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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第一章 外交とかつての仲間達
160/503

引き渡される時期は

テイルから希望する機体数を聞かされたジェームズ皇帝とトーマス博士は、


「…三十機…」


「…それはまた…結構な数ですねぇ…」


と、言って二人共表情を歪めたのである。

これにテイルは


「あれ?ほしい数を言えばそのままの数を引き渡してもらえる物だと思っていたんですけど?」


と、言って二人を交互に見たのであった。

このテイルの言動にジェームズ皇帝は、


「…いや、まあ、それは、出来るだけそうしたいのですが…」


と、言ってトーマス博士を見て、これにトーマス博士も、


「…今現在アメリカ軍の各部隊に配備している最中でありまして、フェリアシティ王国への早期の引き渡しは難しいと…」


と、言っている途中でテイルがアーシアに、


「よし、アーシア、アルシア様に全部話してエルヴァンディアも巻き込んだ外交問題にしてやろう」


と、言ってジェームズ皇帝とトーマス博士の二人を絶望させるトンデモ発言を口にしたのであった。

これにジェームズ皇帝は、


「ま、待って下さい!わかりました!コルセアを三十機、すぐにフェリアシティ王国に引き渡します!ですから外交問題にするのはやめていただきたい!」


と、言ってアルシアへの報告を止めるように頼んだのである。

これにテイルは、


「ありがとうございます。これで余計な事をせずに良くなりました」


と、言ってニコッと笑ったのであった。

その一方でトーマス博士がジェームズ皇帝に、


「…陛下…今の発言は…」


と、言って肩を落としたのである。

そのトーマス博士にジェームズ皇帝は、


「…すまん博士、各部隊への調整は君に頼む…」


と、言ってこちらもトーマス博士と同じように肩を落としたのであった。

その言動を受けてトーマス博士は、


「…わかりたくありませんがわかりました…」


と、言って全てを諦めて絶望の運命を受け入れたような声でジェームズ皇帝の頼みを聞き入れたのである。

そんなジェームズ皇帝とトーマス博士にテイルは、


「…ふぅ、仕方ないですねぇ、それじゃあコルセア三十機の引き渡しは少し待ちますよ…」


と、言って話し掛けたのである。

これにジェームズ皇帝とトーマス博士は、


「「…え?良いんですか?」」


と、二人同時に言ってテイルを見たのである。

これにテイルが、


「二人の様子を見ていたら何かとても悪い事をしている気になってしまいましてね、それでじゃあほんのすこし遅くなるぐらいなら良いか、と、思いまして」


と、言ってジェームズ皇帝とトーマス博士の顔を交互に眺めたのであった。

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