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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第一章 外交とかつての仲間達

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《姉妹達への指示と出撃準備》

飲み会の約束を終えたエストとジャンが慣らし操縦も終わらせて帰ってきたところでテイルがエストとジャンに声を掛けた。


「やあ、お帰り、エストにジャン。こっちはもうみんな食べちゃったから、エストとジャンの腹ごしらえが終わったらいつでも出撃できる状態になってるよ」


「そうか、それなら手早く食べてくるとするか、ジャン」


「そうだな。それじゃあ行ってくるけど、他に何か報告するような事はあるか?」


「……特にないかな。だから落ち着いて、なおかつ少し急いで食べてくれれば大丈夫だよ」


「……そうか、了解した。では行こうか、ジャン」


「そうだな、行こう、エスト」


テイルとの会話をこのようにして終わらせたエストとジャンは最後の言葉通りにブリッジを出ると、連れ立って食堂に向かっていった。

その様子を見たテイルは続けて姉妹達に話し掛ける。


「レガシア姉様達は今回の戦いには参戦せず、後方待機をお願いしたいのですが大丈夫でしょうか?」


「後方待機? ……私は大丈夫だけどぉ、どうしてそういう指示を出すのかしらぁ?」


「勝ち戦になるだろうとの事ですが、一応念のため、万が一の事態に対処できるように後方に戦力を残しておいた方が良いかな、と思いまして。引き受けてもらえますか?」


「そういう事なら問題なく引き受けるわぁ。ねぇみんな?」


テイルの説明を聞き、レガシアにこう問い掛けられた他の姉妹達がレガシアの問いに答えていく。


「わかりました。任せてください姉上、テイル」


「……了解した。……何が起きても大丈夫なように備えておく」


「暴れられないのは残念だけど、暴れる機会はこれからもあるよね? だから今回はおとなしく留守番しておくよ、レガ姉、テイル姉」


「了解しました、レガシア姉様にお姉様。……なにも悪い事が起きないと良いのですけど……」


このように返答してきた姉妹達にテイルが頷きながらさらに言葉を掛けていく。


「指示通りに待機命令を聞き入れてくれて助かります。では改めて後方待機の任、お任せ致します」


そう言って姉妹達に言葉を掛けたテイルは続けてアーシア達に声を掛ける。


「それじゃあアーシア、リュー、テオ、フェイト、出撃準備を始めるわよ」


「ええ、わかったわ」


「了解したぞ、テイルや」


「了解しました、マスターテイル」


「わかったわ、テイル。格納庫に行けば良いのかしら?」


「ええ、格納庫で準備を始めましょう。行くわよみんな」


そう言ってテイルはアーシア達を引き連れて格納庫に向かい出撃準備を始めていった。

そこに遅れてエストとジャンもやってきて出撃準備を開始していった。

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