決勝戦直前
ジャンの言葉にテイルは、
「そうだね、あの子も私と同じで普段食べる量は普通なんだけど、本当に好きに食べて良いって言われたら私と同じ量は楽に食べちゃうから」
と、言ってジャンに話していったのである。
これにジャンは、
「…という事はそいつもラーメンを五十杯食べられる奴になるって事か…」
と、言って軽く溜め息を吐いたのであった。
これにテイルは、
「心配しなくても艦での食事量はそんなに変わらないはずだよ。前の時もそうだったからね。ね、アーシア?」
と、言ってジャンに話すと続けてアーシアに尋ねていったのである。
これにアーシアは、
「うーん、そうだったような、違うような…。何せ三年前の話だからねぇ…」
と、言ってテイルの質問に答えたのであった。
これにテイルは、
「…これはアーシアじゃなくてテオに聞いた方が良かったかな…?」
と、言って少し考えるとテオに、
「ねぇテオ、あなたは覚えてる?三年前の食事量」
と、言ってアーシアと同じ質問を行ったのである。
この質問にテオは、
「…確か普段は普通に一人分増えただけだったはずです、マスターテイル。それに好きに食べて良いと言われた時もあの人は少し我慢をしていた筈です、マスターテイル」
と、言って答えたのであった。
この答えを聞いたテイルは、
「ほぇー、あれで全力で食べてなかったのか。これは今から始まる大食い大会の決勝戦が楽しみだね!」
と、言って右腕をぐるぐると回していったのである。
そんなテイルにジャンが、
「…そう話すという事はテイルもその相手と食べる時は本気で食べてなかったのか?」
と、言って尋ねたのであった。
この質問にテイルは、
「まあね、私が本気で食べたらお店一軒の食材全部を食べ尽くす勢いで食べちゃうからね。普段からあまり食べないようにしてるんだよ」
と、言って答えたのである。
これにジャンは、
「…店一軒?…それを…テイルが?…それにテイルのリアクションからすると…その相手も店一軒ぐらいは…食べ尽くせる…のか…?」
と、言って恐る恐るテイルに尋ねたのであった。
これにテイルは、
「多分いけると思うよ?だからあの子と一緒に外に食べに行く時には店の人や他のお客さんに迷惑にならないように一店舗で食べ過ぎないようにしようって話し合ってから出かけるようにしてたからねぇ…」
と、言って過去を懐かしむように空を眺めたのである。
そんなテイルに係員が、
「テイル女王陛下、もうすぐ決勝戦が始まります。ですから決勝戦の舞台にご案内致します。私についてきて下さい」
と、言って話し掛けてきたのであった。
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