員がテイルとジェーンの言葉を受け入れてフェリアシティ王国軍の所属になることを受け入れていったのである。
「……きょ、拒否したら、ポーランド軍に引き渡し……」
「そ、それって、選択肢があるようでないやつなのでは……?」
「そうとも言うかもね。それでどうする? 受け入れる? それとも拒否する? どっちか選んでね?」
「……選べと言われても……」
「選ぶもくそもないだろ……」
「ということは?」
「受け入れるよ。あたし達全員、フェリアシティ王国軍に参加する。これで良いんだろ?」
「うんうん、それで良いよ。というわけで、怪盗団一同の直接の上司になるジェーン姉とこれからよろしくの挨拶をしてね?」
怪盗団一同がテイルの提案を受け入れてフェリアシティ王国軍の兵士になることを了承していくと、テイルが配属先の司令官になるジェーンに挨拶をするように、と怪盗団一同に話していった。
「……上司? この人が?」
「ああ、そうだ。よろしく頼むぞ」
「あ、ああ……よろしく、お願いするよ……」
「微妙な挨拶になったな。まあ気にしてはいないが。それでお頭、お前はなんていう名前なんだ?」
お頭から挨拶されたジェーンはまだ名前を聞いていなかったため、お頭に名前を尋ねていく。
この質問にお頭は、少し焦りながら名乗っていった。
「……え?」
「今までお前達と戦ったりしてきたが、名前だけはいまだに知らないからな。自己紹介をしてもらいたいんだが、駄目なのか?」
「あ、いや、そんなことはない! すぐに名乗るぞ!」
「そうか。それじゃあ頼む」
「ああ。あたしの名前はリノ・ブリッジズって言うんだ。よろしく頼みます」
「ふむ、リノ・ブリッジズか。ならリノと呼べば良いな?」
「ああ、それで良いよ」
「わかった。だそうだ、テイル」
「ええ、了解です」
お頭の名前をリノ・ブリッジズだと聞き出したジェーンが、テイルとその情報を共有していく。
このあと、怪盗団全員の自己紹介を聞いて全員の名前を聞き出したテイルとジェーンはこのあとの予定をどうしていくのか、その話し合いを始める。
「……さてとテイル、これからどうする?」
「そうですねぇ……まずはポーランド軍輸送部隊に私達の決定を認めさせることですかねぇ……?」
「ふむ、確かにそれは必要なことだな。だがあいつらをそう簡単に納得させられるか?」
「大丈夫です。もし文句を言うようなら、ポーランド王にすべてバラすと言って脅迫しますから」
ジェーンの問いにテイルはそう答えてニヤリと笑っていった。
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