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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第一章 外交とかつての仲間達

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慣らし操縦

テイルの言葉を聞いたエストは、


「慣らし操縦ね。テイルもそういう基本的な事が口に出来るようになってきたか」


と、言ってテイルを見るとこのエストの言動を受けたテイルが、


「今が暇でそういう事をする時間があるってだけだけどね。昔は慣らし操縦をする時間とか一切なかったし」


と、言ってエストに慣らし操縦をすると話した理由を説明していったのである。

このテイルの言葉を聞いたエストは、


「…なるほど?聞いてみればわりと身も蓋もない理由だったんだな…」


と、呆れたように言ってテイルを見ると続けて、


「…まあ良いか。昔は確かに時間が無かったからな。そのせいで慣らし操縦が出来ずに潰していった機体が大量にあった。今考えれば随分ともったいない事をしていた物だと思ってしまうな…」


と、言って目を伏せたのであった。

そんなエストにテイルは、


「まあ過去は過去って事で!私は早速強化パーツ装着型ワイバーンの慣らし操縦に行ってくるよ!」


と、言ってエストやここにいるメンバー全員に話すとメカニック達に、


「すぐに出れる?装着出来てない?ならちゃちゃっと装着しちゃってくれるかな?」


と、言ってワイバーンを出撃可能な状態にするようにお願いしていったのである。

これにチーフメカニックを含めたメカニック一同が、


「「「「「「「はい!!」」」」」」」


と、言って力強く返答してワイバーンの強化パーツ装着作業を始めていったのである。

この作業を初めてながら約五分で終わらせて出撃可能な状態にしたメカニック一同はテイルに、


「「「「「「「出来ました、テイル様!どうかよろしくお願いします!」」」」」」」


と、言ってワイバーンが搭乗可能になった事を報告してきたのであった。

これにテイルが、


「みんなありがとう!それじゃ行ってくるね!」


と、言ってメカニック一同に感謝の言葉を伝えるとワイバーンのコクピットまでジャンプしてハッチに掴まるとすぐにコクピットに入っていって、


「出撃で良いのかな…?まあ良いか。出撃するよー。カタパルト開けてー」


と、言ってカタパルトを開けさせると、


「テイル・フェリアシティ、ワイバーン、参ります!」


と、言ってワイバーンを発進させていったのである。

そうして始まったワイバーンの慣らし操縦は三十分程度で念入りに確認を行ったところでテイルが、


「…うん、こんな物かな?良い感じに動かせるように進化してるね!」


と、言ってその進化に合格点を出したところで終了となり、テイルはそのままワイバーンを格納庫に戻したのであった。

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