《ドイツ軍基地への帰還》
今回の記憶操作についての話し合いをしていたために帰還の準備が遅れていたテイルとライトの帰還準備が終わったところで、ブラストがドイツ軍とフェリアシティ王国軍に基地への帰還命令を出していく。
これを受けたドイツ軍とフェリアシティ王国軍が帰還を始めていった。
「皆お待たせ~。終わったよ~」
「私も終わったよ。これで皆帰れるね」
「そうですね。それでは諸君!」
「はい!」
「本作戦はこれで終了だ!」
「はい!」
「これより帰還するぞ! 良いな⁉」
「はっ!」
こうして全員が無事に基地へと帰還したドイツ軍兵士達に休むように伝えたブラストは、続けてテイル達フェリアシティ王国軍のメンバーへ一緒に上官への報告にきてほしいと頼んでくる。
これをテイルは快諾し、ブラストとフェリアシティ王国軍メンバーはドイツ陸軍総司令官の元に向かっていった。
「ふう、やっと帰ってこれたわね」
「予想していたよりも遥かに濃い作戦だったな……」
「まあ予想外の敵がいたからねぇ」
「……フィフ、だな」
「ええ。あいつとはなんとなく長い付き合いになりそうな予感がするよ」
「あのレベルの相手と長い付き合いになりそうとか、どんな悪夢なんだよ……」
「それは多分皆同じように考えているんでしょうね」
「はは……」
「あっ、ここにいましたか、テイル陛下。それに皆様も」
「うん? ブラスト将軍? なにか問題でも起きましたか?」
「いえ、問題は起きておりません。ただ、これから問題が起きるかもしれませんが……」
「これから問題が起こる? どういうことですか?」
「……実はこれから陸軍総司令閣下の元に今回の作戦の終了報告に向かうのです。そこで今回の被害や戦果を聞いた総司令閣下の怒りを買う可能性がゼロではないですから。それで問題が起きるかもしれない、そう言ったのです」
「……なるほど、そういうことでしたか。それは確かに問題が起きる展開のような気がしますねぇ……」
「……テイル陛下もそう思われますか……あ、そうだ」
「うん?」
「テイル陛下、もしよろしければ俺と一緒に報告にきていただけませんか? さすがの総司令閣下もテイル陛下の前ではおとなしくしていると思いますから……」
「……ふむぅ」
「いかがでしょうか? 難しいでしょうか?」
「いえ、難しくはないですね」
「! それでは?」
「私も一緒に行きましょう。それに他の皆も連れていきます」
「……え?」
「えっ?」
テイルの発言を聞いたブラストとメンバー一同がほぼ同時に変な声をあげていった。
閲覧、感想、評価ポイント、ブックマーク登録、いいねありがとうございます!




