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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
プロローグ 復活と脱出
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艦隊対大艦隊

「今度は何だ!?」


度重なる予想外の事態に魔王軍艦隊長が何回目になるかわからない怒声をあげるなか、魔王軍艦隊旗艦のクルー達は全力で何が起きたかの把握に務め、現時点でわかった全てを艦隊長に報告し始めた。


「先程の轟音と地響きですが…アークワイバーンの時と同様に地面からでした」


「地面からだと!?」


「…それと…もう一つ…」


「何だ!?」


「…先程の轟音と地響き…アークワイバーンの時の轟音と地響きの…五倍ありました…」


「…は?五倍…?」


「…はい…」


「…五倍……五倍だと…?……おい、まさか…」


「「「「「「「………………」」」」」」」


艦隊長の問い掛けにクルー達は何も答える事が出来なかった。

そうして魔王軍艦隊長達が呆然としている状況を無視するかのようにアークワイバーンが実体砲弾とミサイルの二度目の一斉掃射を行った。

この二度目の一斉掃射も一旦は上空に撃ち上げられ、その後地表に落下して一度目の一斉掃射と同じく地面に多数のクレーターを作り出した。

そしてこれも一度目と同じようにクレーターが出来た直後に地面から轟音と地響きが起こり、今度は周囲の地表の大部分を吹き飛ばし轟音と地響きの発生源が剥き出しの状態になったのだが爆風と土煙、砂煙が激しく上空からは轟音と地響きの発生源を確認する事は不可能となっていた。

そんななか、アークワイバーンのブリッジに通信回線を開かれた。


「こちらアークワイバーン、マヤです。そちらの状況はどうですか?マイ、マキ、アヤ、アイ、アキ?」


通信回線を開いてきた相手に問い掛けるマヤ。

そして問い掛けられた五人がマヤの質問に答える。


「こちらマイ、浮上準備完了」


「こちらマキ、私達も浮上準備完了しました」


「こちらアヤ、こちらも浮上準備完了です」


「こちらアイ、浮上準備完了。問題ありません」


「こちらアキ、浮上準備完了です。いつでもいけます」


マヤの質問に以上のように返答をしたマイ達五人。

この五人の返答を受けたマヤはテイル機ワイバーンに通信を繋いだのである。


「テイル様、こちらマヤです」


「こちらテイル。マヤさん、状況は?」


「はい、五人全員が浮上準備を完了させたとのこと。いつでも発進が可能です」


「わかりました。それでは…」


マヤからの報告を聞いたテイルはその状態のままレガシア達五人との通信回線を開くのだった。


「レガシア姉様、ジェーン姉様、クオン、ライト、パーチェ、浮上準備完了だそうです。なので号令をお願いします」


「ええ、わかったわぁ」


「了解した」


「…わかった」


「オッケー、わかった!」


「はい、わかりました!」


テイルからの報告を受けたレガシア達五人はそれぞれにマイ達五人に通信回線を繋げ、順次発進命令を下していったのである。


「こちらレガシアですぅ。マイ艦長、発進お願いしますぅ」


「こちらマイ、了解しました!アークシーサーペント、抜錨!アークシーサーペント発進!!」


「こちらジェーン。マキ艦長、発進を」


「こちらマキ、了解です。アークリンドブルム、抜錨!アークリンドブルム発進!」


「…こちらクオン…アヤ艦長…よろしく…」


「…相変わらずですねクオン様…それはそれとしてこちらアヤ、了解。アークドレイク抜錨!アークドレイク発進!!」


「こちらライト。アイ艦長、発進よろしく!」


「こちらアイ、命令了解!アークサラマンダー、抜錨!アークサラマンダー、発進!!」


「こ、こちらパーチェ、アキさん、発進お願いします」


「了解致しました、パーチェ様。アークヴィーヴル抜錨!アークヴィーヴル、発進!」


こうしてレガシア達五人の発進命令を受けたマイ達五人はそれぞれが艦長を務めるアークワイバーン級超弩級万能戦艦の二番艦から六番艦までの浮上、発進を開始したのであった。

その一方、爆風と土煙と砂煙で轟音と地響きの発生源を調べる事が出来ないでいる魔王軍艦隊旗艦のブリッジではこれまでの状況から導き出されたある仮説が全員の頭によぎった為に、非常に重苦しい沈黙が支配していた。

そんな魔王軍艦隊旗艦のブリッジにその沈黙を破る警報音が突如として鳴り響いたのである。


「……何だ?」


これからもたらされるであろう報告、これから起こるであろう可能性の高い事象を予想して思わず警報音を無視しようかと考えた艦隊長であったが部下達が見ている手前、さすがに無視出来なかった艦隊長が絞り出した一言に警報音を発した部下が報告をし始めた。


「報告します!例の轟音と地響きの発生した地点から浮上してくる五つの巨大な影を確認!……恐らくは…」


「止めろそれ以上は口にするな」


「…艦隊長…ですが…」


艦隊長が若干早口で部下の報告を中断させたちょうどその時、艦隊旗艦のスクリーンに浮上してくる巨大な影のはっきりとした姿が映し出されたのである。


「おい待て止めろそれは無しだ…!」


その姿を見た艦隊長は早口に捲し立てたが言葉だけでは五隻の戦艦の浮上を止める事など出来るはずもなく、魔王軍艦隊全艦が呆然と見詰めるなか新たに浮上してきた五隻の戦艦は最初に浮上してきたアークワイバーンと同じ高度まで浮上、計六隻の超弩級戦艦が船首を魔王軍艦隊に向けた状態で等間隔に円陣を組んで魔王軍艦隊と対峙する状態が出来上がった。

そんななかアークワイバーンのカタパルト上で待機していたテイル達七人が次の行動の為に動き始めたのである。


「皆今のうちにそれぞれの艦に乗り込みましょう。そして乗り込み終わったら魔王軍艦隊を討ち果たしたうえでこの地から脱出しましょう」


「「「「「「了解!」」」」」」


「…そう言えばエストは私と一緒にアークワイバーンに乗るのよね?」


「ああ、そうだな」


「…やっぱりエストも艦作ってもらった方が良かったんじゃない?」


「それはそうだが金と物と時間が無かっただろう?」


「まあそうだけど」


「だろう?だから俺の艦は金と物と時間が出来た時にゆっくりで良いさ」


「…まあエストがそう言うなら別に良いけど…」


「嫌そうだな?」


「それは、まあ…」


「ちょっといいかな?」


テイルとエストがカタパルト上に残って長話をしている事が気になったライトが二人の会話に割り込んでいった。


「ん?何?ライト」


「どうしたんだ?」


「二人して外で長話をするのはいいんだけどさぁ、私達は艦内に入っていいんだよね?」


ライトにこう言われたテイルとエストの二人は思わず辺りを見回した。

見回した周囲にはワイバーンとエスト機を見詰めているシーサーペントを始めとした五体のマシンアーマノイドの姿があった。

その姿を確認したテイルとエストは互いのマシンアーマノイド越しに視線を合わせた二人はそれぞれに、


「続きは中でしよっか…?」


「そうだな…」


と、言うとアークワイバーン艦内に入る為に開いてあったカタパルトからアークワイバーン艦内へと入っていった。

その様子を見届けたレガシア達も彼女達の座乗艦の艦内へと入っていったのである。

一足先にアークワイバーン艦内に入ったテイルとエストはアークワイバーン第一格納庫でワイバーンとエスト機から降りて補給と整備を整備スタッフに任せると二人は第一格納庫の直上にあるブリッジへと向かうべく第一格納庫からブリッジへの直通エレベーターに搭乗、マヤ達が待つブリッジに向かうのだった。

そうしてエレベーターに乗った直後からテイルとエストはカタパルト上で行っていた長話の続きを始めたのである。


「どこまで話した?」


「私が私とエストが同じ艦に乗るのを嫌がってるところまで」


「ああ、そうだったな。そんなに嫌か?」


「…女王と国軍最高司令が同じ艦に乗るのはやっぱり問題だと思う…お」


テイルがそこまで話したところでエレベーターがブリッジに到着してエレベーターの扉が開いた。

その為二人は再度話を中断してエレベーターから降りてブリッジに入るのだった。

こうしてブリッジに入ったテイルとエストの二人にこれまでブリッジで操艦作業を行っていたクルー全員が作業の手を一時止めて立ち上がるとテイルとエスト両名に敬礼を行った。

そうしてクルー全員が口を揃えて、


「「「「「「「お待ちしておりました、テイル様、エスト様!!」」」」」」」


と、テイルとエストのアークワイバーンのブリッジへの登場に歓呼の声を上げたのである。

テイルとエストはその声に応えつつ、エストはテイルにクルー達に作業を再開するように指示を出すようにテイルの背中をつついて促した。

エストの行動の意味に即座に気付いたテイルはマヤを含めたクルー全員に、


「皆ありがとう。でもまだ脱出計画は完遂していないわ。すぐに作業の続きを始めて脱出し、改めて再会の喜びを分かち合いましょう!」


と、呼び掛けて作業を再開するよう指示を出したのである。

クルー達も、


「「「「「「「了解です、テイル様!!」」」」」」」


と、応じて作業を再開させるのであった。

その様子を見たテイルとエストはそれぞれがアークワイバーンブリッジでのそれぞれの指定席、テイルはマヤが座る艦長席のさらに上方にある席に、エストはマヤが座る艦長席の隣の席に向かいそれぞれの席に着いたのである。


「テイル様、これからのご指示は?」


席に着いたテイルに早速指示を仰ぐマヤ。

その声に答える前にテイルはブリッジを一通り見回して一呼吸置き一言、


「ようやくここまで再開出来た…一段落までもう少し…頑張れ私…」


と、呟いた。

その後すぐにマヤの求めに応じて指示を出したのである。


「とりあえず魔王軍戦艦団を撃沈出来るだけ撃沈して脱出ね。方法はマヤさんに任せます」


「…テイル様、それは…」


テイルの指示、と言うより発言に言葉を詰まらせたマヤ。

そんなマヤの反応を見ながらテイルが続ける。


「ええ。只今よりこの戦場での総指揮権をテイル・フェリアシティからマヤ・アーティファクトに譲渡します。よろしいですね、マヤさん?」


「…はっ!了解致しました!」


テイルから告げられた指揮権の譲渡方針を一瞬だけ考えて受けたマヤ。

そうして指揮権を受け取ったマヤが最初に行った事はアークワイバーンの最終兵器の発射権限の所持者の確認であった。


「テイル様、艦首フォトンレーザーの発射権限の所持者はどうなっていましたか?」


「通常発射の権限はマヤさんで完全フルパワー照射の権限は私だね」


「了解しました、ありがとうございます」


「…いきなり完全フルパワー照射をしたい、とか言わないわよね、マヤさん?」


マヤが行った質問の内容に少々危険な雰囲気を感じ取ったテイルがマヤに念の為の確認をとった。

それに対するマヤの答えは、


「いえ、ここで完全フルパワー照射を行うつもりはありません。確認をとったのはあくまでもこれからの為です。今は試し撃ちを兼ねた通常発射を一度行おうと思っています」


と、いうものだった。

この言葉を聞いてひとまず胸を撫で下ろしたテイルはマヤの話した内容に口を挟まずに、指揮権譲渡の方針通りにマヤに全てを任せる事を改めて宣言するのであった。


「それなら良いでしょう。先程も言いましたが指揮権はマヤさんに譲渡しました。完全フルパワー照射以外で好きに戦ってみせてください」


「はっ!」


改めてテイルに指揮権譲渡の方針を宣言させたマヤは早速アークワイバーン以外の五隻に指示を出し始めたのである。


「聞こえますか、マイ、マキ、アヤ、アイ、アキ」


「「「「「ええ、聞こえます」」」」」


「これより艦首フォトンレーザーの試射と急速回頭システムの試験運転を開始します。急速回頭システムは出力20%で機動させましょう」


「「「「「了解です。フォトンレーザーは?」」」」」


「通常発射での100%発射にしましょう。試射とはいえ魔王軍艦隊を減らせませんでした、では話しになりませんから」


「「「「「了解です」」」」」


「それでは行動開始」


「「「「「了解!」」」」」


マヤの号令と共に動き始めた六隻の超弩級戦艦。

まずは艦首の両側面と艦尾の両側面に設置された急速回頭用の小型スラスターを艦首側艦尾側共に左側を20%の出力で機動させたのである。

それによりアークワイバーン級戦艦六隻が間隔を維持しながら時計回りにゆっくりとした旋回行動を開始した。


「急速回頭システムの状況はどうですか?」


「調整未了のまま三年間放置されていたとは思えない程に順調です。凄いですね…」


「なるほど。他五隻の状況はどうでしょうか?」


「こちらアークシーサーペントマイ、アークシーサーペントの急速回頭システムは順調です」


「こちらアークリンドブルムマキ、アークリンドブルムの急速回頭システム、問題無く稼動しています」


「こちらアークドレイクアヤ、アークドレイクの急速回頭システム、正常に作動中」


「こちらアークサラマンダーアイ、アークサラマンダーの急速回頭システムも問題ありません」


「こちらアークヴィーヴルアキ、アークヴィーヴルの急速回頭システム、順調に作動しています。大丈夫です!」


この報告を受けたマヤはすぐに次のテスト項目である艦首フォトンレーザーの試し撃ちを開始する指示を出した。


「わかりました。それでは続けて艦首フォトンレーザーの試射に移ります。全艦行動開始!」


「「「「「了解です!」」」」」


マヤの号令一下艦首フォトンレーザーの試射作業を始めた超弩級戦艦六隻。

そこから始まるそれぞれの艦のブリッジに響く艦首砲発射の作業を行うクルー達の会話と機械音。


「こちら機関室!一号炉と艦首フォトンレーザー砲の回線接続完了!エネルギー充填開始!」


「こちらアークワイバーンブリッジより艦内乗組員及び避難民全員に告げる!本艦はこれより艦首砲の発射態勢に移行する!乗組員及び避難民は付近の壁や固定してある構造物に寄り掛かる等して発射時の衝撃に備えるように!」


「艦長!発射時の反動低減の為のメインスラスターの最終調整完了しました!」


「エネルギーの充填率はどうですか?」


「充填率98、99、…100%!発射可能です!」


「各艦の状況は?」


「各艦共に発射準備全て完了、とのこと!すぐに発射出来ます!」


「わかりました。それでは艦首フォトンレーザーの試し撃ちを始めましょう。マイ、マキ、アヤ、アイ、アキ、手順を話します。良いですか?」


「「「「「はい」」」」」


「最初に私が発射と言いますからその後すぐに六人で発射と言って発射パネルをタッチ、直後にフォトンレーザーが発射される、この流れになります。大丈夫ですね?」


「「「「「大丈夫です」」」」」


「ではいきますよ?…発射!」


「「「「「「発射!!」」」」」」


艦長六人は直前のマヤが説明した通りの順番で行動、発射パネルをタッチした。

その直後、六隻の超弩級戦艦の艦首から凄まじく巨大なレーザー光が周囲を取り囲んでいた魔王軍艦隊に向けて放たれたのである。

そのレーザー光は直撃した艦はもちろん、わずかにかすっただけの艦も容赦なく沈めていった。

加えて艦首砲発射前から六隻は時計回りに旋回していた為、射線上にいる艦だけでなく左右に展開している艦達も次々に薙ぎ払われていったのである。


「…な、何だこの威力のレーザー砲は…何だこの威力のレーザー砲はぁ!?反則だろうがこんな物!!」


アークワイバーン級戦艦六隻の艦首フォトンレーザー砲の破壊力の理不尽さに怒りの声を上げる魔王軍艦隊司令長官。

そんな司令長官に部下が焦った様子で声を掛けた。


「し、司令!」


「何だ!?」


「て、敵艦のレーザー砲、本艦に接近してきます!!」


「!!回避!!急げ!!」


「ま、間に合いませ…!!」


部下がそこまで言った直後、魔王軍艦隊旗艦にフォトンレーザーが直撃、魔王軍艦隊旗艦と全クルーはその一撃でこの世から消滅したのだった。

こうして魔王軍艦隊旗艦は沈められたのであるが魔王軍艦隊は未だに八割以上が健在である為、フォトンレーザーの回転照射は二周目の発射角度を上方向にずらし、三周目の発射角度を下方向にずらすと言う方法で照射範囲を拡大、射線上の魔王軍艦を片っ端から轟沈させていったのである。

こうしてフォトンレーザーの照射が終わる頃には魔王軍艦隊はその数を戦闘開始の段階から数えて半数以下にまで激減させたのであった。


「艦首フォトンレーザーの試射終了!発射前、発射中、発射後、全て問題ありません!」


「…成功ですな、艦長、テイル様」


「ええ。やったわね、マヤさん」


「はい。…正直ホッとしましたよ…」


「ふふ、そうね。…さて、一安心したところで戦闘再開といきましょうか?マヤさん頼むわよ?」


「はい、お任せください。…敵魔王軍艦隊の状況報告を頼みます」


「魔王軍艦隊の総数、戦闘開始前は約二万隻だった物が現在は約九千隻に減少しています」


「残り九千隻ですか…。一号炉のエネルギー充填率はどうでしょうか?」


「照射完了直後から充填していますがまだまだ5%ですぜ!」


「5%ですか…。エネルギー充填が完了するまでに必要な時間は?」


「五分ってところでしょうか…?」


「そうですか…。艦首フォトンレーザー砲発射口の冷却作業の状況は?」


「冷却作業の方も完了するまで五分ってところですね」


「…となるとフォトンレーザーの連射は出来ませんか…。主砲の方はどうですか?」


「発射で消費するエネルギーよりも充填されるエネルギーの方が多いので問題無く発射出来ます」


「…ふむ、そうですか…。わかりました、全艦に通達!これより各艦はそれぞれに敵魔王軍艦隊へと直進、艦首砲以外の全砲門を掃射しながら敵艦隊に突入しこれの殲滅に移ります!各艦行動開始!」


「「「「「了解!」」」」」


「わかっているでしょうけどフォトンバリアと魔導シールドの展開は忘れないように」


「「「「「はい!」」」」」


こうしてアークワイバーン級戦艦六隻は魔王軍艦隊撃破の為にそれぞれが敵艦隊へと突撃を始めたのであった。

この状況にこれまでの成り行きから自分達の勝利を確信したテイルが周囲とは全く違う行動を開始し始めた。


「勝ったわね、お風呂に入って来ます」


そう宣言してブリッジを退室してお風呂場に向かおうとしたテイル。

それにマヤは即座にツッコミを入れた。


「長風呂が確定しているので駄目です」


無表情で放たれたツッコミに思わず狼狽えながらエストに目を向けたテイル。

直後にエストからも半ば呆れたような声でツッコミが入る。


「マヤさんの言う通りだろうが」


こうしてマヤとエストの二人からツッコミをもらったテイルは渋々ながらブリッジの自分の席に戻るのだった。

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