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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第二章 冒険と新たな仲間達

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《アジト特定、探索開始》

怪盗団を追ってワルシャワ方面に走っていったテイルとジェーンは、物資集積所とワルシャワへの道中にある都市、ルブリン近郊にある廃墟ビルにやってきていた。


「ここですか? ジェーン姉?」


「ああ、間違いない」


「ほーん、廃墟ビルをアジトにしてるのか。なんというか、今にも倒壊しそうで危ないんだけど」


「危ないとか、そういうことを言っていられる状況ではないのかもしれんな」


「軍に追われているからって? もしそうなら軍を標的にした強盗行為なんか止めればいいのに……」


「まあそうなんだがな。そんなことよりテイル、そろそろ突入しないか?」


「そうですね、行きましょうか」


「ああ」


廃墟ビルを見た感想から、この廃墟ビルをアジトにしなければいけない怪盗団の境遇について話し合っていたが、ジェーンがそろそろ探索を再開しようとテイルに提案していく。

これにテイルがすぐに首を縦に振っていき、二人は廃墟ビルに足を踏み入れていった。


「……暗いな」


「明かりがないですからねぇ。それも仕方ないのかもしれませんね」


「それにしても暗すぎるだろ。まだ昼間だぞ?」


「それを私に言われても困るんですが……うん? 今、そこでなにか人影のようなものが動いたような……?」


廃墟ビルに入ったテイルとジェーンだったが、廃墟ビル内が予想以上に暗かったため、ジェーンがテイルに愚痴をこぼす。

それに対してテイルは、自分に文句を言ってくるな、と返答しながら周囲を見回していった。

そんなテイルの目に、怪盗団の一員らしい何者かの影が映る。

それをテイルは指摘していく。


「人影だと? 怪盗団のメンバーか?」


「まあ……その可能性が高いとは思いますが……一般人の可能性も……」


「一般人? 廃墟探索とかなにかか?」


「ええ。なんにしても調べてみないとわかりませんが」


「……そうだな。一応気を付けて探索してみようか」


「ええ、ジェーン姉」


自身の指摘にそう答えていったジェーンと一緒に廃墟ビルを本格的に調べ始める。

こうして廃墟ビルの探索を始めたテイルとジェーンが廃墟ビルの一階から丁寧に調査を始めると、そこかしこになにかが住み着いている痕跡を発見していく。


「……いろんなところに生活ゴミが散乱してますね……」


「ああ。それに銃弾が入っていたらしい空き箱もあったな」


「それも、しっかりとポーランド軍の刻印入りの、ね」


「……これは確定か?」


「これは確定でしょうねぇ。匂いの方はどうですか?」


「……強くなってきているな」


「確定ですね」


「確定だな」


テイルとジェーンは頷きあった。

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