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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第一章 外交とかつての仲間達

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《当時の選択》

トラウト達に促されたテイルは続きを話していく。


「それでなにか他にトーリアがロシア軍に与えた影響などはわかりますか?」


「そうですねぇ、例えばになるんですけど、アメリカ各地の基地の状況などもあらかた話している可能性もあるんじゃないかと思いますね」


「各地の基地の状況を? ですがそれはある程度階級の高い将校でなければ閲覧が難しい情報なのではありませんか?」


「それについては私よりもジャンに聞く方が早いと思います」


テイルはそう言うとジャンに顔を向ける。

それに続いてトラウト達やエスト達もジャンを見ていき、そんな全員に応じるようにジャンがアメリカ軍所属時代のトーリアの階級を語っていく。


「トーリアがアメリカ軍に所属していた時の階級は特務准将でした。ですからアメリカに所属する全ての基地の情報を閲覧可能な立場にありました」


「……特務准将……全ての基地の情報を閲覧可能……」


「おまけにマシンアーマノイド開発局の主任もやっていましたからね……アメリカ軍の兵器全ての情報を閲覧可能な立場にもありました」


「……それほどの重要人物を……アメリカ政府は切った、ということですか……?」


ジャンの話を聞いたトラウト達が若干引き気味の表情でジャンに尋ねる。

このトラウト達の質問にジャンは、テイル達の方、特にテイルの顔を見てから答えた。


「その時にトーリアが出してきた条件がフェリアシティ王国との同盟を破棄するか、自分を首にするかのどちらかを選べでしたから。その時はあまり迷うことなくトーリアを首にしましたね。ただそれがこのように返されるとは思ってもいませんでしたが……」


「……そのような選択を突き付けてきた、と……。それでその時はフェリアシティ王国との同盟を選んだ、と。そういうことですか」


「そういうことです」


「……ちなみにその選択を後悔していたりは……?」


トラウト達はテイルの表情を見ながらジャンに尋ねていく。

この質問にジャンは迷うことなく返答する。


「後悔はしていません。フェリアシティ王国との同盟はそれだけの価値があるものだと思っていますから」


「そうですか……いえ、失礼な質問をしてしまいました。どうかお許しください」


「俺は気にしていないので謝らなくてもいいですよ」


「私も気にしていないので大丈夫ですよ」


「そうですか……ありがとうございます」


ジャンの返答とテイルの言葉に安堵の溜め息を吐いたトラウト達に、テイルが会議の続きを行うことを確認していった。

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