《フェイト対ロシア軍 その一》
リューネルンとテオがロシア軍マシンアーマノイド隊と戦闘を開始したのと同時刻、フェイトも周辺の状況を確認しながらロシア軍との戦闘を始めようとしていた。
「テイルは対戦相手をあっさり倒したし、リューネルンとテオの二人も多分それほど苦戦しそうな感じはない。そうなると私は自分の戦いに集中していけばいいのかな?」
このように話したあとでフェイトは続けて自身に近付いてくる敵機がいないかどうかを探り始めるため、レーダーに意識を集中させていく。
そうしてレーダーに反応があった方角に視線を向ける。
「さて、私の方に近付いてくる敵機はいるかな? ……いるね、あっちの方向か」
敵機がいる方角に視線を向けたフェイト。
そんなフェイトを接近してきている敵機のパイロット達が馬鹿にしていった。
「おいおいあのパイロット、俺達を見ても逃げようとしないぜ」
「馬鹿がよ! アメリカ軍の機体じゃあ俺達には勝てねぇってのによ!」
「まあしょうがないか! あいつらは馬鹿ばっかりだから弱点の全てがバレてるってわからないんだろうからな!」
「違いねぇ! 全く馬鹿な連中だぜ!」
「がっはっは!」
「わっはっは!」
ロシア軍兵士達がそう言って爆笑している時、フェイトはロシア軍機に照準を合わせるとロシア軍機に通信を行った。
「こちらは攻撃開始の準備ができました。相手はどうなのかをちょっと確認してみましょう。通信回線を開いて、と……」
「うん? アメリカ軍機から通信? あいつからか?」
「通信だって? あの馬鹿はなにを言ってくる気だ?」
「ちょっと待て、今回線を開く。……これで良し、さてなにを言ってくる?」
「通信が始まりましたね。お初にお目に掛かります、私はフェリアシティ王国所属、フェイト・ブルーアイと申します」
このフェイトの名乗りを聞いたロシア軍兵士達は顔を見合わせると、フェイトの名乗りに対する互いの感想を語り合い始める。
「フェリアシティ王国? アメリカ軍じゃないのか?」
「だがコルセアに乗ってるぞ?」
「ということは……アメリカがフェリアシティ王国にコルセアを売り払ったのか?」
「……まあそれは今はどちらでもいいか。それより通信を続けるぞ」
「ああ、頼む」
この辺りで感想の語り合いを終わらせたロシア軍兵士がフェイトとの通信を本格的に始めていく。
「こちらはロシア軍マシンアーマノイド隊のスバリニコフだ。なんの用だ、フェイト・ブルーアイ」
「こちらは戦闘開始の準備が終わりました。そちらはどのような状況かの確認です」
このフェイトの言葉を聞いたロシア軍兵士達は再度顔を見合わせた。
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