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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第二章 冒険と新たな仲間達

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《次の事情聴取について》

一同は物資集積所の兵士が隠したいなにかがなんなのかを予想し始めたのだが、テイルはこのまますぐに二人目の兵士に話を聞きに行こうと言い出した。


「あそこまでして隠さなければいけない事情とはなんだろうな?」


「さてなぁ……共産軍から攻撃されているか、ドイツみたいに反政府勢力がいて、その反政府勢力から攻撃されているか、そんなところか?」


「……でもそんな大事なら上に報告しますよねぇ……?」


「確かに。そうなると起きている事象としては、その二つよりも規模が小さめの事件になりそうですね」


「でも規模が小さめの事件だと言っても放っておくわけにはいかないけどね」


「それは……まあそうだろうな」


「まあね……それよりそろそろ次の兵士に話を聞きに行ってみない?」


「次の兵士か……そうだな、次の兵士に話を聞いて、その反応が最初の兵士と似たようなものだったら、なにか上に報告したくない問題が起きている可能性が補強されるからな」


「そういうこと。皆どう?」


テイルはこう言って一同に次の兵士に話を聞きに行っても良いかと尋ねていく。

これにジェーンが賛成しながら新たな案を出してきた。


「私は構わない。それよりもテイル、ひとりの兵士に我々全員で話を聞きに行くのか?」


「え? ええ、まあ、そのように考えていますが、なにか問題があるでしょうか?」


「いや、問題というほどでもないんだが、複数人でひとりの兵士を取り囲む形になると、兵士が余計な圧を感じるんじゃないかと思ってな」


「……ふむ、そうなるとジェーン姉はどうするのが良いと思っているか、なにか考えがあるでしょうか?」


「そうだな、とりあえず兵士ひとりに対してこちらもひとりで話を聞きに行くのが良いんじゃないかと思っている」


「ああ、一対一の話し合いにするわけですか」


「そうだ。そうすれば全員一緒に行動するよりも時間の短縮ができるだろうしな」


「……確かに。わかりました、ジェーン姉。その案でいきましょう」


こうしてテイルがジェーンの案であるメンバーが別れて事情聴取に向かう考えを採用したところで、ジェーンが一同に声を掛けていく。


「これで決まりだな。皆、それぞれに別れて事情聴取をやっていこう。良いな?」


「はい!」


「ほ~い」


「はい、了解です」


「……うん、少し間延びした返事をしてきたものがいたが、それ以外は良い返事だった。それではテイル、始めるか?」


「いえ、少し待ってください」


「うん? どうした?」


「事情聴取が終わったあとはどこに集合しましょうか?」


「……ああ、そうか。再集合の場所も決めておいた方が良いな……」


ジェーンはテイルの言葉に頷くと、再集合の場所をどこにするかを考え始めた。

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