《ロシア軍との激突》
テイル達がジャン達の姿を探しながら戦い始めて十数分後、ついに見つけたジャン達の姿は複数のロシア軍マシンアーマノイドに囲まれたものだった。
「おわー、見つけたのはいいけど囲まれてるねぇ」
「テイル、早く助けないと」
「わかってるって。みんな準備はいいわね?」
「うむ、任せておくがよいぞ、テイルや」
「私も問題ありません、マスターテイル。このまま前進します」
「私も大丈夫だよ、テイル。すぐにジャン達を助けてあげましょう」
自身の言葉への返答を聞いたテイルが、リューネルン達に号令を出す。
「よし、それじゃあ行くわよ! 突撃!」
「おおー!!」
テイルの号令に雄叫びを上げて応じたリューネルン達。
こうしてテイル達はこの基地での最初の戦いをジャン達の救出戦に定めると、ジャン達を取り囲んでいるロシア軍マシンアーマノイド部隊に突撃を始めていった。
「うん? 敵の援軍か?」
「はははっ、あいつらも俺達に倒されにきたか」
「ちょうどいい、俺達の戦功にしてやろうぜ!」
ロシア軍兵士達は突撃してくるワイバーンの姿を見るとそのように言って笑い、ワイバーン達を迎え撃つためにジャン達の包囲を少しだけ緩めて部隊の一部を分ける。
そうして分けた部隊をテイル達に差し向けてきた。
この向かってきた部隊を見たテイルはすぐにその感想を話していく。
さらにテイルの感想に続いてリューネルン達も自身の感想を話していった。
「私達を相手にするのにその数はちょっと少ないんじゃない?」
「わらわ達を舐めておるな」
「蹴散らしてやりましょう、マスターテイル」
「みんな、あんまり油断しちゃ駄目よ?」
「わかってるから大丈夫だよ、フェイト。それじゃ……戦闘開始!!」
「おう!」
テイルの言葉に反応して気合いを入れたリューネルン達とテイルはそのままロシア軍マシンアーマノイド隊との戦闘を開始する。
「ほら墜ちろぉ!!」
「……よっと。やっぱり魔王軍マシンアーマノイド隊より弱いね」
「馬鹿な!? この一撃を軽く止めるだと!?」
ロシア軍マシンアーマノイドのレーザーソードの一撃を軽く受け止めたワイバーンに驚愕するロシア軍兵士。
一方のテイルはロシア軍マシンアーマノイド隊が魔王軍マシンアーマノイド隊より弱いことを確認したあとでロシア軍マシンアーマノイドに反撃を行った。
「ほいっ。これで一機撃墜だね」
「え? ぎゃあああ!?」
ワイバーンのレーザーソードの一撃であっさりと倒されたロシア軍兵士とマシンアーマノイド。
その様子を見たロシア軍兵士達はワイバーンに対する警戒レベルを引き上げたのである。
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