《出発、ポーランドに向けて》
「それじゃあジェーン姉の扱いが決まったところで、そろそろ出発しようか?」
「……なんかジェーンさんが可哀想な気もするけど、わかったよ」
「……俺も同じく」
「わらわも」
「マスター二人に従います」
「……ごめんなさいジェーンさん、私も皆と一緒でそろそろ出発した方が良いのかも、と思います……」
「……やれやれ、全員の意見が一致しているのか……なら私の意見は封印するしかないじゃないか……」
テイル達の話を聞いていたジェーンが諦めながら現実を受け入れたところで、その言葉と仲間達の意見も聞いたテイルがポーランド出発への最後通牒を出していく。
これにジェーンを含めた一同も同意していき、テイル達がポーランドに向けて出発していった。
その道中でテイル達はポーランドに到着したあとはどう行動していくかを話し合っていく。
「……さて、とりあえずこうしてポーランドに向かっているわけなんだけど、ポーランドに到着したあとはどうしていくのが良いと思う?」
「とりあえず軍のお偉いさんに挨拶しに行くのは決定事項か?」
「軍のお偉いさんかぁ……了解。ちなみに誰か、このなかにポーランド軍のお偉いさんと繋がりのある方はいらっしゃいますか?」
「医者を探しているみたいな言い方を止めろ」
「ほいほい。それでどう? 誰かいる?」
テイルにこう聞かれたアーシア達は自然とジャンに目線を向けていき、その視線を感じたジャンが挙手をしながら答えていった。
「……」
「……」
「……なんとなく視線を感じたから答えるんだが、一応あるにはあるぞ」
「おお、そうか! それじゃあ今回もジャンに頼んでいこっかな?」
「わかった、頼まれた……まああまり期待しないで待っていてくれ」
「期待はしちゃいけないのか……まあいいや、それじゃあ言葉通り、あまり期待しないで待っておくよ」
「そうしてくれ。その方がこっちの気も楽になる」
「了解。それじゃあ次の話題にしていくけど、お偉いさんへの挨拶が終わったらベラルーシ軍と軽く戦えば良いのかな?」
ポーランド軍のお偉いさんとの繋がりがどうにかなりそうだとわかったテイルが次の話題を出していく。
するとその発言を聞いたジャンが、やんわりと否定をする。
「……いや、ベラルーシと戦うかどうかはポーランド軍のお偉いさんとの会談をして、そのお偉いさんに許可をもらってからにした方が良いだろうな。ポーランド軍の方針もあるだろうし」
「ああ、そうかぁ……わかった、じゃあベラルーシ軍に喧嘩を売るかどうかはポーランド軍との会談が終わってからにするよ」
「そうしてくれ」
テイルの返答を聞いたジャンは、そう言って胸を撫で下ろしていった。
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