《テイル対ロシア軍 その八》
トーリアから言われた交換条件を考えたテイルが、その考えた交換条件をトーリアに伝える。
「それじゃあお前がロシアで作る予定の新兵器がどんな物なのか、それを教えてもらおうか?」
「……これから建造する新兵器を教えろ、だと? 無茶苦茶を言うんだな、お前は?」
「なによ、お前だってアメリカ軍の機密情報を片っ端からロシアに渡したんでしょ? それに比べたら私の要求は可愛い物でしょ?」
「……しかしな……」
「別に良いよ、断られたらこいつをいじめるだけだから」
歯切れの悪いトーリアにテイルはそう告げると、キャンベル機への攻撃を再開させた。
この攻撃に悲鳴をあげるキャンベルの様子を見たトーリアは、テイルの要求を飲むという決断を下す。
「おらおらおら! 恨むなら私の出した条件を渋ったトーリアを恨むのね!」
「ぎゃああああ!! ぐええええ!! うわああああ!!」
「……ああ、わかったわかった! 教える! 教えるから攻撃を止めろ、テイル!」
「最初からそう言っていれば良いのよ。それで? どんなのを作ろうとしてるの?」
「とりあえず新型のマシンアーマノイドを三機体だ」
「……それだけ?」
「新型を三機体建造しようとしているというだけで結構な情報量だと思うがな」
「私はそうは思わない。と、いうわけでキャンベル君、まだまだいじめてあげるからね?」
「ひ、ひいっ!?」
テイルの発言に悲鳴をあげて後退りするキャンベルの姿に、トーリアがテイルにさらなる情報の提供を行おうとしていく。
「ええい、わかったわかった! もう一つだけ教えるからそれで納得してくれ!」
「え~、もう一つだけ? 部下をいじめてほしいの?」
「一つだがこれはさっきの三機体よりも情報を話す。それで判断してくれ」
「……わかった、とりあえず話してみて」
「ああ。その機体だが、拠点防衛用の超巨大機動兵器として建造している。これでどうだ?」
「ほう、拠点防衛用の超巨大機動兵器ねぇ。できればもう少し詳細な情報を聞きたいんだけど、どうかなぁ?」
「……仕方ないな。現時点で全長六百メートルオーバーの超巨大機動兵器になる予定だ。これで良いか?」
「全長六百メートルオーバーってことは動力源は光粒子反応炉なの?」
「……ああ、そうだ! これで良いだろう!? キャンベルへの攻撃を停止してくれ!」
トーリアの言葉を受けたテイルが少しの間考える素振りを見せ、そうして出した結論をトーリアに伝える。
「……わかった、攻撃を停止させるよ」
テイルはそう話すとキャンベル機への攻撃を停止させ、キャンベル機から少しずつ離れていった。
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