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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第一章 外交とかつての仲間達

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202/512

魔界から人間界へ

リューネルンの言葉を聞いたテイルは、


「それじゃ戻ろうかしら。…ただゲートを使うのに室内だと色々危ないから外に出た後でゲートを使いましょう」


と、言ってリューネルン達に話したのである。

これにリューネルンは、


「うむ、わかったぞ、テイルや。それではすぐに屋敷を出ようぞ」


と、言って応接室を出ると一直線に屋敷の外に向かっていったのであった。

これにリューネルンの父と母は、


「やれやれ相変わらずだな…。一度決めたら他には一切目を向けずに突き進む…。娘の悪い癖だ」


「ふふ、でもそれがあの娘の長所でもあるでしょう?あなた?」


と、言ってリューネルンが進んでいった方向を眺めたのである。

そんなリューネルンの父と母にテイルが、


「父上殿、母上殿、急がないとリューが来るのが遅いと言って文句を言ってきますよ?」


と、言って早くリューネルンの後を追い掛けようと声を掛けたのであった。

これにリューネルンの父と母は、


「おっとそうか、急がねばならんな」


「ええ、行きましょう、あなた」


と、言って立ち上がると二人揃って応接室を出ていったのである。

これにテイル達も、


「それじゃあと言うか、私達も行きましょうか。それこそ私達もリューに色々言われる可能性が高くなるし」


と、言ってアーシア、ジャン、テオの三人に声を掛けると立ち上がって応接室を出ていったのである。

これにアーシア、ジャン、テオの三人も続いて応接室を出ていくと屋敷の外に向かったのであった。

そうして屋敷の外に出たテイル一同とリューネルンの父と母に一番最初に屋敷の外に出ていたリューネルンが、


「皆遅いぞ!何をしておった!特にアーシア!」


と、言って全員に文句をぶつけ、さらにその直後にアーシアを個人攻撃したのである。

これにテイルが、


「私達が遅いんじゃなくてリューが早すぎるのよ。応接室にいた全員を無視して突き進んでいったじゃない」


と、言ってリューネルンに抗議したのであった。

これにリューネルンは、


「む?そうじゃったかの?まあよいわ。さてとテイルや、ゲートを使ってくれぬか?主の本拠地に帰るのじゃろ?」


と、言ってテイルに早くテイルが今現在本拠地にしているところに行こうと声を掛けたのである。

これにテイルも、


「はいはい、それじゃ早速ゲートを使いますよ~」


と、言って構えるとすぐに、


「ゲート起動」


と、言ってリューネルンの屋敷の前にゲートを発現させたのであった。

これにテイルが、


「それじゃみんな、行こっか?」


と、言ってゲートに入っていったのである。

このテイルに続いてアーシア、ジャンと入っていき、テオの番になったところでテオが、


「それでは行ってきます、父殿、母殿」


と、リューネルンの父と母に言ってゲートに入っていくとこれにリューネルンが、


「やれやれ、父殿母殿か。あやつの父母ではないのじゃがの」


と、言って半分呆れたように話すと続けて、


「それでは父上、母上、行って参ります。土産は期待せんで下され」


と、言ってゲートに入っていったのである。

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