表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第一章 外交とかつての仲間達

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

325/512

《テイル対ロシア軍 その十二》

キャンベル機を軽く殴り飛ばしたテイルは気持ち良さそうに背伸びをすると、笑顔を見せながら呟いていく。


「あー、スッキリした! それじゃそろそろ帰るかな。多分皆心配してるだろうし」


テイルはこのように呟くと味方部隊が撤退した基地に向けて飛び立とうとする。

そんなテイルに、マシンアーマノイドを軽く殴り飛ばしたことに衝撃を受けて呆然としていたヴォロシンスキーが声を掛けた。


「……あ、テイル陛下……」


「ん? ああ、ヴォロシンスキー閣下ですか。どうかしましたか?」


「あ、いえ、特にこれといったことはないのですが……」


「そうですか? それなら私はこの辺で失礼させていただきます。ヴォロシンスキー閣下、さようなら。ご機嫌よろしゅう」


「……わかりました。陛下もさようなら。ご機嫌よろしゅう」


テイルはこのヴォロシンスキーの挨拶にはなにも答えず、味方部隊の撤退基地まで飛んでいく。

その様子を黙って見つめるヴォロシンスキーに、トーリアが話し掛けた。


「……閣下、少しよろしいですか?」


「……なにかな、トーリア殿?」


「キャンベルの回収に行きたいのですが、許可していただけるでしょうか?」


「うん? キャンベル君の回収に行きたい? その必要があるのですか?」


「あのテイルに殴り飛ばされたところの最後、地面に激突して激しく転がっていったところ。意識があれば途中で止まろうとするなどをすると思うのですが、」


「キャンベル君はなにもしないで転がって行きましたね。なるほど、気絶しているということですか。わかりました、キャンベル君の回収を許可しましょう」


「ありがとうございます。それでは行ってきます」


ヴォロシンスキーの許可をもらったトーリアがキャンベルの救出に向けて動き出す。

そうしてキャンベルを無事に回収したトーリアがヴォロシンスキーの元に帰ってきたところで、ヴォロシンスキーがロシア軍部隊に誰がどの基地の守備を担当するかを決めていく。

そうしてすべての部隊配置を終わらせたヴォロシンスキーはトーリア、キャンベル両名とアラスカに配置しなかった部隊を引き連れてロシアに帰還していった。

その一方でテイルはアラスカからカナダ軍基地に撤退を完了させていた味方部隊と合流、トーリアとヴォロシンスキーから聞いた情報を味方部隊に伝えていく。


「……むぅ、新型マシンアーマノイド三機に拠点防衛用の超巨大機動兵器建造、ですか……」


「そしてロシア軍はその四兵器が完成するまで動かない、と。貴重な情報をどうもありがとうございます、テイル陛下」


「ありがとうございます。とりあえずはゆっくりと休んで、それから解散としますか?」


「そうですね、そうしましょう」


この言葉通りにゆっくりと休んだテイル達。

こうしてアラスカを巡る攻防は幕を閉じた。

閲覧、感想、評価ポイント、ブックマーク登録、いいねありがとうございます!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ