《抑え込みの成功、そして》
ライトが魔導シールドを発動した直後のタイミングでフィフ機は核自爆を起こした。
「うおっ⁉ 魔導シールドを展開した直後か⁉」
「危なかったわね、テイル姉」
「うん、本当に。それで? どんな感じ?」
「……そうだね、できることならすぐにでもテイル姉の魔導シールドを重ね掛けしてほしいところだね……」
「わかった」
ライトの頼みを聞いたテイルがすぐに魔導シールドを発動させ、ライトの魔導シールドと重ねてフィフ機を覆っていく。
そうしてテイルとライトの姉妹はフィフ機の核爆発が収まるまで魔導シールドの重ね掛けを行っていった。
「……なかなか収まらないねぇ……」
「終わりが見えないからって飽きて集中力を切らさないでよ、ライト!」
「わかってるわよ、テイル姉!」
「それならいいけど……それにしてもまだ爆発が収まらないのか……凄いんだな、核爆発って……」
「そうだね……お? なんか爆発が収まってきたかな?」
「そうみたいだね。あともうひと頑張りだ」
「了解。終わりが見えると気が楽になるね」
「ついでに集中を切らしたら駄目よ?」
「わかってるってば!」
テイルとライトはこのように漫才のような会話を繰り広げながらフィフ機の核自爆を抑え込み、そのまま核自爆の爆炎や爆風、爆煙を魔導シールドの内側に封じ込めたまま無事に核自爆を抑え込みに成功する。
「……終わったかな?」
「終わったっぽいね……」
「ふぅ、やれやれ、大変な作業だった……」
「あ、ちょい待ち、ライト」
「え? なに、どうしたの?」
「このまま魔導シールドを解除したらこの辺り一帯が放射線被曝をしてしまうわ」
「あー、そっか! それじゃあニュークリアクリーナーを使わないと!」
「そう。だからもう少し魔導シールドを展開していてね」
「了解」
テイルの指示を受けたライトが魔導シールドの展開を継続するなか、テイルはマジックバッグを使い、放り込んであったニュークリアクリーナー探し始めた。
「……えっと、これじゃない、それでもない……」
「……テイル姉? もしかしてマジックバッグのなかを整理してないとか?」
「最近ちょっと忙しかったからねぇ……お、あった」
ライトにマジックバッグの整理のしてなさについてツッコミを受けたテイルだったが、無事にお目当てのニュークリアクリーナーを取り出すとライトに声を掛ける。
「あったよ、ライト。魔導シールドを解除して」
「オッケー。それじゃ任せたよ、テイル姉」
テイルの言葉に従ってライトは魔導シールドを解除していき、テイルはすかさずニュークリアクリーナーを使用、周囲の放射線を除去していった。
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