表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第二章 冒険と新たな仲間達

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

430/512

《案内役と見張り役》

テイル達が見つめるなか、話し合いを行っていた兵士達。

その話し合いは十数秒で終わったらしく、結論を出したらしい兵士達がテイル達の元に戻ってきた。


「……お待たせいたしました」


「それほど待ってはいませんよ。それで結果はどうなりましたか?」


「はい、アメリカ帝国の第二皇子とそのお付きの方々ならお通ししても問題ないだろう、それが我々の出した結論です」


「……ということは私達は王宮のなかに入っても大丈夫だと、そういうことでしょうか?」


「そのようになります。ですから皆さん、ワルシャワ王宮内へどうぞ。我々がご案内いたします」


兵士達の決定事項を聞いたテイル達は若干不安そうな表情で顔を見合わせると、不安に思ったことを兵士達にぶつけていく。


「……皆さんが私達の案内をしてくれる、と?」


「はい。なにかご不満な点がありますでしょうか?」


「不満な点はありません。不安な点ならひとつありますが」


「不安な点、ですか? どのようなことが不安なのでしょうか?」


「皆さんが私達の案内をするとなると、ここの門番は誰が担当することになるのでしょうか?」


テイルの指摘を受けた兵士達は、それぞれがそれぞれの顔を指差して、


「見張りならこのものが行いますから、心配はいりませんよ」


そのようにテイル達に答えてきた。

これにテイル達は若干の苦笑いを浮かべて反応していく。


「……あの、それだと皆さんがそれぞれに見張りの任を押し付けあっているように見えますよ?」


「えっ? ……あ」


テイル達にそう言われた兵士達は、その恥ずかしさから顔を赤くしていく。

そんな兵士達にテイルはどんな方法を使っても構わないから、見張りに残るものを決めてくれと頼んでいった。


「……」


「……ふぅ、わかりました。それならもうどのような方法を選ばれても大丈夫ですから、私達の案内をしてくれるものとここに残って見張りを続けるものに分けてください」


「……わかりました。皆、ここはじゃんけんで決めるぞ!」


「ああ!」


「おう!」


「勝ったものがジャン殿下ご一行の案内、負けたものが見張りだ。良いな⁉」


「ああ!」


「おう!」


こうしてテイルの発言を聞いた兵士達はじゃんけんで案内役を務めるものと、この場に残って見張り役を続けるものに分かれることを決めていく。

そうして行われたじゃんけんの結果、テイル達の案内役を務めるものは二人になり、残って見張り役を務めるものは三人になった。

この様子を黙って眺めていたテイル達に、案内役になった二人の兵士が王宮内にどうぞ、と言って案内を始める。

閲覧、感想、評価ポイント、ブックマーク登録、いいねありがとうございます!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ