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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第一章 外交とかつての仲間達

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テイルとアルシアの会談 その三

遅くなりました…。

ごめんなさい…。(土下座)

テイルの言葉にアルシアは、


「大地の浄化に適任の人物…。それは一体…?」


と、言ってテイルにその人物の名前を言うように暗に迫ったのである。

これにテイルは、


「妹のパーチェです。あの子の属性は大地、本人が何もしないで歩いているだけで自身の魔力をその土地に送り込んで土地の活力を増大させます。どのくらい時間がかかるかはわかりませんが、アルシア様が無理をするよりパーチェに任せた方が良いと思います」


と、言って説明したのであった。

これにアルシアは、


「そう言われれば確かにパーチェ殿下の能力はこの状況を打開するにはうってつけの物でしたね…。ですがテイル女王、先ほどの話を聞いているとパーチェ殿下を一人で向かわせるように聞こえました。いくら戦闘終結後の廃墟で人が寄り付かなそうな場所だと言っても女の子を一人で送り込むのは不味いのでは…?」


と、やろうとしている事には賛成しているがパーチェ一人で行かせる事には反対の意思を示したのである。

このアルシアの言葉にテイルは、


「それはもちろんわかっています。ですから親衛隊の中から八人をパーチェ護衛の護衛に任命します。これでどうでしょうか?」


という自身の考えをアルシアに話したのである。

これを聞いたアルシアは、


「ええ、それなら安心出来ます。…という事はこの問題も無事に解決出来そうですね」


と、言ってテイルに尋ねたのである。

これにテイルも、


「そうですね、多分大丈夫でしょう」


と、応じ、続けて、


「…と、なるとこれからどうしましょうか?他に何か議題はありますか?」


と、言ってアルシアに尋ねたのである。

これにアルシアも、


「……いえ、緊急性の高い議題はありませんね。その他の議題も世間話のような物ですから、今やらなければいけないという議題は無いですね」


と、こちらももう話す議題はなくなったとテイルに話したのである。

これを聞いたテイルは、


「それでは今日の会談と、今回のエルヴァンディア王国とフェリアシティ王国の首脳会談は無事終了、という事になるんでしょうか?」


と、アルシアに尋ねたのである。

このテイルの問いにアルシアも、


「そうですね、今回の首脳会談は無事終了ですね」


と、答え、続けて、


「…それでテイル女王、記者会見と記者発表は行いますか?」


と、少し悪戯っぽく笑ってテイルに問い掛けたのであった。

これにテイルは、


「…やめておきます。今はまだ派手に動いているとアピールする時ではありませんから」


と、返答して、


「というかアルシア様も答えがわかっていて聞いてきましたよね?どうしたんですか、珍しい」


と、言ってアルシアの対応に多少驚いたのである。

このテイルの言葉にアルシアは、


「ふふっ、フェリアシティ王国跡地の土地の浄化をどうするかという話の時に多少なりと私を脅したでしょう?その仕返しのような物だと思ってください」


と、少しだけ悪戯っぽい笑みを浮かべながら答えたのであった。

そんなアルシアにテイルは、


「…アルシア様らしくない事をしますね…。…でも面白かったです」


と、答えると椅子から立ち上がって、


「この度はありがとうございました。おかげでアメリカとの交渉が出来るようになりました。心から感謝致します」


と、言って手を差し出したのである。

これにアルシアも、


「こちらこそ大変有意義な時間でした。また何かありましたらいつでもお越しください。…あ、いえ、何か特別な事がなくてもお越しください。皆が歓迎しますから」


と、言って差し出されたテイルの手を繋ぎ、しっかりと握手をしたのである。

こうしてテイルとアルシアの二日に渡った首脳会談は無事終わりを向かえたのであった。

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