《テイルとフィフの戦いの終わり》
トーリア達との通信を終わらせたフィフがテイル達にロシア軍と行った通信の結果と、その結果を聞いた上でどう行動していくかをテイル達に話していった。
「……うん、うん……えぇっ、嘘でしょ? ……うん……うん……仕方ないなあ、わかったよ。それじゃあテイル達に話してから帰るよ」
「……どうだったかしら、フィフ。終わったかしら?」
「うん、終わったよ」
「そう。それで? 結果はどうだったの?」
「どんな手段を使っても良いからとりあえず帰ってこいってさ。ちょっとひどい指示だと思わない?」
「……トーリア達の指示についてはどうでもいいけど、帰れっていうあなたへの指示を、あなたに実行させるつもりはないわよ?」
フィフから結果を聞いたテイルが残った腕の武器をフィフ機に向けながらそのように告げていくと、フィフは余裕に満ちた笑顔を見せながらテイルを煽っていく。
「心配しないでくれて大丈夫だよ。雑魚テイルが相手なら、ここから逃げる方法なんてすぐに思い付くから」
「まだ言うか、この腐れフィフ!」
「言うよ。だってこうしたら雑魚テイルは私の逃亡を阻止するよりも優先しないといけないことができるからね」
「……はあ? 腐れフィフの逃亡阻止よりも優先しないといけないこと? そんなことが今ここにあるわけがないでしょ?」
フィフの煽りを聞いたテイルがそう言ってフィフの言葉に反論したのだが、フィフは変わらず笑いながら今フィフが考えた撤退方法を実践してきた。
「それがあるんだなぁ、雑魚テイルには。それじゃあやるよ。核融合炉の自爆装置を作動。核自爆のカウントダウンを開始」
フィフが実践した撤退方法は、なんと搭乗機をこの場で核自爆させることであった。
このフィフの異常行動を見たテイルはこれ以上はないというほど焦りながらフィフに詰め寄る。
「……はあああ⁉⁉ か、核自爆だって⁉ お前なにを考えてんだ⁉」
「なにを考えてるって、ここから無事に帰る方法よ。ここでこの機体を核自爆させたら雑魚のお前は対処するでしょ? その間に私は無事に帰れる! これ以上に良い考えはないわ!」
「……駄目だこいつ、早くなんとかしないと……」
テイルの言葉をまったく意に介さずそう答えたフィフに、テイル機が攻撃を仕掛けようとした。
しかしフィフは素早く乗機から降りると、アーシア達がいる地点に乗機を投げていく。
「おっと、私には近付けさせないよ、雑魚テイル。それっ」
「え? あっ⁉」
「う、うげぇっ⁉ フィ、フィフの奴、自爆装置を作動させた機体をこっちに投げやがった⁉」
テイルは思わず投げられたフィフ機を目で追ってしまう。
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