《掃討作戦の終了》
テイルとライト姉妹による核自爆の抑え込みが成功したとわかったブラストは、思わず泣き出しそうな声をあげながらその場にへたり込む。
そんなブラストにテイルが声を掛けていった。
「……ねぇテイル、成功したの?」
「なんとかね。やれやれ、厄介な置き土産を残して帰っていったもんだよ、フィフの奴も」
「……た、助かった……?」
「ええ、そうですよ、ブラスト将軍。わりと間一髪の感じはありましたけどね」
「……はあ、あ、あぁ……」
「……うん? どうしました、ブラスト将軍?」
「……あ、いえ、無事に生きて帰れると思ったことと、ドイツ国内を放射能汚染の危機から救えたと思ったら力が抜けてしまって……」
ブラストの返答を聞いたテイルは、ポンと手を叩くとブラストの発言を聞いた感想を話していく。
「なるほど、そういうことでしたか。確かに今の話を聞くと力が抜けてこの場にへたり込んでしまうのも納得できますね」
「……そうですか。そう言っていただけると助かります」
「ふふ、助けてしまいました。それでいかがでしょうか? そろそろ立てるでしょうか?」
ブラストの発言を聞いて笑顔を見せたテイルがブラストにそろそろ動けるようになったかを尋ねていった。
この質問にブラストは、その場で足踏みを数回行ったあとで答えていく。
「……そうですね……だいぶ力が入るように、体調が戻ってきました」
「そうですか、それは良かった。さて、閣下の部下の皆さんが待っているでしょうから、そろそろ戻りましょうか?」
「はい、わかりました」
「うん。皆もそれで良いよね?」
ブラストが自身の提案を受け入れて帰ることに同意してきたことを確認したテイルが、今度はアーシア達に帰っても良いかを尋ねていった。
この質問にアーシア達はそれぞれの顔を見渡したあとで、テイルとブラストに話していく。
「……うん、私は良いよ」
「ああ、俺も大丈夫だ」
「うむ、わらわも良いぞ? テイルや」
「私はマスターの言葉に従います」
「はい、私も良いですよ」
「ほーい、私も大丈夫だよ~、テイル姉」
アーシア達が全員テイルの提案を受け入れ、帰ることに同意してきたためにテイルは改めてブラストに声を掛けていった。
「了解したよ。それではブラスト将軍」
「……え? 俺ですか?」
「はい、ブラスト将軍です」
「……今度はなんでしょうか?」
「この作戦の総指揮官はブラスト将軍ですからね、ブラスト将軍に帰還命令を出してもらわないと」
テイルのこの言葉を聞いたブラストは、表情を引き締めて帰還命令を出していった。
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