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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第一章 外交とかつての仲間達

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《テイルの予想》

テイルの質問にカナダ軍兵士は即座に返答していく。

そしてテイルもその答えを聞いた上での自身の考えを話していった。


「どちらかとその両方が一部ずつ、という感じでしょうか?ロシア軍も強くなったかと聞かれれば、あまりそのようには感じませんでしたし、アメリカ軍にしても弱くなった印象は感じませんでした」


「……そうなってくるとロシア軍がアメリカ軍に対してだけ強くなってるって感じになるのかな?」


「ああ、そう言われるのが一番しっくりくる感じはします。ロシア軍とアメリカ軍の戦いを見ていても、アメリカ軍が弱くなったという印象は受けませんでしたから」


ここまでのカナダ軍兵士とのやり取りを行ったテイルの脳裏にふと、ある考えが浮かんできて、思わず呟いた。


「……もしかして、あれがロシア軍になんか吹き込んだか……?」


「ん?あれ……とは?」


「……すみません、まだ確定していないので詳しくは話せません。確定したらまたあとで知らせるように致します」


「……そうですか、わかりました」


「重ね重ねすみませんね、皆さん。ちなみにまだ帰らなくても大丈夫なんですか?」


「ああ、そうですね。それではこれで失礼させていただきます」


「ええ、さようなら。ごきげんよう」


そのように言って立ち去っていくカナダ軍兵士に手を振ったテイルに、リューネルンが尋ねていく。


「のうテイルや、あやつらに言いかけて止めたあれとはなんのことじゃ?」


「確定していない情報だからって言って話していないのを見てなかったの?」


「見ておったぞ?見ていた上で聞いておる。確定していなくても構わん。話してはくれぬか?テイルや」


リューネルンの重ねての質問を受けたテイルは溜め息を吐いたあとでリューネルンの質問に答えていった。


「はぁ……、わかったよ仕方ないな。多分、というか十中八九トーリアがロシア軍に仕官して、以前に仕官していたアメリカ軍の機密情報を洗いざらい話した、これだと思ってる」


「……ほう?トーリアのやつがのう……。そんなことをのう……」


「一応まだ予想の段階だけどね。まあ十中八九当たってると思うよ」


「なるほど、了解した」


リューネルンがこう話してテイルの答えに頷いた直後に、フェイトがこの場に残っている全員に尋ねる。


「ねぇ、情報の共有も大事だけど、みんなのあとを追いかけることも大事じゃない?」


「そうだね、そろそろ追いかけようか」


「偽善者に言われるのは腹が立つが……確かにそろそろ追いかけねばまずいか」


「そうですね、マスターテイル、マスターリューネルン、フェイト」


「それじゃあ全員の考えが一致したところで、先行した三人を追いかけるとしようか」


テイルの言葉に全員が頷くと、戦場に向けての移動を再開させていった。

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