表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第一章 外交とかつての仲間達

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

303/512

《正式編入》

最高指揮官が浮かべた笑みにトーリアが質問を行う。


「なぜ笑うんですか? そんなに面白い話をした記憶はないのですが?」


「いや、すまないな。我々の敵になる者はかなりの人望の持ち主だと思ってな」


「苦戦をするだろう、と?」


「久しぶりに楽しめそうな相手と戦えそうだ。それが嬉しいのかもしれんな」


「将軍……」


最高指揮官の返答に、部下達がなんともいえない表情で最高指揮官を見つめていく。

その時、会議室のドアが開かれ、会議室に一人の兵士が飛び込んできた。


「失礼致します、ヴォロシンスキー総司令!」


会議室に飛び込んできた兵士は最高指揮官にそう言いながら敬礼を行う。

その兵士にヴォロシンスキーと呼ばれた最高指揮官が声を掛ける。


「ノックもせずに入ってくるとは、よほど重要な報告があるのだろうな?」


「はっ! イグナイエル陛下からトーリア殿を特務少将の階級で、キャンベル殿を大尉の階級でロシア軍に編入すると、正式に発表されました!」


「ほう、思っていたよりも早かったな」


兵士の報告を聞いたヴォロシンスキーが特に驚く様子も見せずにそう話すと、この報告の当事者であるトーリアとキャンベルが反応をそれぞれに反応をみせていく。


「大尉か、良かったなキャンベル。昇進したぞ」


「いえ、自分は……それよりも隊長ご自身が昇進したことを喜ばれてはいかがですか?」


「俺は階級なんかに興味はない。テイルを殺すことができれば、あとのことはどうでもいい」


「……そうですか、わかりました。余計なことを言ってしまい、申し訳ありませんでした」


「謝らんでもいい。別に気にしてないからな」


「わかりました」


こうして互いにロシア軍の待遇に関する感想を話したトーリアとキャンベルの二人に、ヴォロシンスキーがこれからの作戦をどのように進めていくかの助言を求めた。


「二人ともおめでとう。早速だが二人に仕事をしてもらいたい。大丈夫かな?」


「問題ない」


「はい、大丈夫です」


「うむ、それでは率直に聞くが、我々はこれからどう動けばいい? カナダ軍や日本軍の動きならある程度の予測ができるが、フェリアシティ軍がどう動くかは情報が少なすぎて予測できん。君達の意見を聞きたい」


このヴォロシンスキーの問いに、キャンベルは困惑の表情をみせたが、トーリアは特に動じることもなくヴォロシンスキーの問いに答えていく。


「テイルなら間違いなく早朝に撤退する方針を執るはずだ。これまでもそうしてきていたからな」


トーリアは自身たっぷりにヴォロシンスキーに話してみせた。

閲覧、感想、評価ポイント、ブックマーク登録、いいねありがとうございます!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ