表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第二章 冒険と新たな仲間達

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

410/512

《記憶の改竄》

ドイツ軍兵士が約二千名だと聞いたテイルはすぐにその人数分の魔力を練り始め、同時にブラストに兵士達全員をここに集めるように指示を出した。


「約二千名ですか、了解です」


「……え? テ、テイル陛下?」


「……ブラスト将軍、すぐにその二千名をここに集結させてください」


「え? え⁉」


「全員の集結を確認したところで、一度に全員の記憶を改竄していきますから」


「あ、いや、そのぉ……」


「急いで! 逃げられるかもしれないでしょ⁉」


「は、はいぃ!」


テイルに半分怒鳴られながら指示を出されたブラストが急いで兵士達を呼びに行く。

ブラストがそうしている間に魔力を練り上げたテイルは、いつでも記憶改竄魔法を発動できるように準備をしていった。

テイルがそうやって記憶改竄魔法の発動準備をしている間に兵士達を連れてきたブラストがテイルに話し掛けてくる。


「テ、テイル陛下、連れてきましたよ、ドイツ軍兵士約二千名!」


「ご苦労様です、ブラスト将軍。それではそろそろいきますよ?」


「えっ? あっ、ちょっと待ってください、心の準備が……!」


「いきます! 記憶改竄魔法発動!」


「ちょっ……ああああ⁉」


テイルはブラストの制止を無視して記憶改竄魔法を使用していった。

この魔法が発動した直後、使用者のテイル以外全員が雷に打たれたように激しく痙攣し、そのまま全員倒れていく。

しかし全員がすぐに起き上がり、これまでと変わらない行動をし始めた。


「……さて、これでどうかな?」


「……う? あれ? ここは……?」


「お目覚めですか? ブラスト将軍」


「え? あっ、テイル陛下! はい目は覚めました。しかしこれはなにが……?」


「いや、危ないところでしたよ? もう少しでフィフの置き土産である核自爆の餌食になるところだったんですから……」


「へっ⁉ あっ、そうでしたか⁉」


「そうですよ。覚えていないのですか?」


「も、申し訳ありません……なぜか記憶がはっきりしないのです……」


ここまでのブラストの発言を聞いたテイルは思わず吹き出しそうになったのだが、どうにか堪えるとブラストに対して自身にとって都合の良い話を吹き込み始める。


「ふむ、なるほど……あまりの恐怖で記憶の混濁が起きているみたいですね?」


「記憶の混濁……確かにそうかもしれませんが、しかし……」


「なにか気になることがありますか?」


「あ、いや、なんとなく大事なことを忘れているような気がするものでして……」


「気がする、話ですか……ですがブラスト将軍、今はそんなことよりも大事な話があるでしょう?」


「大事な……話?」 


テイルの言葉にブラストは首を傾げていった。

閲覧、感想、評価ポイント、ブックマーク登録、いいねありがとうございます!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ